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妖狐×陰陽師の純情ケモ耳ファンタジー!
youko ni yomeiri
あとがきを読むと、秋山さんの次回作は『平安あやかし奇譚』との事なので、続編として心待ちしていていいんですよね?
ラストの終わり方的に、お兄ちゃんが出張ってくるのかなあ…と、そこでまた有恒と一悶着あったりするのかなあ…と今から楽しみ過ぎて待ってられないのですが…笑
受けさんの詞音視点で最後まで紡がれるお話となっていて、はっきり言うと、平安モノ・陰陽師というものがどれだけ漢字を読むのに苦労するのか痛感させられました(^^;
独特な読み方・単語がたくさんあるので慣れるまでは大変でしたが、徐々に覚えてくると一気になんちゃって平安時代にタイムスリップしたかのように惹き込まれるので、新鮮で楽しめました。
詞音は健気設定との事でしたが、兄も行方不明で最後まで出て来ず、攻めさんでもある有恒は自分の部下という役回りだった事もあり、健気感はあまり感じませんでした。
それでも、生きていると信じる兄の為に陰口言われようと出来ることをひたすらに頑張る姿には好感を持てましたし、有恒に対する気持ちを自覚した後は素直に気持ちを伝える潔さはかっこよくも見えました。
有恒が子狐だと言うことは最初から分かるので、有恒視点で考えると最初からただの溺愛ものになる気がします笑。
それくらい好きで、身分を偽ってまで詞音の元に現れ守る姿はそれこそ健気に感じました。
ただ、詞音から離れたあの期間中にそんな事までするなんてどんだけ好きなんだよー!と、ニマニマしちゃうくらいのびっくり展開もありましたが、是非2人にはこのまま幸せに暮らしてほしいです。
そう願わずにはいられないくらい好きな主要人物でした。
話の内容としては、結局益人はあれだけの罰なのかとか、怨霊の恨みは何に対してのものなのか世間にもハッキリさせないままで、むしろ奥村殿はいつから・何であんなに詞音に心を開いたのか、とか。
気になる事が多々あり、そのまま有耶無耶になってしまっているので、続編で何かしら分かるかなあ?と期待しています( *´︶`*)
あらすじ:
行方不明になった兄に代わり、才能もないのに陰陽寮の天文博士になった詩音(受け)。
天文部に新しく入った学生・有恒(攻め)は、陰陽道を習ったことがないのに物怪が見える才能の持ち主。
有恒に言われるがまま、彼に触れたり口づけたりすることで力を分けてもらう詩音だが…
平安時代の陰陽師を題材にしたファンタジー作品。
タイトルと冒頭のエピソードから有恒の正体はバレバレで、秋山さんらしい王道路線のモフモフファンタジーかと思います。
詩音は陰陽師の才能がないのに、行方不明の兄に代わり天文博士に。
才能がないことを周囲に隠し、部下の有恒にも最初は心を開くまいとツン気味。
しかし、彼の力を目の当たりにし、度々助けてもらううちにデレ始め、物語後半は彼が何者であっても愛する健気な姿を見せます。
有恒は詩音の年上の部下で、敬語攻め。
本来の姿を詩音に知られてからは、ちょっとSな一面も見せ始めますが、基本的に詩音を可愛がっており男前攻めの部類に入ると思います。
兄の行方がラストに明らかになりますが、手紙という形で全ての真相が明らかになっており、やや駆け足感が。
また、有恒の正体については読者に最初から明らかなので、後半明らかになる有恒の出生の詳細や、もうひと捻り欲しかったです。
ストーリー展開的にはもっと掘り下げてほしい箇所がチラホラありましたが、
詩音が有恒にモフモフさせてほしいと頼むシーン等、可愛くて和む要素はあり、モフモフは楽しめる一冊です。
陰陽師の家に生まれながら、その力には恵まれなかった詞音。天文博士だった父は亡くなり、才能のあった兄も行方不明になった為、やむなく力のない詞音が天文博士となった。そんなとき新たな学生だという有恒という男が詞音の元へやって来る。陰陽道を習ったことがないという有恒だが、どういうわけか彼には人ならざる者の存在が見える。またそれだけでなく、彼に触れている間は普段は見えない詞音にもそれらの存在が見えるようになる。
秋山さんの作品は尻すぼみになりがちなのが非常に残念です。
大好きな平安ファンタジーなので、期待していたのですが今回はちょっと気になる点が多く、せっかくのストーリーに集中できませんでした。
とくに…
◯詞音をあまり良く思っていなかったであろう奥村が手のひらを返したのは何故なのか
◯有恒の出生について
◯怨霊が意外とアッサリ倒された
◯右大臣の件
これらをもう少し掘り下げてほしかったところです。
あと、詞音は頻繁に外で頭髪を晒しているようですが、平安貴族の男性が冠や烏帽子を外すのは下着姿になるのと同じという話を聞いたことがあるのですが。
つまり…
平安時代の陰陽師の話です。
陰陽師一族に生まれたものの才能はなく、なのに跡継ぎ予定の兄が行方不明になったために急きょ跡継ぎになった受けと、子供の頃の受けに怪我をしたところを助けられた白狐の妖の攻めです。
攻めは、読者には最初から正体はバレバレですが、受けの前には普通の部下として現れます。
陰陽師の力がない受けは、攻めとくっついているときは鬼を見ることができるので、受けはどんどん攻めを頼りにするように。攻めも受けの仕事を手伝い、助けます。
攻めは割と淡々としていて、「受けラブ!」って感じじゃないので、その点では萌えは少なかったです。もっと甘々だと良かったな。
攻めに一瞬狐耳が出るシーンがあり、挿絵もあったりして、それにはやたら萌えました。攻めのケモミミいいな。
その後お約束的に、攻めの体液を受けに入れたら鬼を見たりする能力が増す、という展開になります。即エッチかなと思っていたら最初はキスだけで、割としょっちゅうちゅっちゅしちゃってるのはなかなか可愛らしかったです。ただ、思わせぶりに「受けには本当は能力がある」みたいにほのめかされていた割に、最後までその力がはっきりしないので、結局攻めの能力のみで問題が解決した感があり肩すかしでした。
全体的にあっさりで、盛り上がりや萌えには欠ける作品でした。
今後シリーズ展開されるようで、もしかしたら行方不明の兄がスピンオフで主役になったりするのかなと思いました。今作の受け攻めの続編だとしたら、一応今作で話は終わってるし、買って読みたいほどのインパクトはないかも。