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hanagoromo
秋田県能代市から、「一流の和菓子職人になりたい」という夢を抱いて上京した、松井旭のビルドゥングスロマン(自己形成小説)。表紙絵は、江上さんの代表作である「エデンを遠く離れて」シリーズと同じく、竹田やよいさんです。タイトルの「花ごろも」は、作中で主人公が感激した上生菓子に由来しています。あとがきによりますと、この作品の取材のために、数年間で全国の銘菓子を百種以上試食したとのこと。
耽美小説シリーズの一冊として出版されましたが、BL要素は、主人公と、吉祥寺の有名和菓子店の長男である梶尾有希(正しくは「なおき」だが、通称はユキ)との間に軽く匂わせるだけです。初ノベルスの『君子蘭』(のちに『桜咲く、桜散る』と改題し加筆修正のうえ文庫化)に近いタイプの、一般文芸よりの青春小説でした。