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お前に天国の快楽を教えてやろう
nessa no ouji to itsuwari n ohanayome
アラブの王子×ビッチ日本人+ちみっこ、というお話です。
ビッチな商社マンの受けは、男相手の不倫で左遷され、アラブの小国への出向を命じられる。飛行機での旅の途中、トランジットで極上の男を引っかけ、かつてないほどのめくるめく時を過ごしたのだが、それはその国の皇太子だった。不幸な偶然が重なり、受けはスパイ容疑をかけられて…。
ありがちなアラブものにおいて、まず受けがビッチなゲイだという設定が新鮮でした。セレブな男を引っ掛けるために自分を磨くことも怠らなかったので語学は堪能、仕事はできるし顔は絶世の美貌というキャラ。
日本で不倫がバレてアラブの小国へ飛ばされたものの、素晴らしい結果を出して返り咲こうと闘志を燃やしているへこたれない人です。
かたや攻めは、その小国の皇太子。褐色肌のイケメンで、一度受けに引っかけられて素晴らしい一夜を過ごしたものの、母国で再会したのがあまりに偶然だったため受けをスパイ認定。王族らしい傲岸不遜さで受けを拉致って拷問(痛くないやつ)します。
誤解が解けたあとは、悪役の目をあざむくために偽の花嫁になるのですが、協定を結んでからもかなりケンカップルっぽい関係性です。体の関係込みの偽花嫁なのでエロは多め。でも攻めの息子だという5歳男児が出てきたり、その子が受けに懐いて一緒に折り紙折ったり、和み要素もあります。
ビッチ受けがだんだん攻めに惹かれ、でも自分はしょせん偽物の花嫁だし…と思ってブルーになったりするところに萌えました。
受けのキャラクターは面白くて楽しめましたが、攻めのほうはややステレオタイプ。思い込みで受けを拉致ったり、受けを疑ったりするので、短絡的な印象を受けました。基本子供っぽい暴君で、最後は持ち直すし可愛げも時々あったのですが、受けと同い年設定だったので、いっそ年下設定にした方が良かったかも。
表紙がきれいだったので手に取りました。
この作家さんを読むのははじめて。
結論としてはハズレ。
ビッチ受けで警戒しましたが、ビッチというより、頭とお股のゆるい人。
有能なビジネスマンらしいんですが、自分が働く国のことをまともに調べてないのに有能なはずがないし、左遷の原因となった不倫相手にもウエメセで不愉快。子供に対しての態度も無責任。
とにかく受けが不愉快で、まったく萌えを感じませんでした。エロも平凡。攻めは空気。
この受けを愛され系の素敵キャラと思って書いてるなら、この作家さんとは合わない。
二度と手に取らないと思います。