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神にその身を捧げたはずが、兄に攫われ――?
junpaku no shounen wa ryutukai ni metorareru
出だしから母似の美少年、ラシェルの出自の秘密の香がぷんぷんで、あらすじの筋を追いやすかったから、悩まないで読めました。
★「ラシェルは母より王に似ている」・・と書いていたら、分かりやすすぎでしょう(爆笑)
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年老いた伯爵の後妻に入った王女は、身ごもっていた。
嫁ぎ先で伯爵の子として王女は男子を生むが、赤ん坊を抱こうとしない。
赤ん坊の名前は伯爵が「ラシェル」と命名。
伯爵が亡くなると、ラシェルの母は夫の後追いをして服毒自殺。遺書には「ラシェルの父は、伯爵ではない」と記していた。
不義の子と知り、神学校へ出家するが、黙って神学校に逝った義弟に怒り、竜使いの兄が結界を破って拉致して連れ戻す。
兄は、どうして義弟に執着するのか自分の気持ちに気づかないまま、ラシェルが神学校へ戻ろうとするのを何度も阻止する。
諦めの悪い弟に、迎えに来た神官の前でラシェルを強姦して断念させるが、事後にハタと考えて、自分の義弟への気持ちに気づく。
婚約者親子の打算的な性格に嫌気がさして破談にすると、次の試練は王の御招き。
王は、愛する人と瓜二つのラシェルに懸想。媚薬をもり、父子相姦になる寸前の所に竜使いの兄たちが壁を破って助けに来る。
その後、二人は仲良く秘密を抱えながら暮らしました。
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この粗筋に、
王と妹の秘密
ペガサスや竜の使役
妖精と会話は大人になるとできなくなる
神学校に戻りたいラシェルの家出
客人に媚薬を飲まされて凌辱未遂
幽閉された塔から脱出
王とラシェル
神学校の後見人と王の腐れ縁 毒薬
乳母は王女とラシェルの恋愛を見守る肝っ玉
女装のラシェル
王位継承資格と竜使い
・・等々、多彩な案件が絡んで物語が進展していくので、飽きません。
知らずに愛した人が、許されない相手で別れを決断するしかなかった、そして下げ渡した先から約束通りに会いに来てくれない、寂しくて聡明な王は狂っていく。王は、この物語の中で一番気の毒な人で、影の主人公だと思います。
あとがきによると、ノリノリで書き上げた著者はテニス肘になるくらい、意気込んで締め切り期日過ぎて書き上げたそうです。
筋書きの予測がつきやすかったけれど、とても面白かった。ひねくれていない展開で頭が疲れないので好きです。
竜 というワードがあったし、サマミヤ先生の挿絵だし と購入。
プラチナブロンドってやっぱり素敵。そして空色の瞳。好きなんですが。
私の地雷が少々あって、だめでした・・・先生ごめんなさい。
本編まるまる240P。後日談などなし。
ファンタジーだと標準なのか?二段組。
くすっと笑うところや あまあま雰囲気はあまりなく、シリアスめ。
舞台はヨーロッパっぽい国。
移動手段にユニコーンの曳く馬車?や、神学校ではペガサス、
古い城では妖精などが出てきます。竜もご活躍。変身はないです。
登場人物はクラレンス、ラシェル以外
カロリーヌ:クラレンスの婚約者。可愛らしい容貌で貴族らしい楽しみを
楽しむ女性。
アンヌ:ラシェルの母の乳母。ラシェルの乳母でもある。
オルス・ベロー:神官。クラレンスの元クラスメート。
アラン:クラレンスの友人。
国王アルフォンス八世:受け母の兄。
シャイエ男爵:国王の側近、アランの父。
が出てきます。そこそこの人数が出てきますし
あんた何した人だっけ というのも少々あり。
カロリーヌが結構からむので、女子嫌 な方は評価低めになるのでは。
あと兄弟ものや ぐるぐる話がお好きな方なら大丈夫かも。
*********** 以下よりネタばれ
何が地雷だったかというと
攻めが、受けのことを好きだ と認めるまで
婚約者の女子といちゃいちゃして ごくふつーなパーティ好きな貴族
として書かれているところ。
どうにもこうにも 人間的に好きになれなかった。
受けはかなりぐるぐる。私は それはぐるぐるするよ と飲み込める
範囲だったのですが、イラっとする方がいるかも。
そして最初の方に設定されていることが、最後に種明かし的に
出てくるのですが
もうその悪党に最高に頭きて、救われた感がなかったです・・・・
あと人前プレイもちょっとあるし。
妖精や竜やペガサスは可愛い、カッコいい なんですけど、
好きではない部分が大きかったです、それで中立。
先生 すいません。