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nibiiro no hana
冴えない中年社員が開花!
嗜虐心掻き立てられハマってく周囲をなんとも思ってなさすぎてえげつない。
周囲のゲス野郎が不憫に思えてしまう…
自業自得なのに!
ダンは最終的に執着心を押し付けれる相手を捕まれて良かったけど、
どうしょうもなさが後を引きます。
結局、ヒューイはなんだっんだろ?
ヒューイが始めたことでしょうに!!!と思っちゃいました。
1人だけ常識人ぶって、怖い人です。
見事に自分本意な奴らのオンパレードで、先が読めなくて面白かった!!!
刺青で所有物アピールも場所が場所だけに!!!
これはこれで最高のハピエンだと思います。
木原先生はたいへん高名な作家様という事しか知らずすみません。
レビュー評価をチラッと見に来たら私の予想の何十倍も多くて知らんかった。
有名作品なんですかね?
エロエロ?だし、オモロヘンなヒトばっかりで一気に読んでしまいました。
バッドエンドはイヤなんですが、恋愛抜きのエロは嫌いじゃないです、むしろ好みです。
にしても中年の冴えない白髪リーマンとかメガネのフツメンとか受けは全員タイプじゃないし、攻めもアメリカ人2人はいかにもというタイプだし、社長の兎河が辛うじてBLぽいかなという程度。
なのでキュンキュンとかはしないです。
ブラックユーモアみたいな仄暗いエロ展開でなんやねんこれ?!
と思いながらも楽しく読めます。
ZAKK先生のイラストが見たかったのでした。
ゲイの世界、軽く見てハマってしまい抜け出せない蟻地獄で一生終わるヒトとかマジであるのかもしれないー
とふと思ってかなり怖いですね。
あのタトゥーも怖いよ。
ここんとこBL小説にハマり、この作者様のアオイトリがもう大好きで、他の作品も読んでみようと手に取った1冊。
この作者様をよくご存知の方なら、あーなるほど…と思うのかもしれませんが、免疫のない私は…すげーな(いろんな意味で)しかなかったです(笑)
あらすじは他のレビュアー様が書かれているので、感想を書きます。
「鈍色の華」「鈍色の果実」
これ、ほんとにすごいというか(笑)常識ある人が1人も出てこない(笑)
50歳手前にして、男に身体を開発されただけじゃなく、自分自身もその快楽の虜になっていく鶴谷。その描写たるや生々しすぎて、ひぇーーーって感じでした。
いくら仕事の為とはいえ、社長の兎河は部下にこんなことをやらせる時点で普通じゃない。しかし、鶴谷は兎河からの仕事(性接待)で新たな悦びを発見できたわけだから、鶴谷的には良かったのかな。
鶴谷を見初めて接待させるヒューイとダンの悪趣味な攻め方がもう…これ苦手な方は本当に苦手だと思います。それを冷静に見る兎河。兎河は本当に冷徹に鶴谷を見下してるんですよね。兎河が鶴谷に対してそういう風に見るのはよくわかる。
私はオジ受け好きですけど、今回の鶴谷はほんとになんというか、生々しくて、うわー…と思いながら読みました。
でも、特に兎河の心理描写なんかは本当に細かくて、すごいわかりやすくて、どんどん惹き込まれながら読み進められました。作者様のこの手腕、さすがだなぁと思います。
鈍色の果実で、あっさりダンの申し入れを断る鶴谷、まさかまさかの、本人めちゃくちゃど淫乱になってるんですよね。それがもう徹底的でブレなくて、もはや清々しいくらい。
鶴谷が兎河と1度だけセックスしたいと申し入れた時、え?とか思ったわけです。え、そこなの?なんで?みたいな。そしたらその理由が、兎河のアソコが自分の理想だから、1度見てみたい、試してみたいと。肉体的快楽を追い求めすぎると、もはやここまでになるのか…と。
さらにそのあと、鶴谷の実家で激しく兎河から執拗に責め立てられ手酷くされても、鶴谷はそこに快感を得るし、兎河は兎河で、自分の隠された性癖に目覚めて、虐めて蔑んで執拗に責立てることに快感を覚える。
なんだかなー。人間、ここまで突き詰めると、狂気の沙汰というか。すごいんですよね…。兎河がまだ自分の方が優位的な立場だと踏んで、鶴谷に関係を継続してやってもいいと言うも、あっさり、あ、いいです、みたいに断る鶴谷。
