愛しのオオカミ、恋家族

itoshi no ookami koikazoku

愛しのオオカミ、恋家族
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神32
  • 萌×235
  • 萌13
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
6
得点
342
評価数
86
平均
4 / 5
神率
37.2%
著者
鳥谷しず 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784344838345

あらすじ

獣医学生の蓮は自分が持つ「治癒師」の能力を忌避してきた。だが、初恋の人・蘭篠と再会し、「鬼狩り師」となった彼が連れてきた瀕死の使鬼・白嵐と紅嵐の治療を頼まれる。その方法は、特殊な薬を用いて体内に二匹を取り入れ精気を分け与えた後、また体外に出す「擬似出産」。生まれ直した白嵐・紅嵐を育てるために始めた蘭篠との同居は幸せで……?

表題作愛しのオオカミ、恋家族

28歳,鬼仙界の血筋で狼が本性の猟鬼
23歳,呪術で病を癒す治癒師の能力を持つ

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数6

割れ鍋に綴じ蓋カップルです

前作に引き続き、モフモフファンタジーです。シリアス展開も多少ありますが、基本はほのぼの子育てBLです。ちみっこモフモフ達がもう可愛いのなんのって!! 読みながらずっとニマニマしちゃいました。
そして今回も、攻め受け両者ともちょっと残念な変態という鳥谷先生らしさ全開の作品でした。

この世は「鬼仙界」という異形の者たちが暮らす世界と繋がっていて、こちらの世界には「鬼狩師」や「治癒師」という特殊な能力を持つ人間が存在しています。受けの蓮は潜在的な治癒師の能力を持っていて、攻めの蘭蓧は人間と妖魔のハーフで狼が本性の鬼狩師です。蓮は「治癒師」の一族である秦泉寺の血筋ですが、祖母との確執等から縁を切っている状態です。そんなある日、一族に属している蘭蓧が訪ねてきて、瀕死の使鬼を助けるために「擬似出産」を頼まれて…という展開です。

この鬼仙界あたりの設定がかなり細かく作り込んであり、頭に叩き込むのが大変です。私は早々に放棄して目を通しただけですが、読んでいく内に理解出来るようになっていて支障はありませんでした。
そして擬似出産!! 特殊な薬と一緒に弱った使鬼を取り込み、体内で精気を与えて回復させるというものです。一日程度で生まれてきて、お腹が膨れたり実際に出産したりというものではないので地雷な方もご安心下さい。

この後、生まれて来たちみっこモフモフ達を二人で育てるという展開ですが、この生活がいつまでも続くものでは無いと蓮が悩んだり、秦泉寺の治癒師に襲われたりとシリアスな部分があります。しかし基本はほのぼの子育てで、ちみっこ達が非常に可愛いのです!! 「おたあさま」とついてまわり、いざという時には連を守ろうと奮闘するとてもいい子達で、挿し絵の魅力も相まって悶絶級の愛らしさです。
そして受けの蓮ですが、健気で一途と好感を持てます。ただし匂いフェチで、モフモフ達の肉球の匂いを嗅いだり、蘭蓧の座布団の匂いを嗅いでうっとりしているという弱冠残念な部分が…。負けず劣らず蘭蓧も変態気味で、蓮のお尻に鼻先を突っ込んで「初摘みの桃の匂い」とか言っちゃってます。この作者さんはハイスペックで完璧なのに、受けに対しては変態性を発揮する攻めが定番なのですね…。

本性が狼の蘭蓧が発情した事により、二人の気持ちが通じ合い結ばれますが、今回もエッチが濃厚です。いつも通りの擬態語がやたら多い表現に、乳首攻め、空中で浮遊してのエッチ、獣姦と盛りだくさんです!!
初めて鳥谷作品を読んだ時は、エロシーンの個性の強さにおののきましたが、今はしっかり癖になりました!!( ´艸`)

肉球の匂いを嗅いで喜ぶ受けに、受けの匂いを嗅いで喜ぶ攻めという、割れ鍋に綴じ蓋カップルがお薦めです!!

6

古風ちみっこ

鳥谷さんは作家買いしてるので、モフモフ苦手ながら読んでみました。

いやー、よいですな。モフッコの兄弟。しかも言葉遣いが古風なのが最高にかわいいですね。攻めの蘭篠のかっこよさが霞むくらい。。。

若干の邪魔はあるものの、割と波風なく進むのですが、とにかく子狐達の魅力で全部持って行かれた感じです。

治癒師の血筋の蓮と、人狼(というか、人に化けられる狼)の蘭篠のカプ。元々使役していた狐たちが鬼狩りで瀕死となり、蓮は不思議な薬を飲んで二匹を産み直す、という設定。

