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umi to body guard
オールキャラで豪華客船が舞台、シリーズ中、一番盛り上がったし、面白かった話かな、と思います。
攻めの女装つきですし!
ただ、攻めの親友でもあり、番外編の主役であるキャラがオールマイティーでジョーカーすぎるのが玉に瑕かな?
前半はよかったのですが、後半がちょっとぐだぐだになってしまった感じがして残念でした。個人的にはシリーズの中で一番好きかも、と思えた話だったのでもう少し大きく展開してほしかったなぁ。
シリーズ4冊目にして初めて最初からグレイとジュンが組んで仕事をするのですが、それでもやはりグレイの出番は薄めに感じました。最終巻までグレイってこんな扱いなのかな。
やはりいつも主人公ジュンとガードされるターゲットの出番が主で、恋人グレイとの恋愛要素は薄いお話ですね。
事件モノだとわりきって読んだらいいんですが、やっぱりBLを読んでるからには物足りない。
今回はターゲットとクライアントが別々です。今までみたいな大物やややこしい人物がターゲットでなく、豪華客船で開催されるアイスショーの出演者を守るというそんなに大きな事件でもなかったので出だしは安心でしたし、楽しそうだと思って読めました。
グレイの女装は意外ですが・・・似合うんですね。女装するならジュンだと思っていました。
ターゲットのニールは不遜で横暴で傲慢で「歩く迷惑」と呼ばれる人物、でも実力は本物です。
このニールに脅迫状が届き、ニールの恋人であり友人であるマシューがボディガードを依頼します。
ジュンはニールと行動をともにしますが、次第にニールの内面に触れて、そんなに悪い人物でないのでは・・と思い始めます。
ニールはわがままなんだけど、自分をちゃんと律せて客に対して思いやりを持てる、自分の実力の事も客観的にとらえられるなかなか素敵な人物でした。
ほんとに横暴なだけのターゲットならイヤだけど、このキャラが魅力的に書かれていたところがこのお話のよさの大きなところかなぁと思います。
ですが、黒幕は依頼人であるマシューだと割と早い段階でジュンらは気付いており、ジュンはどうやって温和にことを済ませられるか、ニールを肉体的にも精神的にも傷つけないようにするか葛藤します。
ドタバタで目が離せない、というお話ではなかったのですが、ニールがマシューを愛しているのがわかるので、この先どうなるのかハラハラ・・・でも後半が意外とあっさり。
結局大きな事件らしいものは起こらず、話し合いで終わってしまったような感じが。
ニールもニールでマシューをあっさり手放せた事に対しちょっと読んでいて戸惑いました。あんなに愛し合ってたように見えたのに・・・。
途中からジュンに惹かれていったことが主な要因みたいですが、ターゲット(あるいは犯人)がジュンに恋をするというこのパターンはいい加減いつも同じに見えるな^^;
グレイが置き去りな感じもします。
ニールとマシューは付き合って3年なのに、知り合って3、4日のジュンに心移りするのか~とどうしてもそこが納得できませんでした!
マシューのほうも、ニールに復讐するつもりで3年も傍にいて全く心が動かなかったのかなとも思います。メディアからみたニールは最悪ですが、付き合ってみるとよい人間であることがわかるので。その辺は憎悪が激しくて揺るがなかったのかしら。
なんとなく納得いかない箇所が多かったのと、あっさりすぎる結末が残念でした。
でも事件としてのお話は誰か死んだりというのがなく今まで読んだ中では一番安心できたお話だったと思います。