ここの兎河の心理描写がとても秀逸で、なんなんだ、この男は、と兎河にはもはや理解不能なわけです。だけど抗いきれない鶴谷への感情が生まれて、自分から関係を維持しようとする。もはやこの時点で兎河は完全に鶴谷という男から逃れられなくなっているですよね。なんというか…もはや凡人には理解不能な世界。
鈍色の果実では、ダンが鶴谷を迎えに来るんだけど、あっさり振って「彼」の待つ家へ帰る。この彼こそ兎河で、兎河は鶴谷の毒牙に完全に埋没し信じられない執着で鶴谷を独占している。
そもそも部下にあんな仕事をさせる時点で兎河もどこかしら破綻している人だったんだろうけど、あんなに蔑んで見下していた相手に、心から愛されてもないのに自分だけのものにしようと執着している兎河が、哀れにも思いました。
「漆黒の華」
鈍色の華に出てきたダンと、ダンの勤める会社の日本人社員の佐川の話。
佐川がもう徹底的にドクズで超ゲスなんですよね。ダンに近づき、身体を使って出世しようとするも、身体が男に抱かれないと満足できなくなっていて、損得勘定だけで付き合っていた彼女の前で大失態をおかすんです。
佐川くんね、ほんとに自業自得だけど、なんかその大失態の描写がものすごくエグくて、またまた、うわー…とドン引く私…(笑)
付き合ってる彼氏とセックスしてて、突然彼氏のお尻からローター落ちてきたら、なんかトラウマになりそう(笑)もう、この佐川の堕ちるところまで堕ちる描写の追い詰め感たるやすごいんです。ここまでやるか?もうド最悪なシチュエーションで佐川を追い詰めていく。容赦ないなぁ…と怖いくらいです。
でも、佐川には全然同情できないから、かわいそうとも思わないんですけどね。佐川は頭よくないのに自尊心と大きすぎる野心で、小賢しく、後先考えずにやらかすバカ、みたいなやつで、よくもまぁあんな大それたことしたなぁと。ほんとに救いようがない。
札幌出張の夜、佐川がダンに手酷く抱かれて、そのあとのダンの冷酷な態度の描写もすごい徹底的で、頭の中にその情景が再現されるくらい克明な描写なんですよね。セリフもすごいブレがなくて。
でもここで冷酷なダンにキスしたあたりで、もはや佐川は心のバランスを失いかけて、ダン以外に自分を受け入れてくれる人はいないということに気がついたというか。それほどまでに佐川は追い詰められていたんだと思います。
私は、ダンは手酷く佐川を捨てて、佐川バッドエンドな予想をしてたんですけど、ダンは佐川を許し手に入れる。正直、ダンがなんでそこまで佐川に執着するのか分からないくらい、佐川って全然魅力がない男なんです。
ダンが自分の男になったら、俺は甘くない。と言ったとおり、ダンの執着と独占欲は半端なく。自分の名前を佐川の身体に刻むくらいの凄まじいもの。でももはや、佐川はダンのものになるしか助かる術はなかったから、ダンに捨てられなくて良かったじゃん…と思いました。ダンも最後は甘いんだなと。
挿絵は雰囲気もあって、特にダンなんかはめちゃくちゃかっこよくて好きでしたが、どーにも佐川のイラストは全然萌えなくて、ほんとになんでこんな男がいいんだろう…と、最後まで理解不能でした。
いろんな意味で、人間の欲望と執着、突き詰めるとすごいんだな…と。そしてここまで振り切れて書ききれる作者様がすごいなって思いました。癖あるBL読みたい方にはオススメします。
まともな人が誰ひとりいない本でした。木原音瀬先生にしては多くのBL小説に近しい雰囲気かな?と思っていたら相変わらずの木原節…常識は通用しない。
◾︎鈍色の華
終わり方でもってかれました。こうくるか…と思いきや次の鈍色の果実でまた、そう返したか…ともなりましたが。
◾︎鈍色の果実
そう返したか…となった後は驚く展開はありませんでした。兎河はハマっちゃうんだろうなと思ったら案の定である。鶴谷の魅力は自分には理解できない。というかこの本の登場人物誰も彼も異常で、徹頭徹尾なんじゃこらという感想。
◾︎漆黒の華
極め付けのなんじゃこら。佐川はソコソコの男だったのに、普通そんなことするか?ってことをする。創作物的ファンタジーかと思いきや、やっぱ普通そんなことしないよね、佐川異常だよね、と読み進めるごと深みにハマる佐川に心が離れていく…面白いけど、この本はその楽しみ方で正解なのか?玲奈ちゃん逃げ切れてよかったね。
