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kagi no katachi
これはホントに大好きなんですよ。個人的に、きたざわさんの最高傑作なんじゃないかと思っています。
きたざわさんは好き作家さんなんですが、特にこの作品(か少し前)あたりから5年くらいの作品に好きなものが多いんです。
実浩(受)がホントに健気ないい子なんです。雅人(攻)の父の妨害で、2人はいったん別れるんですね。これも、結局はそうなる前に上手く行くのがありがちなパターンだと思うのですが、完全に別れてしまう。しかも、雅人の立場を思って、父から手切れ金を受け取った形にして(あとで送り返すんですが)、自分が悪者になって身を引くんです。失意の雅人は、父に言われるまま海外へ。そしてそのまま4年経つんですよ。
あとがきで作家さんが書かれてましたが、これは前後編の雑誌掲載作で、別れた時点で前編が終わっていたそうです。なんてところで切るんだ!というような感想が来たのだとか。雑誌の読者からすれば『ぎゃ~っ!』ですよね。
4年後、雅人が帰国して、雅人の幼馴染の女性(この人好きです)によって、偶然再会するのですが、雅人は実浩に捨てられたと思い込んでいるので、ことさら傷つけるように体の関係を持ち・・・ずっと変わらず思い合っているのに、誤解から気持ちがすれ違って行くんですよね。
とても切ないストーリーなのですが、必要以上に読み手を煽るような書き方ではなく、静謐なくらい抑えた筆致で、それがより実浩の心情を表していたと思います。
面白かったです。
アンテナが反応したので、この作家さんの本をいろいろ読んでみようと思いました。
キュンキュンするお話でした。
高校生と社会人の、年の差カップルです。
電車のなかで知り合い、お互いにじわりじわりと惹かれていきます。
健気で芯の強い受けに好感を持ちました。
結局、事情があって離ればなれになってしまうんですが、受けの気持ちを思うとめちゃくちゃ切なかったです。
で、数年後の再会。
誤解によってすれ違ったままの感情を抱えて、またカラダの関係を持つようになります。
読後感が最高でした。
続編があるらしいので、読みたいです。