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areshiki no mitsuzi
終わり方が面白い作品だった。恋人として抱き合う二人は、表向きは刑事と歯科医師で、何の問題もなく幸せそう。だが実は――というお話。
(受けがヤク中モブに犯されるシーンがあるので注意。)
主人公は歯科医師の栗栖で、その恋人はハイテク犯罪対策室の刑事・高階。仕事上の相棒は、同級生で起業した久貝。
久貝とは共に犯罪に手を染めていることもあり、全てをさらけ出しているようで、素の栗栖の姿が見られる。お互いに遠慮のない会話が楽しい。
高階とは、隠し事をしなければならず、元々利用するつもりで目を付けていた相手でもあって、取り繕った対応も多い。それがいつの間にか本気になり、栗栖がついに自分の気持ちに気付くシーンは印象的だった。
栗栖たちが行っている犯罪は、暗号化された個人情報を盗み出し、解析して売り払うというもの。データを盗む方法はアナログだが、まさか検診に来た医師がそんなこと……と疑われにくそう。設定が良い。
担当する刑事の高階も、ちょっとした綻びに気付きそうで気付かないし、簡単に誤魔化される。抜け目なく口の上手い犯罪者を見るのは楽しく、栗栖は好きなキャラだが、それにしてもあまりに高階が真相に近づかないのにはやきもきする。もうちょい頑張れと言いたい。
ラストは何も知らない高階が相変わらず呑気に栗栖に溺れており、その腕の中の人が犯人だよ、と思いながら見ていると笑ってしまう。高階がこの調子だと、一生追いかけっこを続けることになりそうだと思った。