郵便配達人は愛を届ける

yubinhaitatsunin wa ai wo todokeru

郵便配達人は愛を届ける
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×28
  • 萌6
  • 中立4
  • しゅみじゃない8

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レビュー数
8
得点
69
評価数
29
平均
2.8 / 5
神率
10.3%
著者
伊勢原ささら 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784344838789

あらすじ

過疎の村で、幸せに背を向けてきた都会の青年が実直な郵便配達員と出会い、凍った心を少しずつ溶かされてゆく温かく優しい物語。

村の郵便配達員・洋介は、都会から来た久城に定期的に絵葉書を届けている。冷たい無表情の麗人・久城に洋介は惹かれるが、彼が葉書の差出人・小野寺を愛していることに気づいていた。ある日、小野寺から別れの便りが届く。悩んだ末、洋介はそれを届けず、いつもと変わらぬ絵葉書を偽造するが……? 薄幸な青年と実直な郵便配達員の優しい物語。電子限定書き下ろしSSを収録!! 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

表題作郵便配達人は愛を届ける

村の郵便配達員,21歳
都会から来た画家,25歳

その他の収録作品

  • 郵便配達人は神様の贈り物
  • あとがき

レビュー投稿数8

地方移住したくなる

年下×年上であり、田舎者×都会人であり、明るく溌溂×生きた人形であり、郵便局員×絵描きである話。

田舎の村を舞台に、その村で生まれ育った明るく素直な攻めと、その村に引っ越してきた異分子・受けの関わりが描かれます。
山とか川の風景の描写がとてものんびりした夏の空気を醸し出していて、「いいなあ、こんなところに住みたいなぁ」と思いながら読みました。

読んでいて楽しかったのは、攻め・受けの描く絵に関する描写。
「あめんぼが虹の橋を渡ろうとして飛び上がったところ」の絵だとか、「両手がしっかりと、魚を掴んでいる」絵だとか。
一つ一つの絵の描かれ方やモチーフの選び方に、攻め・受けの心情が反映されているように感じました。

番外編も付いてて、二人の関わりを最後まで見届けられる。とても満足感がありました。

5

郵便配達員が年上美人に恋をして…

あらすじ:
過疎の村で、郵便配達員として働く洋介(攻め・年下)。
都会から越して来た画家・久城(受け)のことが気になっているが、彼には定期的に絵葉書を送ってくる男性がいて…

小さな村を舞台にほのぼの展開される物語。
鈴倉温さんの挿絵がストーリーの雰囲気によく合っています。

洋介は、田舎に似つかわしくないイケメンですが、地元愛ゆえに村で働いている好青年。
ある日、いつものように久城に絵葉書を届けようとすると、そこには久城に別れを告げるメッセージが。
久城を悲しませたくない征太郎は、差出人の字体と絵を真似て絵葉書を捏造。
偽の絵葉書を久城に届けてしまいます。

その後も、
思い余って久城にキスしてしまったり、襲ってしまったり(挿入はなし)…と、色々と無鉄砲な行動に出る征太郎。
基本的には真面目で健気な人物ですが、年下攻めにしてもちょっと青すぎる印象です。

久城は近寄りがたいクールビューティーですが、話してみると意外と気さくで可愛いところも。
征太郎に襲われても、しばらくすると何事もなかったかのように振る舞ってくれる等、ちょっと物分かりの良すぎる面もあります。

こんな二人が、美しい自然の残る村でゆっくり愛を育んでいく物語。
悪役かと思われた久城の元恋人も意外と良い人で、
征太郎の絵葉書捏造の件も実は最初から久城にバレバレで…と、
特に大きな事件のない展開で、やや面白みに欠けるかも。

久城が征太郎に対して基本来るもの拒まずな点も、ラブストーリーとして張り合いに欠け、ちょっと物足りなさを感じる一冊でした。

8

特典までが1冊の作品

終わってみて初めて2人の年の差にびっくりして(確か最後まで出てこなかった年齢設定)、受け攻め両方の年齢も作中での中身と合ってない感じがして、もやもやっとしたまま読み終わった感があります。
というのも、本のタイトルと鈴倉先生の可愛い表紙イラストから、勝手にコメディ要素もありのほんわかあまあまなお話だと先入観があったので(あらすじ全く読まずに購入しました)…笑

