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bouku doctor no wanko aisai keikaku
ほっこり良いお話でした。
しかも柴犬の豆福までがお利口でしっかりコミュニケーションを取れてて。
主人公、景が何かあるごとに、わ〜ん豆福〜!と抱きしめたりお腹に顔をうずめたりなんと羨ましい!!
お話の内容はタイトル通り暴君な獣医のわんこ愛妻計画でした。
二人の出会いから奇跡の再会とそれからと。
やっぱりこれは景の明るさと天然さが全てを包みこんでますね。
世話を焼かれおはようからおやすみまで。まるで夫婦と豆福の三人暮らしのようです。
二人を応援する広瀬さんとか、ちびっ子とか常連さんとか全体的にほのぼのな優しいお話でした。犬好きさんにもおすすめです。
行平先生(攻め)は高校生の頃に両親が離婚し
心の拠り所が飼い犬(パーム)だったが
毎日の忙しさにかまけてパームの変化にも気付くことなく亡くしてしまう。
結果それで獣医の道を目指す事になるんだけど
獣医になる為、父と反りの合わない祖父に協力を得た事と
パームが死んだ時に父に「何だ、死んだのか」と言い捨てられた事もあり
父と疎遠になってしまう、という前提があります。
景(受け)は父親の再婚相手から
「父親とは高校を卒業してから一度も逢っていない間柄」と聞き
その再婚相手は親子の間を持とうと嘘ついて会わそうとする。
それ読んで“もう無理!”と思いました。
再婚相手は自分が結婚する際にはっちゃけたんでしょうが
景は以前に行平先生から父親との間にあった出来事を聞いてたにもかかわらず
サプライズ的に喫茶店で待ち合わせを計画し会わせたんです。
はっきり言って騙し討ちです。
いやいやないでしょ、こんな事されたら信頼関係も壊れるでしょ。
なんか“してあげた感”がすごくて読む気が無くなりました。
それでなくても景の“いい人キャラ”全開がうっとうしくてイライラしてたのに
その上こんな展開になるなんて…。
そんな話しより、初めてのHがうまくいかなかったので
二人でいろいろ努力して見事結ばれる、の方を膨らませてほしかったです。
2回目のHは何の工夫もなくスムーズに出来た感じがして
全然盛り上がらなかったです。
長編+短編+SSの構成です。
「暴君ドクターのわんこ愛妻計画」
再会ものです。プロローグで子供のころの二人の出会いが書かれています。
トリマーの小早川景(受け)は動物病院での就職面接でエコーを壊してしまいます。初っ端から借金を背負ってしまい、院長の国岡行平(攻め)に容赦なくこき使われます。弁償しなければと頑張るのですが、食費を削って頑張ったので倒れてしまいます。行平は実家に住んでるとはいえ両親が海外赴任中でいないと聞き、料理が作れない景がまた倒れないように食事を作ってくれるようになります。
景は、毎日こき使われ怒られてはいても患畜第一だからこその正論しか言わない行平に認められ病院になくてはならない存在になろうと頑張ります。
景は前向きで元気いっぱいで喜怒哀楽が激しく顔にすべて出てしまうちょっとおバカな子です。でもトリマーとしては優秀で、動物にもすぐに懐かれる特技があります。
行平は子供のころに両親が離婚し父親に引き取られたのですが、父親が仕事にかまけていたため一人寂しい少年期を過ごしました。唯一の癒しは飼い犬のパームだったのですが、そのパームも忙しくしているうちに病気に気付くのが遅れ死なせてしまいます。父親とはそこで決定的に拗れてしまい、パームを死なせてしまったことを後悔し獣医師を目指すのですが、心を寄せても自分の元からいなくなってしまうのではと心を閉じてしまいます。人に対してはもちろん患畜に対しても真摯ではあるのですが少し引いたところから接するようになります。
景と再会してからは景の全力な姿に少しずつ鎧が取れてきて、患畜ともオーナーさん初め病院のスタッフとも触れ合えるようになります。
景は酔っ払った行平にキスされて挙動不審になり、引き抜きの話などもありぎくしゃくしてしまって、いつもの景ではなくなってしまうのですが、後押しして貰っていつもの積極性を取り戻すことができました。
行平視点はないので、どの時点で好きなったのかがよくわからなかったのが残念です。最初は弟のようにかわいがっていた景をその続きでかわいがっていたはずが、恋愛に発展したきっかけとかがわかればよかったな。
途中で飼うことになった柴犬の豆福とは兄弟のように仲良く、一人と一匹の会話が何故か成立しているように見えるところはほのぼのしました。
「わんこ降って地固まる」
行平の父親が再婚することになり、再婚相手が行平のところに来て和解を勧めますが、行平は取り合いません。その話を聞いた景は再婚相手と協力して行平と行平の父親を和解させようと画策します。
一番の蟠りだった父親と和解できて、行平が景を一段と大事な人だと再認識できて良かったです。相変わらず景が一生懸命です。
「動物会議」
景に飼われることになった豆福が入院している患畜たちと毎日会議をしています。
行平と景が喧嘩すると自分たちにも多大な影響があるからです。
動物たちが景のことが大好きなのが伝わってきました。
何かあると行平の方が悪者にされてしまうところが景が動物に愛されてるなぁと感じました。
動物病院なので動物がよく出てきますが、特に豆福はすごくかわいいです。読んでいて私もモフモフしたくなりました。
ただ、もふもふが多い分いちゃいちゃは少なかったかな。
暴君先生が景の世話を焼くところはたくさん出てくるのですが、どちらかというと豆福の世話を景がしているのとあまり変わらない感じがしてちょっと萌えは少なかったです。
動物看護師研修生の広瀬さんが冷静に景の背中を押してくれたりアイデアをくれたりいい仕事してました。「もえる」って何回か言ってたので自分の趣味の為にも協力してくれてたんじゃないかしら。
働いていたペットサロンが倒産し、求職中のトリマー景(受け)。実家の近くの動物病院がトリマーを募集していると聞き面接に訪れたところ、高額な機械を壊してしまい、働きながら返済をすることに。院長の行平(攻め)は厳しいけれど、ビシビシ鍛えられているうちに惹かれていく景だったが…。
イケメンだけど意地悪系の獣医攻め30歳と、おバカワンコタイプのトリマー受け22歳のお話です。
受けは面接の日が初対面だと思っていますが、エピローグから読者には再会ものだということが提示されています。出会いは子供時代の可愛らしいエピソードで、可哀想やら微笑ましいやら。
そんな2人が再会。攻めは一発で受けがわかったのですが、受けはまったく覚えておらず、攻めはちょっとおかんむりです。まあ8歳の年の差は大きいし、それは仕方ないと思うのですが、ちょっと拗ねてる攻めは可愛かった。
そのことを除いてもちょっと受けがおバカさんすぎて、個人的にはもう少しお利口さんな方が好みだったかな、と思わないでもなかったです。攻めもすぐに手が出るタイプで、受けがドジるたんびに頭をはたいているので、そういうところはイマイチ好きになれませんでした。
あと、当て馬役の女子が腐女子でしたとか、動物たちが賢すぎてもはやファンタジーレベルだとか、気になった箇所も多かったです。
イラストはちょっと攻めのイメージが違ったかなぁ。文中では強面のイケメンなのに、サラリーマンみたいな感じでした。
受けと攻めが花火をやってるシーンの挿絵なんか、攻めが持ってる手持ち花火が受けの股間を炙ってるように見えました。
作中にも挿絵にも動物がたくさん出てくるので、動物好きの方には楽しいかも。