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slave game
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
タイトルに『スレイブ(奴隷)』がついて不穏な感じですが、すっごく面白かったー!
表紙には3人。この中の2人が1人をスレイブにするのかと思ったんだけど、真ん中の大悟(攻め)は終盤巻き込まれるだけです。
スレイブにされるのは左の理久(受け)。
理久をスレイブにするのは右のトーマです。
理久の私生活トラブルをトーマが解決してくれ、その報酬を理久の体で払わされる事になるんだけど、トーマが悪徳弁護士にしか思えないやり方です(笑)
体で払うといっても、トーマはEDだからトーマのモノは挿入しませんが。
こんな事態になったのも理久の性格が災いしてて、このウジウジした感じがイラっとする時がありました。
対して大悟は見た目のワイルドさに反して良いヤツです。
高校の頃から理久の良さを分かってくれてて、その想いは今も変わらず。
要は両片想いなんですが、トーマが邪魔してるって感じかな。
まぁ、結ばれるキッカケもトーマなんだけど。
理久の膨れ上がった負債をトーマの目の前で大悟と理久のHで一発解消する事になるんですが、エロシーンなのに可笑しくって。
トーマの茶々もだけど、大悟と理久の発言に吹きました(´゚艸゚)∴ブッ
「大悟のダンクすごい」「お前のリングが俺をガンガン吸いこみやがる」…なに言ってんだ(笑)
想いが通じ合った後の大悟と理久は、まぁ〜〜バカップルです!
いちゃいちゃっぷり、いいぞもっとやれ状態でした(´∀`)
綺月先生作品の中でも、読む人を選ばないのではないかと思います。
私はかなり楽しく読めたので、神寄りな萌2作品でした。
(追記)↑萌2にしてましたが、やっぱり最後のエロシーンが面白すぎて何回も読み直しましたので『神』に変更させて頂きます!
最初に大声で主張したいのは「こっち1冊で辞めちゃダメ!」ということ。
関連作品の『トリッキー・ゲーム』と2冊併せて手元に置いてから読み始めることをお薦めします。
全然印象が変わるから。いやホント。
実は私、かなりイライラしたんですよ、読んでいて。
だって理久って、あまりにも『断れない人』なんですもの。
友人と思っていた女性と『断れなくて』恋人になる。
その人と『断れなくて』婚約する。
一方的な婚約破棄を言い渡されて慰謝料を請求され『断れなくて』悶々とした結果、初恋の男性を探してメンズバーに行ったのは良いけれど、そこで知り合った性悪弁護士のトーマに騙されて、依頼料を『対価分の性交渉で支払う』という契約書にサインをしてしまい『断れなくて』それに従う。
……ってさぁ、あまりにも、あまりにもじゃないですか。
そもそもこの契約、どう考えても違法でしょ?
人身売買の香りがしますもの。
ただ、主要登場人物3人全員が「これが成り立つ」と思い込んでいる世界は、私の好きなトンチキ臭が満載で、これ自体は好きなんですけれども。
ただ、理久の可憐な風情や初恋相手の大悟へのピュアな想いが強調されているお話なので「まぁ、トンチキですから」と笑い飛ばせない部分があるのですよ。
なので大団円を迎えてもちょっとばかり納得がいかない後味が残るんですよ。
「トーマの悪趣味を読者がどれだけ許せるか、っていう話だよなぁ……これ、許せない人が多いんじゃないの?」と思いつつ、私はたまたま同時に購入した『トリッキー・ゲーム』を続けて読んだんです。
で、冒頭の書き込みに戻ります。
このお話で「なんか胸くそ悪いなぁ」と思った方、私の様な読み方をした方が良いですよ。ここで止めると『とても良いもの』を見逃しますよ!