口絵、文章で隠れていたソコはそんなことになっていたんですね。ダンが飽きて佐川を捨てるぐらいまでやってくれても嬉しかった。「鈍色の華」でもホイホイ鶴谷に惚れてたし、相当惚れっぽいダン。飽きるのも早いのか、あるいは今まで着いてこれる人がいなかったのか。最高傑作とのたまうからには今までも数多の作品を生み出してきたのでしょう。ボロボロになったタイミングで捨てられる佐川も自分的にはあり。
軽そうだったヒューイが、全部読むと他の皆の異常さに霞むという。書かれてないだけで彼もとんでもないことしてそうな気もする。天王寺は背後に気をつけた方がいいのか…いや、天王寺はまともな人生歩む良い奴であれ。
萌〜萌2
1冊を通して一番登場するのは外資社長チートキャラすぎるダン。そしてダン(とヒューイ)によって男に目覚めてしまった40代鶴谷と20代佐川の2編。
枯れ始めてからまさかのシンデレラストーリー⁉︎(枕営業だけど)という設定は凄く面白い!それにちょっと夢があるし秘訣を知りたい〜。ただの野次馬根性です。
男体盛りとか、いかにも妄想の大風呂敷を広げた設定と台詞!という感じが笑えるし鶴谷さんの“秘めてる感”にもっと読みたくなる!
鶴谷さんが佐川みたいに後戻り出来なくなっていく過程も、最初の3Pも描かれていないのが残念、詳しく欲しかったなぁ。もっと鶴谷の魅力を語って欲しかった。ヒューイが途中退場するのも気になる。
佐川のお話は綺麗に纏まっていて結末も自業自得で笑えるのだけど、いかんせん彼自体の魅力が鶴谷さんより薄い。なので予想していたのは、ダンの物になった後鶴谷さんが気紛れに現れ、OMG、ダンは迷わずジジイのケツを選ぶ。タトゥーまで入れた佐川はあっさり捨てられる…というものでした。ハッピーエンドでよかったね、と二人に言いたくなります。
あとクッキー食べたくなった。
毎度木原作品に登場するクズキャラは男女問わずゲスすぎる内面描写が清々しい。木原さんは男女共に容赦ないのでそこが好きだし、凄いなよう分かるな…と思う。
「ジジイのケツを追いかけて振られるような男なら、自分の顔面レベルでも十分に可能性はある」
「ニコリと俳優のように微笑む。ガムか歯磨き粉のCMのような白い歯がキモい。」
個人的にきゅんきゅんするポイントはあまりなかったので評価は萌2にしてあるが、小説としては相変わらず抜群に読みやすいし面白い。木原作品ということで身構えていたけれど、当社比で『鈍色』は全然痛くない作品だった。木原先生にしては、ほのぼのとも言えるような笑。
お話が3作入っていました。『鈍色の華』と『鈍色の果実』は同じ登場人物が続投している。3つ目の『漆黒の華』は攻めだけが鈍色から引き続き登場し、受けは新しい人。
以下自由にネタバレ。
ダン・カーター氏は、自分だけのパートナーが見つかってよかったな!インスタグラムに「my lover」なんて乗っけてくれるような可愛い恋人で、一途なダンには相性ぴったりだと思うぞ(書き下ろしペーパー)。『鈍色〜』の主人公の鶴屋じゃこうはいかなかったはずだ笑。
社会で何かを成し遂げていこうというような活力は薄いが、たくさんのtintinを経験したい!という精力にはアクティブになれちゃう鶴屋。身を持ち崩すとはこういうことなのか、それとも本人はやっと人生の楽しみを見つけられたのか……ともあれ、自己中なのは間違いないので、一途なダンよりは血の通わないヘビみたいな兎河社長の方がお似合い。総じて、兎河社長が一番ミステリアスな登場人物だったかもしれない。
こうなってくると、木原作品には珍しい裏のなさそうな好青年の天王寺編も書いて欲しい。こんな好青年が木原作品で見れるなんて、しかも、好青年な上に卑屈じゃない!お相手はダンより一癖も二癖もありそうなヒューイでしょうか。
ZAKK先生の挿絵、とてもよかった。特に佐川くんからピンクのヤーツーが出てきちゃたときの玲奈の顔に笑った。ピンクのヤーツーの躍動感が素晴らしかった笑。
しいて木原先生に物申すとすれば、ペーパーが重要すぎないか?とは思う。ペーパーを読んでいない人がいるかも、と思うとちと残念。
【鈍色の華】
白髪まじりの年より老けて見えるおじさん課長がすれ違ったイケメン外国人に見初られセ●クスという名の接待をしなくてはいけなくなり!!??