生まれた狐は子供になっていて、「おたあさま」と蓮を慕います。しかし、元々主だった蘭篠のことは覚えていても、「狼くさい、狼ぷんぷん!」とはしたてるありさま。。

ほのぼのした恋物語の中に、モフ×ちみっこをコミカルテイストで盛り込んだ作品。でも無理はなくて、むしろじわじわ進む。

しかし鳥谷さんがそれだけで済むはずもなく、いい子の蓮には変態エクリン腺マンの設定を入れて、ダンナの狼時の肉球を愛でるというエロも盛ってくれました。

明るく楽しく読める一冊。

3

もふとちみっこと変態エクリン腺マンの話

治癒能力を持つ人間が生まれる一族に育った治癒師の受け。しかし一族に対する不信感から治癒師にはならず、大学で獣医になる勉強を続けている。ある日、狼の本性を持つ一族の人間で、受けの初恋の相手でもある攻めが訪ねてくる。攻めは、彼の使い鬼である2匹の白狐を治癒師である受けに治して欲しいと頼んできて…。


最初の出会いは受けが10歳のとき。優しく美しい攻めに一目惚れした受けでしたが、一族から距離を置いていた受けなのであまり顔を合わせる機会もなく、攻めが胸の大きいお姉ちゃんとキスしているところを目撃することもあったりで、まるで恋が始まるような気配はありません。
22歳になった受けのところに、攻めが瀕死になった使役白狐2匹を連れてきて、初めて深い交流が始まります。治癒師として頼まれたのは、その白狐2匹を飲み込んで、身体の中で治癒させた後、出産してくれないかということ。
ひそかに攻めが大好きな受けはそれを了承し、2日間ほどの妊娠期間ののち出産となります。

妊娠期間は2日程度だし、出産も勝手に白狐たちがポンと出てくるので生々しさはありません。生まれてきたちみっこ白狐たちが可愛くて、この本の7割くらいはちみっこと子育てが占める比重です。
妊娠中から甲斐甲斐しく受けの世話を焼く攻め。「おまえ1人の身体じゃないんだから」のセリフをBLで聞こうとは。(笑)
生まれ直したちみっこたちは、受けを「おたあさま」と呼び、指先から精気を「ちゅうちゅう」して育ちます。ミュージカル調のセリフは…うーん、ちょっとやりすぎ感がありましたが、まあ基本的に可愛らしくて楽しかったです。

受けは獣医志望で、こちらも大変にインパクトのある人でした。肉球が好きすぎて変態の域なのです。
ちみっこ2匹の肉球のにおいを嗅がせてもらい、恍惚としては攻めに「変態エクリン腺マン」と呼ばれています。肉球から出るにおいの正体はエクリン腺というらしいです。
いつかは攻めの本来の姿である狼の肉球も嗅ぎたいと虎視眈々と狙っていて、攻めが変態に狙われた乙女のようにちょっとビクついてたりするのも楽しかった。
受けが本懐を遂げられたかどうかはヒミツにしておきます。

ファミリー描写が続きすぎて、なかなか起承転結の転に入らないなぁ…と思いつつ読んでいたら、最後の最後で思い出したように事件が起こりました。そしてそれが解決して大団円。
治癒師や鬼を狩る人などの設定が序盤でガッツリ説明されていた割に、あまり生かされていないのは気になりましたが、まあ変態の受けと、可愛い白狐たちを愛でるための本ですからね。

攻めは子供にやや邪険にされる、でもいざという時には頼りにされる一般のお父さんみたいでした。
エロは鳥谷さんらしくエロエロつゆだく。獣姦ありですので、苦手な方はご注意を。

8

変態エクリン腺マン

モフモフファンタジーで、基本はほのぼのなのですが、安心して下さい!(←?)鳥谷さんらしい変態要素もありますよ!

ちみっこモフモフ白嵐紅嵐がコウキ。さんのイラストと相まって、可愛らしいのなんの!将来ミュージカルスターになった二人も見てみたいです。

ニオイフェチと、ちみっこモフモフはとても良かった。しかしながら、ラブの要素をもう少し詳しく描いてほしかったところです。蓮はずっと蘭篠に恋していたけど、多分蘭篠の方は、再会し一緒に暮らす様になってから蓮に惹かれ始めたと思われますが…。どうも、発情期とかが絡んでくると、もともと好き合っていたわけじゃない場合は“恋<欲望”が前提としてある気がしてしまうのです。私はね。
なので、蘭篠が蓮に心を動かされた瞬間が具体的に見れたら、もっと安心できたかなぁ、と感じました。

あと、セックスの最中に別の人と平然と話しているところとかに萎えてしまう私は、やっぱり蘭篠にちょっとした不安を抱いてしまいました。話していた相手は、ただの式神なんだけどね。

