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Hshii
音羽は、日本外資系のソフト・ハードを販売する会社の技術営業マン。端正な顔立ちで、女性社員にも人気があり、同僚にも評価の良い嫌みのない男。金持ちのボンボンではありますが、頑張り屋のやり手といったところでしょうか?
上田は音羽より四つ年下の派遣社員ではあるが、仕事が良くでき、また、女性に好まれる甘い顔立ちで、恋愛対象は女性も男性も好むバイです。
切っ掛けは、上田の脅しで始まった良くない関係ではありますが、以前から音羽に片思いをしていた上田ですので、強引ではありますが、優しく、一心に音羽のことを思っているので、読んでいて、ちょっと切ない気持になりました。
麻生先生は、上田をややキチク攻めに、を目指したようですが、そんなにキチクっぽく感じませんでした。むしろ、音羽に甲斐甲斐しかったように思いますv
個人的には、好ましい一冊でした。
リーマン同士、同じ職場の派遣社員×正社員カプ。「萌×2」と「萌」の間くらい。
DK、DD抜きの社会人カプは珍しいですね。今作はちょっと不穏なにおいがするお話。
通信室を一人で切り盛りする派遣の上田。正社員の音羽に片思いしていて、彼を手に入れるのは絶対に無理だと思っていたけれど、なりゆきから音羽を脅して体の関係を迫る機会を得ます。
上田が立場上、社員のプライベートな情報を握っているために可能な行動だったわけですが、当然音羽は死ぬほど嫌がります。しかし、自力で掴み取った今の職を失いたくない音羽には抵抗できず、上田のいいなりになるしかなくて…
作者様ですから、鬼畜といえど鬼畜になれない攻めなんですよね笑。で、攻めが惚れる受けはほんと、イイ男!
業界大手音羽不動産の次男で御曹司の音羽は、ボンボンらしいおおらかさで職場のムードメーカーながら、仕事では自分の力を試したいストイックなタイプ。親の会社へのコネ入社を避けたのもささやかな彼のプライドでした。
いうなれば体から落とされた絆されラブですが、上田が音羽の体に少しずつ快感を覚えさせていく段階が地味にエチぃのです。道具を使ったりやたらに回数を重ねたりしているわけじゃないに…、なんでだろう、嫌がる受けを無理矢理っていうシチュにプラスして、攻めが受けを好きすぎる気持ちが漏れちゃってるところかな?(受けは全然気付いていない)
初めて挿入する時の攻めの誘導と受けのイヤイヤの攻防が可愛くて可笑しいです。力んで拒絶する年上受けに、攻めが「ほら、力ぬいて」「いい子だから、できるからやってごらん」って宥めながら合間に膝にキスしたり、挿入中にフリーズしたりとかね。
結局、上田の誤解が解けて音羽も彼に心を許していきますが、男が男に抱かれて快感を得るタブーの意識から音羽が解放されていくところも漏れなく味わいたい。やはり、男同士のセックスは不自然なことなのか?とカジュアルに問う作者様の作品には、BLを読む上で抱きがちな疑問や悶々が解消される満足感があります。
鬼畜攻めテイストなので、櫻井しゅしゅしゅさんのイラストもしっとりアダルト仕様。でも、麻生作品なので、鬼畜ではありません笑。片思いを諦めようと覚悟しながら、めちゃくちゃ優しく受けを抱こうとする、愛しいわんこちゃんです。