接待というだけあってどんなに屈辱的な要求をされても情けなさに震えつつ耐え抜くしかない…とても好きですね(にんまり顔)
いい歳した自分のプライドを年下メンズにへし折られまくっても…恩返しのため利益のため…。
最優先事項は自分<<<会社という鶴谷さんのハジメテ(※男相手)はとても読み応えがありました!!
白髪頭だけど下生えは真っ黒というアンバランスいいですね…。
普段好んでおじさん受けは読まないので体の反応も若い頃と比べると活発ではないところとか逆に新鮮でした。
しかしこれを機にお尻の良さを知ったら止まらなくなっちゃった!な流れは予想外でした(笑)
性に溺れるって怖いですねぇ…いいぞその調子だ。
前情報なしで読んでいたので
最初は外国人の接待相手とおじさんの恋がはじまるのか!?と思いきや社長誘い出した時点でどこに行き着くのかよめなくて楽しかったです。
無様な初老受けが気付けば魔性の男にさえ見えてきて…どういうことだってばよ!?状態でした。
結果若い体+好みのペ●スをもつ攻めに人格を全否定され快感を得つつも愛していると上辺だけで繰り返す。
受け側からしたらこれは真実の愛ではないってところもスパイスきいていて良かったです。
【漆黒の華】
この本の紹介がクズ度★5でしたがそこを大半回収したのはきっと佐川さん(受け)
尻が良すぎてドボンしたのが鶴谷さん。
このままでは男として終わる…と修正しようとしたのが佐川さん。
女の子を物件扱いしている嫌な奴ですがそんな優良物件な彼女の前でのローターポロリ事件は忘れられません…!
事故とはいえ何も知らない彼女に刺激を強められパニックになる佐川さんはとてもいい気味でした。最高です。
しかし彼女にとってはトラウマ案件だよな…挿絵のインパクト半端ないわ。
ここでも変わらず趣味の悪いダンさんが可哀想で可哀想で…
いや本人も難ありまくりではあるんだけど…実際スペシャルハイスペックな男が恋愛で苦労しているの見るのゾクゾクきますね。
とりあえず幸せになってくれて良かったですが亀頭にアレはおったまげた。
さすがです。楽しかった。
はい、買っちゃったよまた木原さんwww
めんどくさくてレビューしないが基本ですが、こちらの作品はいつもより『痛い』感じはなくかわりに醸し出される淫靡さというかしっとりしたところが印象的でして……
少し感想など書きたくなりました
受けの鶴谷さんの無自覚な毒性スゴイ
こんなのに嵌っちゃったら大変ですよそりゃもう
何が大変て捕まえとくのがね?
そういう意味では兎河さんは頑張ってる!傾向と対策がわかってらっしゃる!
不憫なのはダンだよ……始まりが始まりなだけに本気になっても相手にされず……
日本まできて振られるなんて……
てか、ダンはほんと男の趣味悪いな!
なんで佐川かなー?
もっといるだろうに!他に選り取り見取りでしょうよ!
まあ、最後何だかんだ言いながらtikにタトゥ入れたり人前でセッしたり佐川も従順になってるからな……
前半クズだったけど憎めない……などなど
楽しく拝読致しました!
最後、ヒューイは天王寺狙いかな?などと邪推したり……
もし、続編が叶うなら散々男遊びしたタチのヒューイが天王寺相手にネコなる展開とかお願いしたい!
やる気満々だったのに返り討ちにあってグズグズのメス化したヒューイとか読みたいです!
