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joubutsusuruki wa naidesuka
電子書籍で購入。
挿し絵あり、あとがきあり。
ずんと心にくる読後感です。
いろいろと考えさせられます。
愛には、いろいろなカタチがある。
その違いを考えさせられました。
こんな目に見えないあやふやなものを
無理なく読者に見せることのできる作者の筆力に、
毎度のことながら、脱帽です。
だから、この作家様の作品を買うのをやめられません。
結局、大地の受けの優への愛は、自己の存在意義の確認というか、自己満足の延長だったのでしょうね。
自分に依存させることで、存在意義を確かめるための道具でしかなかったのかな。
ちゃんと受けのことを可愛いと思っていて、そこには愛はあったとは思うけど。
一方、攻めの圭吾の受けへの愛は、健全な愛。
親友の恋人に横恋慕していますが、共に言いたいことを言い合える、互いに刺激をしあって成長できる健全さ。
大地は死んだあとに、ようやく受けの優を攻めの圭吾に返すことを決心し、二人に道筋をつけたのがこの物語(と、私は受け取りました)。
最後の最後まで、実は、大地は圭吾を好きだった……って展開だと期待していたのだけど、それは穿ち過ぎでした。
ちょっとガッカリ。
charaさんフェアで「コミカルかな?」と思って購入したのですが、ひゃあ重かった。ホラー系は苦手なのですが、当作はおどろおどろしいものがなく、大丈夫でした。とにかくせつないお話が好きな方で、事件ものが絡んでも大丈夫な方にお勧めします。せつないのは大好きなのですが、ちょっと愛が重すぎたので萌にしました。本編のみ320Pほど+先生のあとがき。
お話はある病院に、圭吾が大地を探しにくるシーンから始まります。大地の家族からの依頼を受け探していたのですが、ようやく病室で見つけ会話を少し交わした後、大地は目を閉じてしまい・・・と話は続きます。
登場人物は
大地:優の完璧な恋人。冒頭で病院にて病死。
斎木:大地、圭吾、優の大学の同級生。銀行の法務部勤務。銀行内の資金移動に関して調査を依頼。
高邑:斎木の上司。
後、大地の弟(双子)が出てきます。
***以下 大変だった部分
大地さんがゴーストというか実体化して出てこられて3人でああでもないこうでもないとひたすら頑張るところは、なかなか良かったのですが、大地も圭吾の優を愛するあまりか、二人して穏やかな素敵なセリフをはくもんですから、私は少し「え、ちょっとまってこれは誰がしゃべってる?」となかなか戸惑い読みにくかったです・・すいません。そこが少し萌↓です。
お話は本当に良かったんです。優を思う二人の気持ちがせつなくて痛くて、最後「連れて行く」などという大地の告白には涙しかなかったです。大地さん無念とはこのことだ。人生は無常だ。
生きている二人は大地のことを思いつつ、一生懸命幸せを追求していくのだろうと思うので、ハピエンといえばハピエンなのですが、私は大地に心を残してしまって、なんとも物悲しい気分での読了でした。
転生してきて幸せな人生をつかんでね、大地さん。
BLのLも色っぽ話もはなかなか出てきません。
幽霊含めて3Pとかもありません。
学生時代に出会った3人。
やがてその中の二人が付き合い始めて恋人同士となり、もう一人も好きだったけれど言い出せないまま友人としてそばに居続けたという3人目の男としては非常に切ない苦しいお話でした。
3人目の男 尾崎が、言葉が足らなかったせいで誤解され好きだった相手に嫌われていると思ったままそれを正すこともなく何年もラブラブカップルのそばに居続けるというのは結構なマゾな性格だと思う。
嫌われてるし報われないし先がない。
尾崎視点で物語が進むせいか尾崎に感情移入して、好きな人が別の人(人じゃなくて幽霊だけど)に甘えて頼って愛していると語り全身で愛し愛されている幸せオーラを出される同じ空間にいる苦痛を思うともう許してあげてと言いたくなりました。
そうなると相手の大地が段々憎たらしく見えてきます。
「可愛いだろう」というセリフのたびに複雑な気持ちになりました。
