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無愛想な美形神主×霊感体質なカメラマン+ちび神様の、ふしぎ初恋ラブ!
chibikamisama no hatsukoimusubi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
神奈木さんらしく「人ならざる者」がテーマのお話。でもルビー文庫だからかな?ホラー要素はあまりなく、ほっこり優しいお話でした。内容は書いてくださっているので感想を。
一言でいうとタイトル通りのお話。
高校の先輩・後輩だった伊澄と星七。
お互い憎からず思っていた、というか恋心を抱いていたのだけれど誤解からすれ違ったまま離れ離れに。けれどその後ひょんなことから再会し…。
実家が神社で跡取りでもある伊澄は有能な禰宜。霊体質というのか、そういった力を強く持つ。
一方の星七は自覚こそないものの清らかな魂を持ち霊を呼び寄せる力を持つ。
はっきり言ってしまうと神奈木さんらしいキャラ設定。
なんですが、このお話には幼児の姿をした神さまが出てくることで、一気に可愛らしい雰囲気を帯びてました。
主要CPの二人を抑えて、この脇キャラともいえる神さま・お花ちゃんの存在感が半端なし。
悪い霊が出てくるとか、除霊するとか、そういう話ではなく、お花ちゃんの存在をかけて奮闘する青年たちのお話、なので、どちらかというとBL的な空気感よりもほっこりしつつ、でも最近薄れつつある日本の古来からの信仰心を問うお話に仕上がっていたような気がします。
お花ちゃんのセリフが全部ひらがなで書かれているのですが、これがすんごい読みづらい。子どもらしさ、を出すためという事はわかるのですが。漢字とかカタカナって大切なんだなとしみじみ思ったりしました。
そしておおやさんの描かれるイラストがとにかく美麗。伊澄と星七はもちろん、伊澄の神社に仕える白雪と黒曜のイラストも眼福でした。
神社が舞台なので白衣と袴という禰宜スタイルが出てくるのも良し。これがまたカッコいいのなんのって…。
神奈木さんはシリーズものを書かれることが多いイメージがありますが、これもぜひシリーズ化してほしい作品です。
お花ちゃんが幼児の姿から本来の姿に戻るまで描いてほしいな。
きっと、彼の本来の姿はめっちゃカッコいい神さまなんだと思うんです。で、本来の姿に戻ったところで伊澄と二人で星七の奪い合いをしてもらいたい☆
神奈木さんらしいドロンドロンのホラーチックな作品をイメージされていると肩透かしを食うかもしれませんが、サクッと読めて心温まる、可愛らしい作品でした。
ほのぼの優しいファンタジーです。
初恋が実るまでを、可愛らしいチビ神様や、面倒見の良い神使達がにぎやかに彩り…といった所。
とにかく悪意というものが存在しないので、ひたすら可愛らしい世界に浸れました(*´ω`*)
カメラマン志望なのに、撮る写真は心霊写真ばかりになる大学生の星七(受け)。撮影に行った神社で、ワガママなチビ神様に懐かれてしまいます。強い霊感を持つ禰宜・伊澄(攻め)を頼りますが、実は伊澄は失恋した初恋相手で…というあらすじです。
受けの星七は初恋拗らせ系。初恋相手の伊澄が自分の姉と付き合い始めたため、気まずいまま疎遠になった過去があります。お人好しでやや天然。
攻めの伊澄は人気者の王子様タイプ。実家の神社で禰宜をしています。
この二人がチビ神様に振り回されながら一緒に過ごすうちに、すれ違った過去を修復して初恋を実らせ…といった所。
とにかく出て来るのが皆いい人なんですね。チビ神様はワガママながら純真で可愛らしく、神使達はお節介焼きでどこか憎めない。
そして萌え所が、両片想いの二人の甘酸っぱさ。攻め受け両視点があるので、高校時代の若さ故のじれったいすれ違いだったり、再会してからのジレジレ感が存分に堪能出来ます。
絡みは1回で超あっさりです。このレーベルで、ここまであっさりなエロシーンは珍しいんじゃないでしょうか…。この作者さんにエロを期待される方はあまり多くないとは思いますが…。生々しさのない爽やかでロマンティックなエロシーンでした。
気になるのが、設定がゴチャゴチャ詰め込み過ぎな感じの所。受けが心霊写真ばかり撮ってしまうとか、特に必要無いんじゃないのかな…。上手く言えないのですが、チビ神様が居て、攻めと仲良しの神使達が居て、受けの姪っ子が居て…と、にぎやかで楽しいのですがゴチャゴチャしてるのですよ…。登場人物を少な目にして、もう少し主役2人に焦点を当ててもらえた方が個人的には嬉しかったです。
あと、これは核心的なネタバレに関わっちゃうので詳しく書けないのですが、攻めと姉の交際。この件で、攻めの好感度が若干下がりました。これも、受けに失恋させる為だけに作られた設定という感じがして、ちょっとモヤモヤします。
気になる部分はあるのですが、ほのぼのと可愛らしいお話で癒されました。
ほんわかしたファンタジーや、初々しい初恋ものがお好きな方にお勧めです。
カメラマン志望なのに心霊写真ばかり撮ってしまう受け。ある神社で写真を撮ったら小さい子供の霊が写ったばかりか、神だと名乗るその子供についてこられてしまった。困ってしまってかつて仲良くしてもらっていた神職の幼なじみを頼ったが…。
カメラマン志望の受けと、神社で禰宜をしている幼なじみ攻めのお話です。
受けは高校の時から攻めが好きだけど、攻めが自分の姉と付き合うことになったため失恋、その後距離を置いていたという関係。
ありがちな誤解と両片想い、そこに人外の神さまや神使が加わったほのぼの切ないファンタジーです。
全体としては悪人は出てこず、おおやかずみさんのイラストもほんわかと美しく、優しい世界的BLでした。でも、何というか、受けや攻めの反応が大げさすぎたり、わざとらしかったり、そういうところがすごく目立って何だかなぁ、という感じでした。昔のラブコメみたいというか。
たとえば会話中に突拍子もないこと言ってコーヒーを噴き出すとか、大したことないセリフに対してぽかんと口を開いたり、唖然としたり、そういうような反応。あとキャラクターが急に激昂したり、走って立ち去ったり。
ご都合主義な展開も目立ちました。ちみっこ神様が脇キャラに見えたり見えなかったりが、話を進める上で都合のいい使われ方すぎる気がしました。
あと、作中で受けはとても良い子として描かれているんですが、客観的に見てそれほど良い子には感じなかった。ちみっこ(神様)を攻めと一緒に遊園地に連れて行き、目を離した隙に行方不明にさせるんですが、それがわざとだと知って怒鳴りつけるとか。いや、目を離したのは確かでしょ…。
受けが攻めと気まずい状態のときにちみっこが危機に陥り、攻めに会いに行くのをためらったりもしていました。いくら気まずくても優先順位があるでしょ、と思いました。
ちみっこ出てくるBLは大好きですが、恋愛にかまけてちみっこを危ない目に遭わせる受けがすごく嫌で、この話にもそういう空気を感じてしまいました。