私もかなりゲスいかなwww
あ、挿絵は私苦手でした……イメージと違いすぎて挿絵の度に萎えてしまった……
一年くらい前に初めて読んだときは、エロばかり‥と、ちょっと食傷気味な読後感だったのですが、読み返してみたら、とても面白くて。私が変わったのかしら?と、ちょっとソワソワしてしまいました(笑)。
ハイクラスの男、兎河とダンが、冴えない男、鶴屋と佐川に陥落する下克上感がたまりません。そして、彼らが表面上、主導権を握ろうと言葉で取り繕う様が、滑稽で可愛いらしくて。
知性を離れた欲望の部分だからこそ、鈍色のように地味で冴えない男たちが意外な魅力を発揮するのが、この作品の魅力ではないでしょうか。
鶴屋の実家での描写にゾクゾクしました。
誰も住んでいない日本家屋を丁寧に手入れして、床の間に百合を活ける美意識。それなのに、みっともなく淫らに兎河を欲しがる、そのギャップ。交わる舞台を実家にしたのは、自分の魅力を最大限に発揮する策略だったのか?とすら思えます。
鶴屋は兎河を落とそうなんて考えていなくて、「(一度だけで)結構です」、と無欲。引かれて、逆に兎河が鶴屋に執着してしまい、真夏の縁側でシュールなやり取りを繰り広げるのが、本当に可笑しくて。鶴屋の天然ぶりがインパクト大です。名前に兎と鶴が入っているのは、作者様の遊び心でしょうか。(兎はなかなかに性欲が旺盛だそうです。鶴は清楚なイメージですね。)
佐川はのし上がろうと必死に努力するのですが、ダンが惹かれたのは、佐川の小心さゆえの繊細さと体の感じやすさ。頑張ってる部分ではなく、相手の素の部分に魅力を感じるのは、ある意味、愛かなと思いました。ちょっと夢がありますね。
できる男のプライドが邪魔して、佐川に素直になれないダンが可愛いです。
不器用な男たちが、夢中になって体でコミュニケーションする話なんだなあと思えて、微笑ましかったです。
しょっぱなからエロ全開で、しかも気持ちはないただ快楽のみのHシーンに、途中で読むのをやめてしまおうかと思ったのですが、なんだかんだいって最後まで読んでしまった、いや引き込まれてしまったと言いたいです。
短編、続編、サイドストーリーという構成ですが、受は男と性行為をする趣味の全くないノンケです。一度味わったが最後、世間体や将来性、常識を天秤にかけても最後は快楽に溺れてしまうストーリーは木原先生にしか書けないと思いました。
一冊丸々同じカップルの話かと思っていたのですが、2部構成のようで違った感じのカ二組の話が読めてなかなか楽しかったです。が…正直勿体ないです。最初の鶴谷文夫・「ラビットフード」物品管理部課長がなかなか素敵な個性の持ち主なのでこの人を主体とした一冊が読んでみたかったです。最初の方があまりにもインパクトが濃すぎてちょっと後半が薄く感じてしまいます。後半は後半だけで読めば素晴らしいお話だと思いますがやはり一冊になっているので比べちゃいます。佐川君好きなんですが鶴谷さんには勝てませんよ!
なるほど、清々しいエロね。なるほど。
だいたいどこかで痛々しいところが来る先生の作品、今回も最初からじわじわとイタイ。愛が欲しいな。何処かで溢れる愛が欲しい。
今回の御ほんの愛は、カーター氏の執着だけだったかなあ。これは愛なのだろうか……?
でも、全体的に言えることは、誰もがそれなりの終着点を得ているってことで清々しい。
よかった。
攻め氏みんな好きなキャラだったから、オチどころあったのが救いですね〜
ヒューイ氏の今後にも期待!また年上オッサンを愛の上で組み敷いて欲しいです。
読み終わった感想を一言で言っちゃうと「怖い」。
木原さんの本は相変わらず自分の価値観を揺らがす。
だからあまり読後感が良くない。正直、嫌な気持ちになる。
でも、だからこそ読んでしまうんだろうな、と思う。
「心と体と頭は連動している」と信じたがっている自分に気づいた。
たとえ行為から始まる関係であっても、その後に絆されたり、相手の好ましい部分を発見したりして、お互いに必要とし遭うことに気づき、恋愛物語の大団円を迎えるお話を私は読みたがっている。つまり「体以外も求められたい」のね。なんて乙女であることよ!そんでもって、なんて恥ずかしいの!
読み進めながら「え、それでいいの?」と思いつつ「多分それもあるのだろうな」と思わせる筆力。
読み終えて時間が経った今でも、筆舌に尽くしがたいほど恐ろしい化け物屋敷に迷い込んだ気分がしている。自分の萌えとは全く違うお話で、これだけ心を揺さぶられるというのも……
鈍色って『喪の色』なんですね。
何が葬られてしまっているんだろう。
Loveかな?