3

白狐が可愛すぎる

鬼狩り師 蘭篠(人間の父と淫魔の母のハーフ、本性は狼)
獣医学部生 蓮

治癒師の血筋で獣医師の卵の蓮(受け)は初恋の人で鬼狩り師の蘭篠(攻め)から瀕死の使鬼2体の白狐を治癒してほしいと頼まれます。
内容は特殊な薬を使い白狐を一度体内に入れ妊娠という形で蓮の精気を分け与えて出産するというものです。この治療は治癒師としての素質を奪う可能性があるので治癒師たちは嫌がってやってもらえないので(実際は少し違いましたが)、治癒師としての能力はあるのに治癒師になるつもりのない蓮に頼みに来たのでした。
予定より早く出産した白狐を見て、もっと蘭篠と一緒にいたいと思った蓮は白狐を育てたいと申し出ます。白狐は蓮の精気を必要としていたので、蘭篠もその提案に乗り4人で家族ごっこが始まります。
生まれてきた白狐たちは蓮のことを「おたあさま」と呼び、蘭篠のことは「ご主人様」と呼び、二人を慕います。この2体が可愛くて、かわいくて。
蘭篠はご主人様と呼ばれてはいますが、白狐たちに精気を分け与える蓮のために家政婦のような役割を進んでしており、白狐たちが食事できるようになってからは白狐たちのためにも好物を作ってやり、3人にかしずく召使になっています。

今回はもふもふを楽しみにしてましたが、そんなにモフモフしてなかったな。これはひとえに蓮が変態エクリン腺マンだったからでしょう。もふもふを堪能するより肉球をくんくんすることに終始していたからと思われます。私も自分の小さいころの子供の手や足のにおいを嗅いでた方なのでなんとなくわかるような気がしますが、確かに傍から見てたら変態ですよね。

今回の話は私の語彙力と読解力ではなんとなくとし描けないのですが、私が今まで読んだ鳥谷さんっぽくなかったように思いました。全て読んでるわけではないので私が知らないだけかもしれません。
でも、これはこれで面白かったので良かったです。
ただ、絡みのシーンだけはいつも通りの汁だくドロドロで、後半部分になってからはいつもの鳥谷さんだと思いながら読んでました。

大事にしていた使鬼が自分をかばうために瀕死になってしまったので、治癒してもらおうと思ったら思いがけなくかわいい赤ちゃん狐で生まれてきてしまって親ばかになってしまった蘭篠と初恋の人の蘭篠に頼まれて使鬼を産んだらかわいくてかわいくてやっぱり親ばかになってしまった蓮の二人が心を通わせるようになるお話しって感じですね。この部分が非常に長く、話の2/3以上とってます。
その後、蘭篠を心配する友人の暴走で白狐たちは危機に陥りますが、蘭篠の機転と蓮の覚醒により無事解決。

ただ、蓮は初めから蘭篠が好きだったけど、蘭篠がどのタイミングで蓮好きになったのかがわからなくて、発情した勢いで告白エッチという感じになってしまったのがどうも残念でした。告白までに蘭篠が蓮を好きになってきてるという描写がほしかったです。

いつもは攻めさんが変態なのに、今回は攻めも受けも変態でした(笑)

コウキ。さんの白狐たちのイラストがとっってもかわいいです。いつも思いますが、動物描写が本当にかわいいです。大好きです。
ただ、凄艶な美貌とか妖精王とかとんでもない美貌の持ち主と書かれている蘭篠に関しては、ちょっとイメージと違ったかな。

妊娠出産や獣姦が地雷の人にはどんな感じか気になるところだと思います。出産に関しては普通の妊娠出産じゃないのですぐ出て来ます。獣姦は結構がっつりだったけど、狼化してる描写は最初だけで最中はそんなに狼っぽい描写はあまり無かったと思いますので私は狼化してるのを忘れてました。それくらい気にならなかったです。ただ、私はどちらも気にならない方なので参考にならないかもしれませんが、一応。

1

とにかくかわいい

電子書籍で読了。挿絵なし。あとがきあり。電子限定のおまけssが2つありました。

今までレビューをお書きになった姐さま方が詳しくあらすじを書いていただいておりますので、そちらは割愛させていただきます。設定は特殊だと思うのですが、お話自体は何か特別なことが沢山起きる訳ではない。とにもかくにも白嵐・紅嵐の子狐(九尾の狐設定なのでとんでもない大妖怪なのですが、このお話ではあくまでも『子狐』)の可愛らしさを堪能するお話ではないかと。
モフモフ好きの方は、ぜーったい読んだ方が良いと思います。

私は残念なことに、四つ足好きではありますが、モフモフ萌えはそれほどでもないのです(自分でも不思議なのだけれど)。
いや、可愛いよ。
涙が出るほど可愛いけれど、鳥谷さんに期待するものが違うんです。
変態は変態なんだけど、ぶっ飛んでる変態ではなく、恐ろしげな変態でもなく、どこかとぼけた味のする変態、ちょっと話をした位では気づかないけれど、何かクスッとしちゃう変態(連呼してごめんなさい。変態好きなんです)を期待していたのです。
なので若干の肩すかしを喰らってしまいました。

でも、読んだのを後悔する(「私の時間を返せーっ」てヤツですね)以上に可愛かったです。
とにかく、可愛い。
可愛い物好きの方も必見だと思います。

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