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「朝日のあたる家」の1巻だけ入手できました。
教えてねえさんで 杏仙さんに教えて頂いた、お薦めの1冊です。栗本 薫さんは、受賞歴多い作家でかなり評判が高い作家なのに、私は知らなかった。
(コメント欄に、既に購読済みなので書きこまず終了して、後から訂正出来ない事を知り、改めてここでお礼とお詫び。一番先に読みました。)
中古本を買いました。調べると電子版もあり、電子版の全集が充実しているようですが読みたくないものまで入っています。
作品説明には
【『真夜中の天使』、『翼あるもの』は序章だった! 栗本薫が、自身の作品『真夜中の天使』、『翼あるもの』の主人公ふたりのその後を、17年がかりで描いた意欲作】
・・とあって、良と透のシリーズは、「真夜中の天使」から先に読むべきと知り、電子版「栗本薫・中島梓傑作電子全集」を買います。
今西に森田が愛した巽を殺されて、今西は自首して収監。刑務所から出た後、森田と今西が再会する。それからの物語が「朝日のあたる家」、完結話は5巻目。
コアなファンのレビューを読むと、17年かかったシリーズ完結の3巻までがよくできていて、癌発症後の最後の巻は、どのシリーズも上手くまとまっていないようです。
栗本さんは、ヤオイシリーズで、性別を超えたアガペを描きたかったそうですが、私は作品からそれを汲み取れなかった。
---同名の曲があります、。歌詞を読むと、良の心情と関連ありそう。
朝日のあたる家:
“Rising Sun Blues”。
娼婦に身を落とした女性が半生を悔やむ歌で、暗い情念に満ちた旋律の曲。
「 やくざな男にだまされて 売られてきたのはニューオリンズの 朝日楼・・」歌では朝日楼、娼館の名前になってる。
ちあきなおみさんが歌う動画を試聴しました。男娼になった森田の半生と重なる所があるみたいで、聴いて涙しました。
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調べたら、物凄く興味深い活動をされた人でした:
★ウイキ;「栗本薫」は「あとがき作家」。
あとがきでの「腐ったトマトを投げて来る人達」(自作への批判意見を表明する人たちを指して)
「500円払ったくらいで、好きなことが言えるとは思わないで欲しい」
★多数の名前を使い、同一人物なのに二者対談をやってのけている・・ここまでやったら、多重人格な人だったとしか思えない。
★雑誌「小説JUNE」創刊と「戦略としての耽美」:
栗本薫 やおいが中心の物語を執筆⇒「戦略としての耽美」
マンガ分野での竹宮恵子と、そして小説分野での栗本薫(中島梓):
戦略的に、ジェンダー区分の固定観念を批判するために使われた。
エンターテインメント分野を意識することで、女性的・私小説的な純文学という枠を解体することが企図されていた
竹宮恵子と栗本薫が合流することで発刊された、耽美主義的総合雑誌『JUNE』の場で、さらに大きな発展を遂げた。・・石田美紀の『密やかな教育――〈やおい・ボーイズラブ〉前史』より
★やおいと朝日のあたる家
完結まで長期間をかけたのは、「やおい」に込める想い入れが深かったから。
栗本薫さんが「やおい」に求めた愛は、性の区別を超えた愛だったなら納得できるけど、ただ自分の脳内で折り合い付かない葛藤があった17年間なら、複雑な気持ちになります。
【感想】
栗本さんは、生前BLを故意に「ヤオイ」と表現して「表に出るべきじゃないものだから」と語っていたそうです。←矛盾?、ジェンダーレスと接点を持てない同性愛を脳内でぐるぐると理論していたのでは?
キメラの研究が進んで女性が男性の遺伝子を持つことが実際にあることも発表されています。性別は二種類で区切れない。BLの、特にオメガバースは、今はSFファンタジーだけど、数十年後は当たり前になっているかもしれません。
私は、複数冊のBL作品を読んで、性別に捕らわれない、人として愛すること、姓を超越した愛を語る作品があったので面白いと思いましたが、これは、栗本さんの「やおい」に込める忌む考えと折り合い付かない。ある程度調べた今、魅力半減。著者の葛藤のアリジゴクに巻き込まれるのは嫌なので、栗本作品はもう調べないし、読まない。
掘り下げて調べて、JUNEからBLに変わった経緯を知ることが出来ました。