住んでるところが田舎すぎてどこの本屋にも無く、Amazonで購入しすぐ読破しました。
木原先生の作品は今回もまた最高でした。
「鈍色の華」、「鈍色の果実」では特に秀でた部分もない年齢より老けて見える鶴谷が段々と男の虜になっていく様子がすごくエロくて良かったです。複数の男達に翻弄されているようで、その実皆鶴谷に手玉に取られていて(本人にその自覚はないんでしょうが笑)、鶴谷の性質の反転が面白かったです。
最初はあーこれドSっぽく攻めてるダン×鶴谷のパターンだわ王道だわ大好きです!!!!ってなってたんですけど、「鈍色の華」のラストで兎河と一晩共にしたいという申し出を鶴谷がしていて、好みと違う結末に結構絶望してしまいました。これ木原作品の中では初の萌えない部類に入るかも…って思ってたんですがまぁーー杞憂でした笑
「鈍色の果実」で、鶴谷は大きく変化しています。慎ましやかな性質は一見そのままのようですが、ずっと男のことを考えていて、尚且つもっと色んな男としたいと言い出す始末です。その変化が急なようでなんだか説得力があるんですよね。ギャップを楽しめる作品で、とっても萌えました!
そして「漆黒の華」ではまたダンが出てきます。ホント男の趣味悪い!笑
今回の受け、佐川はなんかアホっぽくて可愛かったです。本社への引き抜きをかけて自分の体を売り込むとか後先考えなさすぎる。そしてそれでOK出しちゃうダンもダンだろ!と心の中でツッコまざるを得ませんでした。
最初はドライっぽい付き合い方なのに、好きになっちゃうと色々あげたり執着がすごいダンが可愛すぎでした。そしてなんだかんだダンの執着を許して付き合ってる佐川に見えない愛を感じました。
濡れ場はとってもエロくて超好みでした!!文章で様々な様子まで想像できるって木原先生すごい。
しなびかかった蕾を咲かせてみたらとんでもない毒華だった…!
攻めのひとり・ヒューイの慧眼に恐れ入る。
ハイスペックな男たちが、冴えない男に翻弄されていくさまにスッとしたり、ゾクゾクしたり。
鶴谷は40代後半にも関わらず白髪の目立つくたびれた感じのする男。
そんな鶴谷がなぜか提携先の重役、ヒューイとダンに見初められる。
会社のため彼らに体を使った接待をしてくれ、と社長に命じられ…
高級料亭で外国人二人に散々恥ずかしいことをされる鶴谷。
とってもエロいんですが、それを淡々と見ながら時折、解説をする兎河社長がシュールでフフッと笑ってしまった。
すっかり開発され淫乱になった鶴谷をヒューイとダンはお気に召した様子。
その後も同様の接待をするようになります。
特にダンはずいぶんご執心のようで、『鈍色の果実』では鶴谷をパートナーにしたいと申し出る。
人懐っこいヒューイとは対照的に、クールで愛想がないように見えるダンですが、意外と一途なところがカワイイなあと思いました。
しかし鶴谷に申し出を拒否されてしまいます。
好意全然伝わってないじゃん!ダン不器用なんだな~
これはダンが鶴谷に想いを伝えて二人がくっつく展開かな?と思っていたら違いました…。
開発されたおかげか鶴谷は肉欲を満たす以外の交流を必要としなくなってしまいました。
精神的なつながりはむしろ鬱陶しい。
ダンをフった後、鶴谷は一度でいいから、と兎河社長を欲しがります。
鶴谷に魅力を感じないどころか、好ましく思っていない兎河でしたが…
性的な接待をさせたくせに鶴谷を「無能で気弱な小心者」と見下していた兎河社長が、鶴谷にずぶずぶと嵌まっていく過程がたまらなかった。
丁寧な口調の言葉責め、良かったです。
毒華に魅せられてしまった兎河ですが、ダンと同じように鶴谷に去られそうになり、なんとか引き留めようとします。すっかり鶴谷にぞっこんな兎河。見事に立場が逆転。
年下攻め・執着攻め好きにはニヤニヤする展開でした。
