雪豹王の許嫁

yukihyouou no iinazuke

雪豹王の許嫁
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×29
  • 萌5
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
3
得点
89
評価数
27
平均
3.5 / 5
神率
25.9%
著者
華藤えれな 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥889(税抜)  
ISBN
9784773088618

あらすじ

迷い込んだ深い森奥のサーカスで美しい雪豹と出会った橙里。ロシア屈指の実業家・セルゲイがその雪豹だったと知ってしまい…!?

表題作雪豹王の許嫁

実業家、23歳
バレエ団下働き、18歳、ロシア人と日本人のハーフ

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数3

サンクトペテルブルクが舞台の、幻想的な雪豹ファンタジー

はーーーー…幻想的で美しいサンクトペテルブルクの街の姿が目の前に浮かび上がってくるようで、うっとりと酔いしれました。

Kindleアンリミで拝読。
yoco先生の美しい挿絵が、本編の内容にぴったりすぎてため息が出ます。ただただ、美麗…

12年前、事故で生死をさまよった橙里(受け)が迷い込んだ、森の中の不思議なサーカス。
そこで出会った雪豹セルゲイ(攻め)に命を救われ、戻ってきた世界で再会するも、彼の抱える思わぬ試練と運命を知ることとなりー

と続く、ロシアの美しい街・サンクトペテルブルクが舞台の現代ファンタジーです。

セルゲイや彼の弟・可愛いミーシャの抱える過酷な運命、青い百合や聖女の存在など、
情報が少しずつ明らかにされていくのですが、ちょっと量が多いかな?というのと、
バラバラと明かされていく過程がやや雑然としてる印象はある…かもですが;

呪いによって愛されることを許されなくなってしまったセルゲイが、
初めて橙里を愛してしまったことによる苦しみ。

美しいスパダリが苦しむ姿に、たまらなく萌えてしまったー…!

また誤解によりセルゲイは自分を愛しているわけではなく、
聖女の代わりとして自分を求めているだけだ…と悲しむ橙里。
一途健気に愛を注ごうとする橙里の精神的な強さ(めちゃくちゃ脆そうに見えて、実は強いところに惹かれます)、
かっこ良くてグッとくるポイントでした。

自分の命を投げ打ってでも、愛する人とその弟を救おうとする献身と愛。
王道だけど、王道だからこそ胸を打つんですよね…

そういった二人の互いを想い合う気持ち・ラブ面だけでなく、
主人公である橙里の成長物語であるところもまた良かった!
控えめでどこか自信なさげ、謙虚で儚げなところはセルゲイの言うように彼の美点でもあるけれど。

そこに自信と”経験”が重なった時、キラキラと輝く橙里の姿が眩しかった✨

結局最後にはセルゲイ&ミーニャ(セルゲイ弟)のために夢を捨て、共に生きていく決意をするという切なさ、その覚悟の重さよ…!そんなところも大好きポイントでした。

二人の最初の絡みは、橙里が痛そうで正直もうちょっと優しく解して抱いてあげてー!とも思ったけれど;
橙里の命が消えそうになっているピンチだったし、性急に進めてしまっても仕方ないのかな、と。

一回一回の描写は決して濃厚ではないのですが、終盤の濡れ場や番外編での
セルゲイ視点での思いが執着と溺愛に溢れていて、たまらなかった…・:*+.

レビューの最初にも書きましたが、読んでいるとサンクトペテルブルクの美しい街の
様子がぱあっと脳裏に浮かんできて、夢心地になります。

ロシア…今は政治的な事情で気軽に訪れることはできない国になってしまいましたね。。

10数年前にロシア旅行に誘われた時、なぜ行っておかなかったのか、、と
読みながら後悔の念が…

やっぱり、バレエやサーカスなど、ロシア芸術には心奪われる魅力があるなあ、と
ため息が出ました。
この本が出版されたのは2017年、今から7年前ということで、あとがきによると
華藤えれな先生、実際にロシアまで取材に行かれたとのこと。