本だけで終わってしまうと、受けさん(久城)のトラウマ克服成長記録とそれを大きすぎる包容力を持った22歳の郵便配達人が空回りしながらも支えて一途に想う…という、恋愛要素が少ない少し暗めな展開でした。
ですが、最後の書き下ろし数ページとコミコミ特典のペーパーで大満足!!!
この作品は特典までが1冊だと、ペーパーを読み終わってスッキリしました。
この2人は書き下ろしからの甘々なとこからがやっとスタート!という感じなので、ここで終わり!?って物足りなくなりましたが、特典ペーパーがボリューム感もあって2人の関係にも進展が見られて、
良かった~…幸せそう…と、無事に成長出来てる久城と、更に包容力が増した幸せそうな洋介に安心しました。

正直、本当に本題の方は途中で何回か休憩を挟んで読まないと、ずっと同じようなテンポで同じような内容が続くので、刺激が足りずに飽きる場面も何度かありました。
ですが、作中に出てくる久城の絵の表現の仕方や、田舎の風景が思い浮かびやすい素敵な表現方法で書かれてると思うので、今後もその辺が楽しみな作家さんではあります。

6

ツンデレ美猫受

作家買いです。

読後感、まったり幸せ気分に浸れて癒されます。
過去はありますがなかなか懐かない美猫さんなツンデレ受けが可愛いです。
そんな受けさんにはくじけない攻め、必要です!

悪い人出てきません!
そして絵葉書、素敵だな~っと。(自分は筆不精なんですけどねっ(;・∀・)

こんな田舎暮らしなら憧れる~。
まっ、いいことばかりではないでしょうが・・・。
村なので、二人の関係が周囲に理解されるのは難しそうだし。

あとスポットと名付けられる片目開かないウィンクな仔猫ちゃんの描写が最高に可愛くって♪
飼えるなら私も本当に飼いたいっ!

3

敢えて絵葉書を使うってのにレトロな趣を感じる

純情な田舎の郵便配達人・洋介(攻め)が、都会から移住してきた絵描き・悠月と心を通わせるまでの恋物語。
表紙のホンワカとした可愛らしさが気になって読んでみたいと思っていたが、いざ手に取って裏表紙のあらすじを見ると「えっ、嘘をつく展開があるの?」って戸惑いも少しあった。
まぁ、プロの絵描きであれば一発で見抜かれるだろうな、とあっさりばれるものではあったが。

この話は攻め視点で進行していき、すんなりと読み易いと思う。
のどかな田舎の風景、心を開けば優しく受け入れてくれる村人と、派手さはなくとも穏やかで癒される内容だった。
あと、心の交流の手段に手軽に済ませられるメールではなく、敢えて手書きの絵葉書を使う所にレトロな趣を感じる。

純朴な攻めの話を読むのは久しぶりで、洋介に関しては思いやりがあって女々しく感じる所はないから苛つく事はなかったが、今までよく読む話の攻めがどっしりしていて包容力のあるタイプが多いせいか、純情さ故の危うさはかすかに感じた。
受け・悠月が自ら村に馴染んでいこうとする姿勢はほっとできるが、年上受け
といっても頼もしいどころか儚い雰囲気だし。

できることなら、これからも村人や洋介の家族に温かく見守ってもらえる二人であってほしいと思う。

1

あっさり風味の昼メロ

山近くの田舎で郵便配達員をしている攻めは、最近高台に越してきた謎めいた麗人のことが気になっている。彼には定期的に絵葉書が届き、毎回攻めがそれを配達していた。でもある日届いた葉書には、別れを告げる内容が書かれていて…。


攻め視点のお話です。
個人的に攻め視点の話があまり好きではないのですが、この作品は特に苦手なタイプの攻め視点でした。謎めいた美しい人に惹かれる攻め、というような…。
あと、これも個人的にですが、許せないような展開が初っぱなから続きます。受けに定期的に届く絵葉書を、配達する前に勝手に読んでいる攻め。いやそれはダメでしょ、とドン引きしました。しかもまったく悪びれていない。
おまけに、ある日届いたその葉書に別れを告げる文章が書かれていたのを読んだ攻め。それを渡すと受けが傷つくと思い、その葉書を届けないことにして、でも届かないと疑われるから自分でせっせと偽造して届ける。
もう、その時点で攻めに対する好意はなくなりました。悩んだ挙句のおこないだとしても、結果的に受けに許されたとしても、到底許される行為ではないと思います。

