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表紙は綺麗ですが、裏表紙がドロドロしていたため病んだ感じに見えて買ったまま後回しにしていた作品です。
なのですが、読むと意外と明るい作品でした。後半は少しドロドロした展開ですが、そこまで重くなくコメディーに感じる部分もあります。
本編は170ページくらいで短いのに、起承転結に山場やオチ、主人公が相手を好きになる様子や主人公のダンスの能力、業界についてもきっちり書かれていて読み終わったときの満足感がありました。
舞台はニューヨークで、主人公の潤也は弁護士のアシュリーにぶつかって捻挫してしまい、そのお詫びにいたせり尽くせりな待遇を受けます。
シンデレラストーリーに近いものかもしれません。違うのは、潤也にはやりたいことがあり、きちんと自分の才能を持って未来を切り開ける能力や自分の弱さに向き合う覚悟ができるということです。
アシュリーは潤也を未成年で英語が出来ない日本人と思っていて面倒を見てくれるのですが、本当は22歳で英語も得意。
最初は冷たいと思っていたアシュリーですが、段々潤也を可愛いと思うようになり、クールさを装いながらも潤也に振り回されているような様子がとても楽しい。
大人が子供だとわかっていながら本気になっていくという様子が可愛いです。
反対に、ゲイの潤也が、アシュリーはノーマルだから望みがないと思いながらも惹かれていく様子も丁寧に描かれていました。
潤也はダンスのために渡米していますが、大事なものに対する価値観の違いから二人は途中で決別してしまいます。
潤也には潤也しか持たないダンスの魅力があり、そこが「ただダンスが上手い」という書かれ方でなく、きちんと説明されていてストーリーに影響しているのも良かったです。
日本で失恋した後ダンスをやりなおしたいと渡米した潤也の、逃げないで失恋や辛さや自分の弱さとと向き合うことを選んだ生き方を、アシュリーにもそう向き合って欲しいと願う様子が、とても胸に響きました。
文章もとても深くて心にしみる感じでした。
アシュリーはしっかりしていてクールなハイスペック攻めに見えますが、実はトラウマを抱えた弱いところのある人間です。それを踏まえて読むと最後のオチはむしろ笑えるほど、楽しませてもらいました。
実際はそんなに歳が離れていなかったと最後にわかるのですが、本編中は年の差ものの体で描かれていたため、年の差もの好きな方、海外ものが好きな方にはオススメです。
後半は潤也のダンス仲間でゲイカップルのショーンとリックのお話で、全く別物として楽しめる作品です。
短いお話なので大きな葛藤などはないのですが、こちらは落ち着いた海外ゲイカップルという雰囲気です。でもカップリングはとても可愛い。
本編中は最初からラブラブに見えた二人ですが、最初は仲が悪くて、お仕事を通じて信頼を築いていくというある意味恋人になるまでのスタンダードなお話です。
しかし、超絶な美貌を持った「王子様」で口が悪いショーンが可愛くて可愛くて仕方なくなっていく様子は微笑ましかった。
わがままなのかな、と思ったショーンのピュアさにぐっときました。こちらはリック視点だったので、ショーン視点も見てみたかったかもと思いました。
メインカプは
極度のマザコン男とNYにダンスの修行にきた日本人の男のなんともお騒がせなストーリーです。
中盤まで楽しんで読めました。
ただ後半の、受けを監禁してしまう攻めのあたりからなえた(笑)
二人が結ばれたあとの目が覚めた攻めにさらになえた!!!(笑)
ハーレクインというのを読んだことのない私にはちょっとわからないですが
お金持ちと貧乏のラブストーリーです。
サイドストーリーはメインカプの話の中にちょっとでてきた
ダンサーカップルの出会いのお話です。
こちらが好みでしたーーー。
可愛い顔したツン受け王子と抱擁力抜群の攻めさまの一線を越えるお話ーー。
こちらも王道ですが、やっぱり攻めにむりやり攻められるとかグッとくるーーー。
なんというか、外人ってゲイになれておってそれ前提のお話です。
プロのダンサーを目指してNYに来た寿潤也は、希望していたカンパニーのオーディション当日、
遅刻しそうで走っていたところ、ある紳士とぶつかり倒れてしまう。
目覚めたらそこはホテルのスィートルーム。
弁護士のアシュリーと弟のケガが治るまでここにいたらいいという申し出を受けるジュンヤ。
アシュリーの優しい心遣いに段々彼に惹かれていくジュンヤ…
エリート弁護士と、若き才能溢れる日本人ダンサー。
ハーレクインぽい話をめざしたそうだが、雰囲気は確かにそう。
だけれど、そういうベタベタな甘さに終わらず、