そこで先生が実際にご覧になった景色、街並みが物語の中で豊かに表現されていて、
訪れることはできなくても、想像するだけで夢心地になれました。

時折読み返しては、幻想的で美しい世界に浸りたいなと思える一冊でした。

2

挿絵が綺麗

この本のレビューは、読後2年経過した今、書いています。忘れていたみたい。
初めて本屋で購入したBL本でした。
本屋の書棚ですごく目を引いた本で、表紙絵が赤を背景にした金色の枠どりで、なんとも格調高い。
そして挿絵が本当にきれい。丁寧に作られている、と感じたので選んだ本です。

ロシアのサンクトペテルブルクが舞台。
日本人の母とロシア人の父の間に生まれた橙里が主人公。

今作も、著者は現地取材に行って書いたそうです。
後書きに「オペラ座の怪人」「美女と野獣」「森は生きている」を意識して執筆したと書いていました。
霧の中の湖に魔法で封じ込められた里という件は「魔法にかけられた湖」に似ている。
ロシアは、広大で、未開地がいまだにある神秘的な土地といったイメージ。妖怪や精霊が居たって、不思議じゃない。

過去に結婚を誓った聖女から呪いをかけられていた雪豹王とその弟。
二人にかけられた呪いを解除する青い百合を得るために、命を引き換えに差し出す橙里は、健気な受。
オペラの題材からヒントを得て書き上げた作品らしい、綺麗なメルヘンでした。

この作品には、いつものご当地食材が控えめに登場しています。
木の実と練乳入りのクッキー。

1

舞台は冬のサンクトペテルブルク+α

妙に表紙に惹かれて購入。(表紙もいいがカラー口絵も最高です!)
先生の他の作品(狼とか豹とか)とは関係なく、これ単独で大丈夫です。
本編240Pほど+先生のあとがき1P。
クール、ひんやりしている感じのモフありちみっこありファンタジーで、
華藤先生の他作がお好きな方は安心して読めるんではないかと思います。

3年前に父を亡くし、プリマである義母と異母妹2人と義母の恋人等と
一緒に暮らし、シンデレラのように下働きしている受け。
幼い頃の事故によりバレエは無理で、かたや異母妹たちはバレエを習っていて
家の中であまり居場所がない という印象です。
そのかわり、冬の間だけ夜な夜な通ってくる謎の人物から歌の指導を
受けています。このあたりはオペラ座の怪人みたい。
(攻めさん途中まで仮面かぶってます)
サーカスの下働きもしていて、今後の事を相談するべく、
サーカスのオーナーになったセルゲイに相談しようとして・・・ 
とお話は進みます。

攻め受け以外の登場人物は
攻めの弟(ミーニャ)、訳ありの聖女、その他攻めの使用人たち等です。
女子は出てきますが、割と後半で、色恋系では絡んでないと思います。
ちなみに攻め、攻めの弟はユキヒョウになります。
ちょっとだけですが獣姿で結合するところもあるので、
苦手な方は一応ご注意ください。
幸せそうにしているので、私は全く気になりませんでした。

**以下 よりねたばれ というか個人的な感想

お話が二転三転どころじゃないくらいで、結末が見えにくかったのと
攻めがヘタレ(先生もそういってる)すぎて、萌えきれませんでした。
スーパーカッコいいのに、期限付き である雪豹王の方がよかったな・・・
単なる個人的好みなんですが。(受けさん、攻め弟はスーパー健気)
それで中立とさせていただきました。

最初にカラー口絵のことを書きましたが、中の挿絵も素敵で、
一枚、ミュシャ風挿絵があり、中の挿絵ではこれが一番好き~。
これもカラーで見たかったです。
yoco先生だったらどんな色使いにされるんだろう。

本編とはうって変わって、発売記念ペーパーの方はめちゃ面白いです。
購入される予定のある方は、それ入手できるところで買われることを
オススメします。

9

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う