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こいつに処女みたいな反応を見られたら死ぬ
candy
主人公2人は何だかんだとありはしたものの幸せ展開になれたのでよかったのですが、本編後のショートストーリーが暗くて寂しくて…自分の中では悲しい終わり方だったな、と感じてます。
ネタバレなしで読む方がいいかと思うので、ざっくり感想だけにしておきます。
ヤクザものは何作品か読んできましたが、受けさんがヤクザというのは今までで2つ目で、見た目も中身も攻めさん並みに男前なものは初物だったので最初は違和感ありありだったのですが、設定に慣れてくると不思議な萌えに何回陥ったか…笑。
そんな受けさんの朝木さんは、本当に一見は攻めなんです。
かっこいいし、綺麗だし、口悪いし、態度デカいし、肝の座った男前だし…でも、えっちになるとやたら可愛く素直になるギャップ萌えにまずやられ。
ノンケな攻めさんを一瞬で陥落させる誘い受けの男前っぷりにやられ。
魅力満載の受けさんで、私の中では最近出会えなかった本当に男前な中身が好感を持てました。
そんな受けさんを相手にするのが、また一癖も二癖もある刑事の志津香ちゃん。
こちらは逆に、一見受けさんかと思うほどの綺麗さと清廉な感じを持ち合わせているのですが、朝木さんのみに見せる徐々に素になっていく志津香ちゃんは、立派な攻めさんでした笑。
電話のプレイ的なものは初めてだったので、こちらが恥ずかしくなるほどに2人は燃え上がるし。
言葉責めもなかなかに激しいし。
好きになったあとの真っ直ぐなアピールぶりには惚れ惚れするほどの潔さとかっこよさもあり。
刑事としてクールにこなしていく姿とのギャップにこちらも萌えました。
ヤクザ的なお話と、らぶらぶなお話がふんだんに盛り込まれていて、尚且つ綺麗に纏まっているのでこの2人のお話はキャラ設定も含め本当に読んでいて気持ちが良かったです。
ただ、本当にショートストーリーの2人のお話を読んでしまうと、雪野にも気持ちが傾いてしまうというか…。
好きだからこその狂気とか壊れた理性が上手く表現されていて、短いお話にも関わらず一気に惹き込まれるほどの内容で。
こちらを読むと雪野を嫌いにはなれず、幸せになってほしかったな…とただただ思うばかりです。
しっとりとシリアスでもありエロもたくさん詰まった1冊なので、ちょっと今までとは違うヤクザものが新鮮でもあったのでオススメです( *´︶`*)
敬語の言葉攻め甘いエロに目がない方へおすすめ
または、『聖なる黒夜』(柴田よしき著)が好きな方へもおすすめ
あそこまで緻密ではないですけど
ヤクザ設定がいささかあまいのが気になりつつも
雰囲気が醸し出されていて、読めてしまいます
ビッチ受けっぽいのも共通点と言ってもいいかな
でも主役二人に清廉()な魅力があります
本編の追加説明的な短編「ウロボロス」が切ないけれど、
あらためて佐久間はこういうひとだったんだ、
優しい男と描写されているけど
こころをやれないが……
という残酷な男だったんだと
そういえば優しい男しかでてきません
同時購入した著者の『共鳴』はイラストが小山田あみさんで、
わたしには本作のイメージにぴったりきてしまい、脳内変換して読みました
キャッチコピーもあらすじもあっているのに中身はダーク、
読後感は切ない恋の話、という不思議を味わってください
作家買いです。
ちっと独特のクセがある文体で、慣れないうちは読むのに一苦労するかもしれませんが、
その中毒性にやられた一人です、はい。
さて。
真式さんの作品で一番好きなのがこちらです。
可愛らしいタイトルを裏切る事件物。ヤクザに刑事、薬などなどシリアス展開のストッパーになるのが、本作の受けである朝木(あさぎ)組長。屋敷ではほぼ和服です。
美人でビッチっぽく、ことある毎に攻めであるノンケの志津香(しづか)ちゃんを誘って遊びます。
でもこの攻めが一筋縄ではいかなくて、結局はトロトロにされちゃうんですよね。
こちらのカプはハッピーエンドなんですが……。
他のレビューにも書かれていますが、真相は辛い。切ない。
甘いキャンディの中にハッカ味が混じっているように。
激辛が気になる方は一読を。
マル暴らしくない刑事(ノンケ)x3代目組長(バイ)。
組の幹部で、組長の方針に逆らって覚醒剤を扱っていた佐久間が失踪した。
覚醒剤嫌いの組長・白沢朝木が疑われてマル暴に呼び出されるが…
そこで出会った刑事の三上は潔癖で、警察の腐敗や悪との癒着を許さない。
マル暴らしくなく、面白く思った朝木はちょっかいを出す。
佐久間失踪事件を、警察側として、組長側として、そこの線は引きながらも共に追う三上と朝木。
これね。
事件の真相がある意味予想外なんですよね。
え〜っ⁉︎って。
だけど、それはBL作品だからこうなるんでしょ?的な安易さも感じさせて。
だって伏線的なものも何も無くいきなり犯人と動機がバーンッ!