やっぱり個人的にはラブラブなBLが好きなので、最後の鶴谷の台詞にちょっと悲しくなりましたが、始まりが始まりだったしなあ…とも感じました。
ダンと兎河を狂わせた鶴谷ですが、彼自身も自らの才能・肉欲に狂わされているのかも。
まあ性欲に忠実な自分に後悔もためらいもなく、むしろ生き生きしているように見えるのでいいと思います。
『漆黒の華』では、勤め先の日本支社社長・ダンがゲイだと知るやいなや、出世のため体を売って取引しようと画策する佐川が主人公。
なかなかのクズですが、ちょっと頭が足りないというか、先のこと考えないで行動したり浅慮なところがなんとなく憎めませんでした。
男とのセックスでしか気持ちよくなれなくなったことを後悔しまくった挙句、そこそこ本気だった彼女の前で醜態を晒すシーンは笑いました。
ダンに軽口をはたいたり、タメ口で話す生意気なところが個人的にはちょっと好き。
日本まで追っかけてきたのに鶴谷にフラれてしまったダンが不憫だったので、パートナー見つかって良かったね!と思いました。
口絵の下部、どうなってるんだろうと思っていたら…ダンの一途を通り越した執着深さと独占欲に絶句する。そこまでやるんだ…束縛が激しい。
フラれたことが相当トラウマになっているのかもしれません。
佐川には一度裏切られていますしね。
ともあれ、現在は二人とも満たされているようなので良かったです。
劇中ではヒューイが一番賢いなあと思いました。
甘い蜜を楽しむことは楽しむけれど、一線引いて深くは踏み込まない。
ダンとの悪友っぷりとかイタズラ好きなところが魅力的。
エロメインの木原先生の作品は初めて読んだのですが、さすがです、面白かったです。
ZAKK先生の挿絵、素敵でした。
兎河×鶴谷のシーンの挿絵も見たかったなあと思いました。
兎河のあの涼しげな顔が乱れる様子をZAKK先生の絵で見たかった。
どんな花にも毒がある
それはたとえば、枯れかけの花でも 日陰に咲く花でも
他の方もおっしゃっていましたが、作品全体に毒の雰囲気が漂っています。
鶴谷と佐川
ふたりの男が雌に落ちていく様が、まるで自らの毒で首がしまっていく花のよう
そして
兎河とダン
気づかぬうちに、花の毒がまわり中毒になっていく
個人的には佐川がダンの女になっていく様が好きです。
計算高く近づいたはずが、身体を快感で蹂躙され落ちていく、、、
決して雌として魅力的ではなかった佐川が、いつの間にか嗜虐心を誘うまでの色気を醸し出すまでになる。
野心家で酷い男だった佐川が、最後ではまるで貞淑な人妻のよう。
メガネに敬語、最低な男だが自分にだけは従順。
佐川に落ちたダンの気持ちがよくわかります。
木原 さんにしてはあまあまと言っていいのかなと思いました
普段がどれほどクズ人間ばっかりなのかと・・・
遅咲きの魔性、欲望に淡々と忠実な鶴谷がもうすごいです
体温低そうで未亡人で、ほんと旦那の葬式の夜に仏壇の前で押し倒されざるを得ない、みたいな人外の色気です
ヤバい
ダンと佐川はまあ鶴谷に比べたら普通です
佐川は通常運行なゲスですし自業自得ですし
でも、まあ収まってよかったね
以外とダンがまともだw
表題作と続編、そして表題作に登場してた攻めの一人でもあるダンと彼の会社社員とのお話がありました。
『鈍色の華』『鈍色の果実』
白髪が目立つ冴えない鶴谷が、取引先のダンとヒューイによって淫乱な性を目覚めさせます。
そしてその鶴谷の魔性さは自社の社長をも…。
初っ端から羞恥プレイ・言葉攻め・男体盛り・尿道攻め、とやられる鶴谷が不憫でした。
こんな可哀想な目にあう鶴谷がまさか秘めた物を持ってたとは…外国人2人は見る目あるわ…。
そして魅力が分からない、と言ってた社長が鶴谷の虜になる様はゾクゾです!
