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丁寧に書かれた良作だとは思ったんですが、どうにも感情移入がしづらかったです。
文体が苦手だったからだと思う。たとえ三人称でも、視点がコロコロと変わりまくる文体はいまいち苦手なのだ。
主役はリーマンとリーマンです。
妻子持ちの糸賀が、配属された部下の厚沢の言動に翻弄され、いつしか絡め取られてしまう。
妻を捨て子供を捨てて、厚沢と二人で生きることを決めた糸賀。
過去の色々な傷を乗りこえつつ、男同士という不毛な関係のなかで愛情を育てていく。
なんだろうな、キャラも好きになれなかったというか。年齢設定やキャラ設定のわりに、愛とか信頼とかに対する考えかたに子供っぽさを感じてしまったというか。
不遜な態度でノンケな上司を誘惑しちゃうキャラが、『永遠に愛してると言ったのに、その言葉を守れなかった』という過去で罪悪感やら不安やらを抱くのって、ちぐはぐな気がした。