BLだから男同士の愛憎のもつれでいいでしょと思ってるんならNGと言いたい。
どこで発表しても、一般作品で出したとしても整合性ある展開にしてほしい。
三上と朝木が、まずは肉体関係から、そして朝木視点から求め求められ。
求められて初めて満たされる…そんな自分を知るような関係性というか。
この三上という男も変人ですよね。
必要以上に業務に潔癖で、それなのにヤクザと恋をする。
まじわれども染まらず、を実行する男。
この2人、これからどうなるんでしょうね?
時々デートして。ワリカンで。
「ウロボロス」
佐久間失踪事件を犯人の視点から描くSS。
狂愛の果て。
…はいいけど、本編での初登場時にほんのかすかの伏線も無しだったから、唐突感が強くてあっと言わせたいだけの展開に思えたのが残念。
が、この短編で彼の狂愛の哀しみが伺えたのは良かった。
ミステリやサスペンスの面白さはそれ程ありませんでした。
一応真面目に捜査している風ですが、全体的に説得力がありません。キャラがこう言ってるからこうなんだろう、以上のものが無くてちょっと残念でした。
事件の経緯も安易な感じがして、BL的に萌える内容ではあるのですがBLだからBL用意しました感が凄いというか、話の流れとしてあまりしっくり来ませんでした。
でも同時収録の犯人視点ショートストーリーが良くて、この話が軸としてしっかり本編に存在していればもっと楽しめただろうなと思います。
犯人の動機が個人的に一番萌える要素でしたが、その部分にノリきれず残念です。もっとちゃんと味わいたかった。
初めて読む作家さんだったけど、刑事×ヤクザは個人的に萌える設定。
幹部の佐久間がある日行方不明になり、佐久間と不仲だったということで、組長の朝木が警察に容疑を掛けられる、というストーリー。その過程で攻めの志津香と知り合い、ともに捜査する過程で身体の関係→恋愛に発展する。
ノンケ×ゲイで受けは経験豊富らしくビッチ風ではあるものの、男らしいタイプだし志津香と出会ってから他の人と遊ぶようなこともないので、そこは普通に萌え。
ただ、事件のオチがなんともやりきれず…。まさかこんな悲しいオチが待っているとは思わなくて、メインの二人のラブラブな濡れ場を持ってしても悲しみが癒されず、読後はしばらく落ち込んでしまった。
あと、敬語の攻めによる言葉責めは好きだけど、志津香の言葉遣いは独特な感じ。実況系なんだけど、丁寧すぎて所々で英文を直訳した日本語みたいになってる…。また、助詞を抜いて「あなた勃ってる」「あなた結構わかりやすい」という風に喋るのがなんかカタコトっぽく思えて、今はそんなこと気にしてる場合じゃない、と思いつつも、一旦気になると気が散ってしまい、エロに集中できず…。
地の文は硬質で冴えた雰囲気があって、結構好みだった。