いっそ、上下巻で出すべきだったんじゃないかと、私は思うのであります。
子リスちゃんみたいに可愛い系の理久が、高校生時代の憧れの人でバスケ部のエース・大悟に会いたい、この店で会えるかも…と2丁目のメンズ・バーに足を踏み入れる…
そんな始まりと、小山田あみ大先生の超絶カッコいいオトコたちのイラストに、ワクワク、わくわく。
…と読み出したはいいが……うーーんnnn…
理久のぐっちゃらぐっちゃらしたモジモジの性格、なーんにも自分で決められず、ずるずるズルズル流される。
大して好きじゃなかった女性と、言われるがままおつきあいし、言われるがまま体の関係を結ぼうとし(←これは結果的に失敗。)、言われるがまま婚約不履行に同意し、言われるがまま慰謝料を払わされそうになっている…
んもー読んでて段々キモチ悪くなってきちゃって。
要するに、作者様が巧みなんですよ。本の中の世界の事なのに、読んでるだけで憤慨したりイライラしたりしてしまう。
しかし、この筆力は諸刃の剣でしたね…私は理久の性格を受け入れる所まで浮上できなかった…
その上。
弁護士のトーマ!
コイツがまた…
変態なのはいいんです。
だけど、自我が弱い理久につけ込んであんな事こんな事。しかも違約金だなんだって。このやり取りにも気分が悪くなってきちゃいましたよ…超ハラスメントですよ…
一方、骨子の高校時代の片想いの初恋、大悟と理久の恋愛模様は良いのです!
特に大悟はカッコい〜い!
地味な理久を高校時代からちゃんと見てて、今も理久の長所を伸ばす手助けもしたり。その上顔もカラダもイイ男で肉食系で!
だから余計、トーマと理久のアレコレに腹が立つというか。トーマ、アンタは引っ込んでて!って言いたくなってしまう。
おまけにラスト、大悟と理久が結ばれるその場にもトーマがいて茶々入れたりさぁ。
ここをコミカルな味と取るか邪魔な奴と取るかで、本作をどう楽しめるかが変わるのかな。
理久の婚約者騒動やトーマの理久を言いくるめるやり方などがかなり引っかかってしまい、萌x1です。
2017年刊。
既に『トリッキー・ゲーム』を購入したものの、先に刊行されているこちらから読んだほうが分かり易いだろうかと思い入手。
この話では本来フリーカメラマン・大悟と文房具メーカーの営業マン・理久が高校生の頃から引きずっている両片想いの成就がメインなのだが、おネエ言葉の敏腕弁護士・藤間、ことトーマさんがまぁ目立つこと際立つこと!!
話をグイグイ引っ張ってくれるだけでなく、二人の恋路の当て馬となり理解者となり、仕事をこなしたうえで己の性癖も満足させてるってどんだけ有能な脇キャラなんだ!!
自己主張を出さずに気弱すぎる理久にはっきりと注意して、彼の元婚約者・佳奈をきっちり牽制する手腕を見せてくれて、まさに始終トーマさんの独壇場だった。
確かに読んでいる最中は、理久のおどおどした性格やビシッと決められない意思の弱さには苛ついて仕方がなかったが、そこに付け入っていい訳がない。
佳奈のような相手が気弱だと足元を見て、平気でモラハラしたり金を巻き上げようと画策する女は最低だ。
しかし、トーマも理久に大してスレイブ・ゲームなる契約を強引に仕掛けている所は彼の悪い性格を見透かしての事だと察しが付く辺り、大したものである。
綺月さんの作品はエロ描写も結構ねっとりしていそうなイメージがあったのだが、今回はエロ面の充実味ってのあまり感じられなかった。
しかし、大悟と理久の関係の進展がメインだというのがぶれなかった点は良かった。
もう少し理久自身が己から意思を強く出していく様子が伺えたら申し分なかったのだけどね。
初めは受けに手を出すトーマと、それに気が付いていない攻めにイライラしながら読みました。
しかも受けはトーマに弄ばれても嫌悪感も、攻めに対する罪悪感もないから誰を好きなのだろうと謎でした。
受けとトーマとの関係を疑っている攻めが、無理矢理奪取するのかと思ってました。
でも何もせずにトーマから電話が来て、ようやく部屋に乗り込んだ時には?と思いました。
初めて受けと攻めがセックスするシーンも、トーマのセリフが入ってもはやギャグでした。
さらにトーマの策略に乗って、嬉々としてトーマのビルで同棲しようする攻めが残念でした。