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toumei na kokoro
古い作品が好きです。やはり世代のせいですか、こういった少々メロドラマっぽい展開にハマりがちです。読みやすく、大変ベタなポイントで萌えさせていただき、一気に読み終えました。
高校生の淳宏は、外資系の大手企業に勤める不在がちの父親と、自分の時間を楽しむことに夢中な母親に反発を抱き、居場所を求めて渋谷に繰り出す日々を送っていた。そこで出会った仲間とお遊び半分で書き込みした出会い系掲示板がきっかけで、二十八歳の池島というサラリーマン風情の男と会うことに。お互いに初対面からなんとなく惹かれ、援助交際という形で身体の関係になって以後、次第に池島にハマっていく淳宏。やがて、出会ってから初めてのクリスマスを迎える頃、二人の関係は終わりの危機を迎える…。
初対面から淳宏は池島に惹かれているのがわかります。だから身体の関係になってもいいと相手を煽っちゃうんです。恵まれた家庭環境にありながら、親の愛情に飢えた少年が余所の大人の男に甘えて大事にしてもらう。女の子でも成立します。でもこのお話の場合は、少年でなくてはならないんですけど、それを説明したらネタバレになってしもうもどかしさが…。
ひとえに池島のスマートだけれどズルい大人の魅力に持っていかれました。ハラハラしたり、そんなことあるわけねーだろ!とツッコミ入れつつも、読後はジーンと懐かしくも切ない余韻に浸れる作品。ほっとします。今市子さんのイラストが上品で素敵です。