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gikyoudai
義兄弟の再会モノ。
雪路さんの麗しいイラストが耽美でダークな雰囲気の演出に一役買っています。
あらすじ:
IT事業の会社を営む聖司(受け・31歳)は、義理の弟・怜(攻め・27〜28歳)と10年ぶりに再会。
ベンチャーキャピタリストとして聖司の会社を担当することになった怜は、表向きは兄を慕う好青年として振る舞うが…
10年前、高校卒業と同時に突然家を出て行った怜。
久々に再会した怜は、聖司と肩を並べるほどの長身イケメンに成長。
兄弟として仕事相手として、聖司と良好な関係を築いていきます。
しかしある夜、聖司が捨て猫に同情を見せたことから、怜の態度が豹変。
聖司を犯し、その後も投資の引き上げを盾に無理やり彼と関係を持ち続けます。
時を同じくして、業界内に聖司の悪い噂が波及。
部下が次々辞め、怜の会社から投資を引き上げられ、全てを失った聖司は怜にされるがまま彼に監禁され…
そんなダークな展開です。
兄さえ手に入れば何でもいいという怜の歪んだ執着心一本で引っ張っていくストーリーなので、やや捻りがなく物足りないかも。
後半明らかになる事実も何となく予測できるものだし、それで怜が聖司にしたことが帳消しになるわけではないので、展開としてちょっと盛り上がりに欠ける気がしました。
また、10年前怜が家を出た理由として、聖司が自分の気持ちを察してくれなかったとして、聖司の鈍感さや上から目線が批判されていましたが、
何も言わずに察しろというのは兄に甘えすぎでは?と思ってしまい、聖司が反省する展開にいまいち納得できませんでした。
雪路さんの挿絵の効果もあり、全体的に嫌いな作品ではないのですが、もう少しクライマックスに意外性や盛り上がりがあれば更に良かったかな、という印象の一冊でした。
執着物は大好きなのですが、攻めの義弟の執着が異常でただただ恐かったです。。
仕事を盾に脅迫するのは男らしくなくて本当に嫌いです。
後半で受けの会社を陥れたのは実は。。という事実が分かりますが、それにしても受けを手に入れるためにあそこまでするか?と異様に感じました。
全てを奪われて極限状態になってしまっている受けが可哀想でした。
そのため全く萌えを感じられず、後半は読むのが苦しかったです。。
ドロドロヤンデレがお好きな方は良いかもしれません。