ツン100%の優が可愛いのは恋人だった俺だけ、それを知っている(そういう表情がさせられる)自分をアピールしてるみたいでちょっと嫌でした。
だから想いが成就して行くのは嬉しいのですが、いつしか死んでしまった恋人よりも近くにいて世話してくれたり助けてくれる友人の方に気持ちが向いてしまうというのは理解できるけれど、時間的には性急だったような気がしました。
一緒に連れて行って欲しいと思うほど愛していたんですから。
菅野さんらしい、なんとも一筋縄ではいかない作品でした。
いわゆる恋人が1組いて、その受けへずっと片思いしている攻め視点。
これだけでも珍しい(攻め視点自体が少ないし)ですし、とにかく受けが恋人へ依存し愛しているのも珍しい。
そんな二人の間へ入り込む余地は、確かにこれ以外はないだろうなという感じですね。
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攻めの圭吾は、優へ大学時代からずっと想いを寄せつつもそれを隠して友人付き合いをする29歳。
司法試験に大学四年で合格したものの、現在は弁護士を辞めています。
受けは常識はずれの容姿と性格を持つ、優。
圭吾とは同期で、大学時代からの恋人である大地とは私生活も仕事もパートナー関係。
とにかく敵が多く、大地の前でしか笑顔を見せない秀才。
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優の恋人で圭吾の親友である大地が亡くなり、それを機に仕事を辞め優と共にいようとする圭吾。
ただし優にはその心配は届かず、とにかく大地以外にはゴキブリのような態度で接します。
そして優のそばには死んだはずの大地が…
優のこの性格を形成したのは子供の頃からの不遇で、嫌われる前に嫌うという辺りも自己防衛の一部だろうなという感じ。
そんな優を猫可愛がりするのが大地で、大地の決めたこと、大地が言うことが優にとっての正義です。
この辺りが本当に頑なで、神様を信奉するかの如く大地へ依存している優が、たとえ恋人が死んだとしても、数ヶ月後には圭吾を選ぶというのが説得力に欠けたかなぁ。
数年単位でも良いような…
優の奥底に圭吾への特別感があったとしても、大地の存在があまりに大きすぎましたからね。
ただ細かいところはさすがベテラン作家さんらしく良く作られているんだなぁと、読んでいて感じます。
ちょこちょこと挟まれる過去のエピソードはひじょうに納得のいくものでしたし、絵空事のように感じさせない菅野さんはさすがだな。
ですのでよけいに、優が恋心を持つようになる辺りや、妙におおごとになっていた宗教団体関係の終盤の現実味の無さが際立ってしまったと感じます。
はっきり言って面白くなかった。 文章が読みにくくて、すらっと読めなかったです。 殆ど飛ばし読みをしてしまいました。 誰が言ったセリフなのかわからない時が多多あり、もう一度読み直したりして。 幽霊という設定は面白いけど、お涙頂戴ものでもなかったような。こういう愛のカタチもあるという事だけど、物語としては余り印象に残らなかった。
菅野先生の同月刊行本、これと「おまえが望む世界の終わりは」と続けて読んだのですが、「おまえの~」の方はひたすら考え続けなきゃ読めない重い作品だったのに比べると、こちらは、自由に実体化できちゃう幽霊が登場したりする分、エンターテイメント寄りの作品ではあります。
この作品には、大学の同じ法学部で学んだ同期4人が主要キャラとして登場するのですが、それぞれのキャラが立っていて、どのシーンもすごく絵画的にくっきり浮かび上がってくるというか、小説で読んでいるはずなのに、読後感がコミックというか、
とにかく、コミカライズ向きなので、ぜひ、コミカライズをお願いしたい。
不思議な三角関係の話です
3人とも現役で司法試験にパスするほどなので、受けの優以外は基本的に大人で人とうまい具合に距離感を保って付き合える感じです
病気で亡くなってしまい幽霊として恋人の側にいる、大地の存在とかれの見た目通りでは無い心の様が物語を一筋縄ではいかないようにしています
一見超あまあまのスパダリなんですけどね
菅野さんのお話はいつだって簡単ではないのです