一冊丸ごと、鶴谷で読みたかったな〜。
『漆黒の華』
ゲイのダンを利用して出世を企み、成功する佐川。
その後も金のためにダンと関係を持ちながらも、逆たま狙いで女との付き合いをキープするが…。
この佐川、まぁ〜クソ野郎です。
ダンによって後ろを開発された弊害で挿入だけでイケなくなり、女の前でとんでもない姿を晒す事になったのはザマァでした(笑)
結局、一旦別れたダンとまた付き合うようになるんですが、ダンの執着心が恐ろしいです…痛そう…(;´д`)
「ラブラブ」とか「あまい」とか私の好きなワードとは無縁な作品でしたが、さすが木原先生、といった面白さでした。
久しぶりの木原先生。
清々しいくらいにエロばっかりで愛がない。
愛しているのに報われない。
愛はないけど肉欲で離れられない。
打算で始めたはずなのに逃れそこなう。
表題作と続編とで、中年のさえないおっさん(魔性の受け)と金髪と茶髪のアメリカ人、日本の若いやり手社長、そして外資系会社のサラリーマンの、5人の男が登場するが、果たして一番の幸せを手に入れたのは、この中の誰だったんだろう。
最終的には二組の、逃れられない、分かち難い番が出来上がったわけだが、この結末は、これぞ木原流のハッピーエンドっていえるな。
木原さんは痛い作品も多いのでちょい悩みましたが、木原さんにZAKKさんの挿絵。ときたら買わずにはいられようか、という。表紙がとにかく素敵です。
という事でレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意を。
主人公は「ラビットフード」社に勤務する鶴谷。
冴えないビジュアルに年齢よりも多めの白髪という風体に加え、仕事もできる方ではない。周囲はもとより、本人自身ですらかなり低い評価を付けている40後半のおっさん。
そんな鶴谷は、ある日社長の兎河に呼ばれ社長室に赴きますが、そこで告げられたのは仕事の提携先であるエリック&ロナウド社のダンとヒューイの二人に対して性的な接待をするよう求められ…。
というお話。
会社のために何もできなかった自分が、社のためになるのなら、と性接待を施す鶴屋がめちゃんこ可哀想でした。
男は初めてなのに、二人同時に攻められ、女体盛りあり、尿道攻めあり、とかなりハードなプレイを求められる。
行為自体ハードなのですが、とにかくダンの鶴谷に向ける言葉が酷い。言葉攻めしてるつもりなのかな。でも、精神的に貶められ、身体を嬲られる鶴谷が可哀想過ぎて…。
鶴谷を取り巻く、ダン、ヒューイ、兎河の男たち。
この4人の終着点がどこなのか、さすが木原さんというべきか先が読めない。
このお話は2話に分かれていますが、2話目が兎河視点なので彼の気持ちの変遷が分かりやすいもの良かった。彼もまた、鶴谷さんの持つ「毒」に取り込まれていく過程があっぱれでした。
冴えないオッサンだった鶴谷の魅力。
鶴谷に取り込まれてしまった男たち。
鶴谷を取り合うイケメンさんたちの話かな?と思いきや、そこは木原作品なのでそうは問屋が卸さない。
初めはただのおっさんだった鶴谷さんが、徐々に魔性の華を開花させていく様は圧巻。
最後の鶴谷の言葉に、思わずぞくっとした。
キタキタ、これ!
この「ゾワリ」とする感じが木原さんの魅力なんだよな、というお話でした。
鶴谷が主人公のお話は前半半分まで。後半は鶴谷に振られたダンのお話。
「ラビットフード」に勤める佐川くんが主人公。
彼視点でストーリーは展開していきます。
佐川くんはなかなかの野心家。
女遊びもしつつ、結婚を見据えて条件のいい女の子を模索中。
そんな中、ダンと鶴谷さんの噂話を聞き付けた彼は、自分の身体と引き換えに「エリック&ロナウド社」に引き抜いてもらうためにダンに誘いをかけて…。
この佐川くんが、割とクソ野郎です。
その佐川くんが、ダンに取り込まれ、翻弄されていく。
ダンも、佐川くんも、ほんの遊びのつもりで始まった関係。
それが徐々に本気になっていく過程は木原作品にしてはさわやかなほうに分類…されないこともない、と思う。
ただ、仕事にはシビアなダンが、恋愛感情を優先させたシーンにはちょっとげんなりした。そこはやっぱり佐川くん自身が自分の能力と努力でつかみ取ってほしかったな、と。
鶴谷さんがツボ過ぎて、丸々一冊彼メインの話にしてほしかったな、というのが正直な感想。タイトルの「鈍色の華」がドンピシャすぎて木原さんのセンスの良さに脱帽した。
木原さんらしい、どんよりとした、というのか、毒のある、というのか。ちょっと病んだお話。
愛情を伴わないセックスが地雷の方にはお勧めしづらいですし、読み手を選ぶ作品かなと思うのですが、とても面白かった。
前半の鶴谷さんのお話は、2007年に発売されたアンソロ『エロとじ』に収録されていたものだそう。という事で、エロはてんこ盛りです。個人的に木原さんてあまりエロいイメージがなかったこともあってか、ちょっとびっくりするくらいエロてんこ盛りでした。
それとZAKKさんの挿絵がこれまた良かった。
登場人物たちの抱える「闇」が見事に表現されてました。