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seirei to issho
新レーベルの、創刊第一号です。
内容は異世界トリップもの。
四六判でソフトカバー、背表紙は紺に白文字と高級感があります。更に、B5程度のカラーイラストが折り畳まれて入っているという豪華な仕様。
内容に関しては、個人的にはすごく面白かったです。元々、異世界トリップものが好きという事も関係していると思いますが、「次はどうなる!?」というワクワク感がすごいのです。次々と思いも寄らぬ展開が続いて、グイグイ引き込まれます。ネットで1500万回読まれたというのも、納得だなぁ…といった所。
しかし、失礼ながら文章に関しては、ちょっと気になる部分も…。それぞれ一人称で、攻めと受けの両視点で書かれているのですが、すごくケータイ小説っぽい!
最初の方は特にそうなんですが、短い言い切り型の文章で、改行、また短い文章で改行という形で、ページ数の割には文章量が少ない印象を受けます。あと、単純におかしい文章も。文法がおかしかったり、接続詞が間違ってるな…というやつです。私は内容自体が気に入ったので、それ程気になりませんでしたが…。
この作品はネットで読んで、すごく気に入った方が、保存用に購入するというのが一番向いているんじゃないかと思います。個人的には購入して良かったと思いますが、お値段が1200円と結構するので、私も購入する時はちょっと躊躇いました。ホント豪華なので、保存用として置いておくにはとてもいいのですが、内容が分からずにちょっと買ってみるのはリスクが大きい気がする…。そんなわけで、気になった方は、先にネットで読んでみて下さい。章の構成なんかが若干違いますが、大体同じ感じです。
ここから純粋に内容のレビューです!
異世界トリップもので、ごくごく普通の高校生・裕也(受け)が主人公。トリップした先は王(攻め)のベッドで、しかも素っ裸という状態。
そこは精霊が存在し、何故か受けは精霊に好かれて…といった内容です。
ごくごく普通の主人公が精霊に好かれ…と特別な存在になるワクワク感や、予測がつかないドキドキさせてくれる展開も面白いのですが、なんと言っても萌えたのが、攻めの執着ぶりです。
元々はクールで、ちょっと冷酷な部分もある攻めが、受けに惹かれて執着心を剥き出しにするのが何とも萌えるのです。特に城から脱走した受けを見つけた時の常軌を逸した感じの執着ぶりにはゾクリと来ます…。また、自分のそんな気持ちに戸惑っているのにもニマニマしてしまうのですね。
更に、有無を言わせず受けとお風呂に入ろうとし…とやってる事が傲慢なのにかわいらしい…!( ´艸`)
傲慢な攻めが、明るくポジティブな受けの予想外の行動に、戸惑ったり腹を立てたりしつつも惹かれていく…というのが最大の萌え所ではないでしょうか。
個人的には購入して正解だったと思いますが、やっぱり一番のネックになるのはお値段…。
レビューが参考になってると嬉しいです。
良くある異世界トリップもの。
良くある執着溺愛もの。
な ん で す が!!
声を大にして言いたい!
それだけではないんです!
物語としても面白いですし、萌えもたくさん詰まってます。
孤独で冷酷なイケメン王様アルセリア(攻め)が、異世界トリップしてきた明るく前向きな祐也(受け)に癒され、愛し、執着していく…。
ってだけだと、本当にありがちですが、ちょっと違うのが、祐也がアルセリアだけではなく、過去の戦により不浄となった大地や、怨念と化した魂を救済していくところです。
それも、良くある「君はこの世界を救うために召喚されたのだ!」的なことではなく、アルセリアの妹リリア(芯の強い魅力的な女性)が、兄王と国の将来を案じ、藁にもすがる思いで召喚術を行ったのが始まりです。
祐也を召喚したリリア自身も、この子が兄をどうやって救ってくれるのだろうか?と疑問に思いながら、兄王と祐也を見守ります。
召喚された祐也は、まず孤独な王アルセリアを癒し、汚染された川の水を浄化し、死の大地となっていた戦場跡を浄化していきます。
祐也自身も周囲の人も、祐也に浄化の力があることに気づいておらず、ただ王の癒しとなれば…と思っていただけなのに、自分に浄化の力があることに気づいた祐也は、祐也を独占したい(外に出したくない)アルセリアを説得し、積極的に浄化に取り組みます。
そう、受け身じゃないんです。
召喚されたから、とかじゃなくて、あれ?できた!?なんか、みんな喜んでる!嬉しい!もっとやりたい!、みたいな素直な積極性。
アルセリアからの嫉妬の嵐やら、誘拐事件やら、ハラハラドキドキな展開を乗り越えて、アルセリアを愛し、愛されながら、国を浄化していきます。
次の展開が気になって、どんどん読み進めてしまいました。
おそらく書籍には第一部しか収録されていないと思うので、ぜひ第二部も書籍化していただきたいです。
第一部では国内の浄化に留まりますが、第二部では他国の浄化にも乗り出し、世界が汚染される争いの元となった国の誇りを取り戻すことに奔走します。
祐也が他国のために奔走している間、お留守番になったアルセリア王が、元の孤独で冷酷な王に戻りかけてしまうところも萌えどころ…。
そんなアルセリアも二部後半では大活躍です♪
ぜひぜひ第二部も書籍化を~。
ちなみに第一部でのお気に入りは、
・お風呂大好きな祐也が、兵舎の大浴場に入ってヒャッハーしてたらアルセリア大嫉妬!(日本人なら大浴場でヒャッハーしますよね(笑))
・虫(特に黒いあいつ)が死ぬほど怖い祐也が、巨大Gにパニックになって池ポチャ(どころじゃない大騒ぎになるんですが…)
・(書籍に収録されているかわかりませんが)閑話で、祐也が周囲にGの恐怖をこれでもか!と語るのに、誰も理解してくれない(祐也の世界のGは人を殺すのか?と冷静に聞かれて、え!?ってなる(笑))
です。
天然&気丈&明るくへこたれないのに、黒いあいつとお風呂にはめっちゃ弱い祐也と、祐也にはめっちゃ弱いイケメン嫉妬大魔王なアルセリアの物語を、せひ楽しんでいただきたいです~。
ネット小説からの商業誌デビュー作。
現在も読める状態なので、気になる方はそちらから入られてもいいかもしれません。
インタビューにもありましたが、加筆修正入っているので、一味、違うかな?とは思いますが。
数ある異世界トリップものの中で、トリップした先での登場の仕方や言語理解の方法が独特です。
今後の展開もあまり見ないものになるので、続刊が出るかどうかは今回の作品の反響次第かな、と思いました。
イラストレーターさんがとても素敵で、物語に華を添えてます。
今後の展開に期待で萌とさせていただきます。
天真爛漫系元気っ子系というんですかね?主人公の語り口調にイライラして最後まで読めませんでした笑。
攻めと見つめあって幸せな気持ちになって~のあたりが特にムズムズしました。
可愛いと思ってるんでしょうか?笑