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「僕のお城においでよ」の続編にあたるお話で、アパートのお隣りさんで大学生と高校生の恋人のお話です。
前作は結ばれたあたりで終わっていたのですが、今回はちゃんと最後までいくシーンがあります。
スッゴくよかった!とは思うのですが、内容は一言で言うとベタベタ。
これが男女のラブストーリーだったら、こんな展開もオチもベタなラブストーリーがあるのか…とさして面白く思わなかったと思います。でもそれがこの二人なら面白く読めてしまうので不思議。
かなりティーンズ向けな内容なんですが、主人公、遥大の可愛さが好みと合えば楽しいと思います。実年齢よりかなり幼く見えるので、子供ぽすぎる言動はほほえましいけど、思考回路が少々子供ぽくて女子ぽいなあと思わなくもないです。
しっかりしてるのに恋愛面では乙女思考といいますか。
お隣りに引っ越してきた大学生の藤原が小野寺の知り合いで、遥大に手を出してくる、その一方で藤原の後輩の安達は小野寺の元カレで、今でも小野寺が好きらしく猛アタック。両方に恋の邪魔が登場、というわかりやすい恋愛トラブルのお話でした。嫉妬してすれ違って、ライバル達の思うツボのまま、ぎくしゃくする二人。展開も非常にわかりやすい。
一方的に遥大が嫉妬して泣きわめいているのですが、遥大が子供ぽいけど小野寺が悪い!と思うところがたくさんありました。遥大の目の前で元カレを家に泊めるとか、抱き着かれたりベタベタされてもされるかままだとか。
それには理由があるのですが、教えてくれない。あげくに遥大に泣かれて慌てふためく。こういう所は、なんだか男らしくないなぁ~と思ってしまった。
安達がライバルキャラとしてすごくベタな悪役でした。遥大に向かって自分の方が小野寺に似合うだとか、遥大なんかと付き合って小野寺が気の毒みたいな態度は少女漫画のベタな悪女そのものです^^;
わかりやすいお話だとは思いながら、見事に作者さんの手中にはまってハラハラドキドキむかむかさせられました。
藤原もベタな悪役なんですが、そこは返って面白かったと思います。
小野寺が遥大にべたべたに甘いところは見るのがとても好きでした。すれ違ってばかりで甘いシーンが少なかったのと、こんなに途中までごたごたしたのにラストが薄味だったのがちょっと物足りなかったかもしれません。
安達は身を引いたけど、藤原は懲りてない様子なのでまだまだ波乱の予感がします。
しかしラストは飽きれるくらいバカップルぶりを見せつけられて、幸せな終わり方でした。
もっとシリーズとして読みたかったなあと惜しく思う作品でした。