その後の展開も、なんて言うか昼メロみたいな感じでした。浴衣を着た受けを無理やり襲う攻め…「奥さん! あなたが好きなんだ! 俺を受け入れてくれ!」みたいな。
受けの方も、最初キスされて頑張って拒んでたのに、それを忘れようとか言っておきながら自分から攻めにモデルを頼む。理解に苦しみます。

通常パートのほのぼのとしたムードや、猫が可愛かったり、そんなところは良かったんですが。受けの元彼の都合の良すぎる使われ方だったり、思わせぶりに吊り橋に佇む受けだったりといった、わざとらしさとご都合展開も鼻に付きました。

4

職業倫理って、なに……?

ちるちるのあらすじに惹かれて読んでみたんだけど、電子書籍のあらすじに目を通してたら買わなかった……に尽きる。

電子書籍のあらすじを載せます。
「村の郵便配達員・洋介は、都会から来た久城に定期的に絵葉書を届けている。冷たい無表情の麗人・久城に洋介は惹かれるが、彼が葉書の差出人・小野寺を愛していることに気づいていた。ある日、小野寺から別れの便りが届く。悩んだ末、洋介はそれを届けず、いつもと変わらぬ絵葉書を偽造するが……?」

配達員が勝手にハガキを読んだ挙句、絵葉書を配達せず、絵葉書を「偽造」する。

親子や夫婦であっても人の手紙は読んではいけないと思ってる私からすると、受けの心情を慮ったからとかあれこれ言い訳はあるにせよ、それをハートフルな良い話として持ってこうとするのがもうダメ……。

あと、島根と岡山の県境にある過疎村のことだけど、接地してないです。

めちゃくちゃ田舎なんだけど、そんな地元が大好きで愛してやまない青年視点で描かれた田舎の風景はなんかキラキラしてて、そこは良かったです。


2

攻めが怖すぎる

中国地方にある式鳴村で生まれ育ち、地元の自然や人との繋がりを愛している洋介。高校を卒業してから4年、村の郵便局員として働いている。半年ほど前に都会から移り住んできた久城のもとに、月に三回絵葉書を届けるのが目下仕事の楽しみとなっていたが……

攻めが他人の個人情報を盗み見て、受けへの一方的な片思いを無理やり実らせるお話でした。

洋介がヤバすぎました…。久城とは初対面以降、業務上それなりに顔を合わせてはいるけれど、久城本人の口からプライベートな事情は何も聞いていないのに、勝手にあれこれ妄想して思いを募らせている。久城が男性と立ち話をしている所を目撃して相手が葉書の送り主だと決めつけたり、雨に濡れたため久城の家に上がらせてもらった洋介が、久城に取ったセクハラ行動を拒否されて(神視点ですら咎める素振りもなく)、洋介本人は久城に失恋したと嘆く自己憐憫ぶり。挙句に、村祭に誘われた久城がようやく素顔をのぞかせたかと思ったところ、洋介が彼を無理矢理襲います。自分はいい思いをしておきながら、こんな綺麗な人を汚してはいけないから中には出さないって……え?

久城が心を開いていったきっかけのひとつは洋介が譲った仔猫の存在もあると思いますが、前もってなんの連絡もせずにいきなり久城の家にその仔猫を連れていったり、久城が猫を飼う前提でことを進めてしまう根拠のない自信の出処も理解に苦しみます。

結果、うまくいったからよかったものの、何につけても攻めの一方的な妄想が暴走しているようにしか思えないのに、受けはいつのまにか攻めを好きになってる…。受けはツンケンした反応が常だったので、彼の中に起こった洋介への気持ちの変化に全然気づけなかったというか…

結局、攻めが単に自分の初恋に酔っちゃってるだけだったんじゃ?と感じてしまったのは、独特な文体のせいかも。修飾語が盛り盛りでキラキラしてて、わたしにはちょっと辟易するくらい大仰だったので、文章の相性が合わなかったのかもしれません。

独善的で自分勝手なだけの攻めがいかにも良い人風に描かれているのが怖い。

すみません、わたしにはこのお話がラブストーリーではなく、ホラーとしか思えませんでした…。

2

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