ジュンヤに別れを告げられてからのアシュリーはなかなかぶっ飛んでいる。
アシュリーは結局不器用なマザコンってことか。
まぁ、弁護士のくせに拉致監禁なんてしょうもないことしでかしてしまうが、
そこはずっと若いジュンヤの芯の強さと懐の深さに救われている。
ハーレクイン調なのだけれど、日本にいる彼のおばあちゃんがいい味を出して
こういうところが榎田さんらしい味わいになっている。
後半は、本編にチラッと出て来たジュンヤが所属するカンパニーのダンサー同士の話。
金髪の王子様が嫉妬したり拗ねたりして、攻めを振り回しているお話です。
挿絵の茶屋町さんは好きだし、ダンサーの話にも目がない、
けれど、全体にはアシュリーのキャラがあまり好きはないこともあって
個人的な評価は今ひとつかな。
N.Yでプロダンサーを目指す日本人の青年、潤也はオーディションに向かう途中通行人とぶつかって意識を失ってしまう。
目が覚めた潤也の前にいたのは財閥の御曹司で弁護士のアシュリー。
ぶつかった拍子に怪我をした潤也にアシュリーは手厚い介護を申し出るが……
ダンスもののマンガが好きなので、この設定だけでかなりときめきます。
エリート弁護士×ダンサーの卵。
ちなみに出発点はハーレクインっぽい話、だそうで。はーれくいん……
昼間クールでとっつきにくいアシュリーは夜潤也が眠っていると思った時だけ、本来の優しさを見せます。このギャップにとまどいながらも引かれていく潤也。
本当は英語は話せるんだけど、なんとなく言い出せなくて起るすれ違いがかわいい。
偶然から起った出会いの非日常感がなんともクセになりそうです。
過去のトラウマから精神的に追い詰められてとんでもない行動に出てしまうアシュリーが、ぎりぎりのところでこちらの世界に戻ってくるところに作者の優しさを見たような気がします。
そしてさりげなくどこかで見たことある人が登場していました。
羽根くんシリーズの千疋さんことシンさん。
こっちでもさりげなくいい人でした。
表題作含めて繋がりのある中短編が三つ収録されてます。
『弁護士は恋を自白する』
表題作ですが、これがずば抜けて面白かったです。
榎田尤利さんらしさが存分に出てた作品だったと思います。
榎田尤利さんらしさ→ストーリー性があって、テンポが良くて、切なくてキュンキュンして、キャラクターが魅力的で、ユーモアもあって
アメリカ人の弁護士攻めに、日本人のバレエダンサーな受け。
外国人攻めって基本的には苦手なんだけど、この弁護士先生に関しては、まったく苦手を感じなかったです。
途中から壊れて頭イカレポンチになっちゃった弁護士先生が、漫画家シリーズの東海林とかぶりましたw 大好きです、榎田尤利さんお得意のこういうキャラ。もっといっぱいこういう攻め様を読みたいな。
電話の相手として、たった一回しか登場しないおばあちゃんがイイ味出してたなw
てゆかこのおばあちゃんの意見が、このお話を読みながら持ってた私の意見そのまんまだったもんで、「ばーちゃんよく言った!」と胸がスカッとしましたw
オチも最高。
鎖に繋がれてる受けを見て、シンとジェイミーが代わる代わる嘆くシーン、腹抱えて笑ってしまいました。
それまでのシリアスなシーンとのギャップがいいんだよね。しかもギャップはあるのに違和感皆無なんだ。榎田尤利さんの手腕だと思います。
『眠れる森の王子』
『It's a joke』
こちらの二作品も、表題作ほどではありませんが面白かったです。
榎田尤利さんの書かれる攻め視点でのお話、好きなんだよね。
ダンサーの潤也は、大事なオーディションの日に
弁護士のアシュリーとぶつかって怪我をしてしまい
オーディションを受けられなくなってしまう・・・
と、いう出会いなのです。
日本人である潤也は、財閥の御曹司でエリート弁護士アシュリーに
英語がしゃべれない振りをして怪我が治るまで
面倒をみてもらうのです。
アシュリーは、潤也が英語がわからないと思って
鉄面皮を剥がし本音をつぶやく・・・
ふたりは恋をするのは、もう自然にv
お金持ちだけど中身はスレてないアシュリー
一見スレてそうに見えるけどプライドを持ち凛とした潤也の恋は
まるで映画でみた『プリティウーマン』のようだなって思いましたよ。
この手のゴージャスで甘甘のロマンチックストーリーは大好物ですが
単なるBLファンタジーとしての娯楽作品でなく
ちゃんと中身のあるお話。
攻めも受けもゲイ設定だったのも自分的には◎
挿絵に茶屋町さんを器用したことでこの作品が一段とビターテイストに
香りたててると思う。
『眠れる森の王子』は、リュックとショーンのお話。
ダンサーが本気でねだって自ら開脚するというのは
どんなにすごい開脚なんだろう・・・と、悶々とした。