お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
一卵性双生児の兄弟がそれぞれに織りなす甘い魔法のハッピーラブストーリー。
houkago no mahoutsukai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
緒川先生のイラスト買いです!
あらすじだけ読むと、あまり好みではないかと思っていましたが、とても面白かったです!!
表題作を双子の弟メインにした構成も良かったです。
双子の兄の恋愛は弟を盛り上げるスパイスのような存在でした。
まずそれぞれのキャラクターが魅力的で、葛藤や胸に抱えるものがありながらも瑞々しく描かれてました。
弟が最初はお兄ちゃんの追体験をしたいだけだったのが、本当の恋愛に気づいていく様子も自然でした。
余裕ありそうな攻めが余裕なくなる様とか受けを可愛がっている様子もとても愛おしいです。
ベタな設定のハズなのに、とてもオリジナリティがあって、キャラクターがイキイキと恋愛していました。
読後感もとても爽やかでオススメです!
さとみちるさん、最近まで全く知らずにいたのですが、ちるちるトピで紹介されていた前2作を読んで、すっかりファンになってしまいました。そんな中、発売されたこの作品、イラストが緒川千世さんというのもあってとっても楽しみにしていました。
双子の兄弟、2つのカップルのお話です。
「スイートスイートユー」
兄虎太郎のお話。攻め(蒲生)視点です。
弟の虎次郎に悪口を言われたり嫌がらせをされている蒲生は、ある日虎次郎と仲間に囲まれているところを、他校に通う兄の虎太郎に助けられます。髪の色が違うだけのそっくりな虎太郎に初めは警戒していましたが、弟のことで気遣ってくれる虎太郎に次第に心を開いていきます。
早い段階で二人は両想いになるので、恋愛的にはあっさり?と思いきや、蒲生は家庭内のストレスから味覚障害があるのです。
蒲生は虎太郎という自分を受け入れてくれる人に出会ったことで、その障害から逃げるのではなく、立ち向かおうとしていく二人の心の繋がりを描く物語でした。
表題作「放課後の魔法使い」
弟虎次郎のお話。受け(虎次郎)視点です。
大好きな兄虎太郎の彼氏が蒲生ということが認められずショックを受ける虎次郎。
氷上という不良で名の通る男に、蒲生をやっつけてもらう依頼をした友達の話を断るため、一人氷上がいるという空き教室へ向かいます。そこで氷上に「大好きな兄ちゃんにしてやる」とキスをされてしまいます。 「兄ちゃんにしてやる」という魔法の言葉に操られるように、次の日もそこへ行き、体をつなげてしまいます。
そうして二人の時間を過ごすうち、氷上の本当の姿を知っていきます。虎次郎は最後のほうまで恋していることに気付かないので、切ない展開となるのですが、そこで自分を見つめ直していきます。
こちらはエッチの回数が多いです。学校のいつもの空き教室が定番であとはトイレとか。「スイート」がほのぼの可愛いエッチなら、こちらはちょっと過激な印象。高校生の性衝動って感じでこれまた良かった。
一冊に2つのお話だと短すぎて薄味になりそうなところですが、どちらのお話もしっかりと恋愛の楽しさ、切なさ、そして友情、家族愛、人としての成長が描かれていて、読み応えがありました。
表紙の緒川さんのイラストが素敵!
さとさんの新刊は高校生同士。
ただそこはさとさんで、甘さやキュンというよりも、人間の弱さや強さをきっちり表現されていました。
**********************
いじめられっ子で大人しい隼×喧嘩が強く明るい太陽のような虎太郎。
そして、学内で不良と恐れられているイケメン氷上×虎太郎の弟で隼を疎んじいじめていた虎次郎の2カップル。
**********************
きっと一番の安全地帯であろう自宅が今は一番苦しい場である隼は、気持ちを逃避させることで自分を保ち、とにかく時間をやり過ごすことだけを考えて生活しています。
彼の逃避の道具はキャンディで、そのキャンディが徐々に虎太郎へとシフトしていくことで健全さを取り戻すというお話でした。
隼が自分の現在の状況を家族に話す決心をし向き合った姿に、涙がボロボロ。
自分の弱さを家族へ吐き出すって、すごくハードルの高い行為ですよね。
それを後押しした虎太郎も、すごく気持ちの良い少年でした。
反面、弟の虎次郎は流されタイプのアホの子という感じでしたね。
ただ攻めの氷上がすんごいカッコマンで。
手を出すのはものすごく速いし、あれこれ言っておバカさんの虎次郎を体で縛っていくんですけど、やっぱりそこは高校生男子。
自分は二の次三の次にされれば傷つくわけで…
なぜこのイケメンが虎次郎に惚れたのだ??と感じなくもないのですが、個人的にかなり氷上が好みでしたので楽しんで読めました。
前半後半でカップルが変わるので、体の関係に持ち込むのは2カップルともに早め。
ただ高校生男子って失礼な話、頭の中はエッチがかなりの率を占めているのではないかとも思うので、リアルといえばリアルなのかも。
とにかく兄の虎太郎が優しさと強さを兼ね備えた本当に魅力的な少年なので、後半の弟の頭の悪さにガックリきて頭を抱える方もおられそう。
先にも書きました通り、氷上が虎次郎に惚れたことも理解不能ですしね。
ただ兄カップル、特に攻めの隼が人間的に成長する辺りがとてもじんわりくるのでそこだけでも読んで欲しいなあと思います。
緒川さんの表紙が可愛くて表紙買いしました。
えーっと、うん、ごめんなさい。なんかあまりツボに入らなかった。
あらすじを拝見してから読み始めたので、まず、序盤の人間関係が分かりづらかった。
序盤は双子の兄・虎太郎の恋のお話。
虎太郎の弟の虎次郎が仲間とともに同級生の蒲生をいじめていて、それに気づいた兄ちゃんが弟たちを怒って懲らしめるところから始まります。
あれ、あらすじでは弟くんが主人公だと思ったのに、兄ちゃんが主人公なの?と。
でもまあ、それはいい。なにしろ兄ちゃんがカッコいいのです。
いじめはよくない。兄ちゃんが怒るのも当然のこと。
正義感にあふれ、人懐っこく、自分の主義を曲げない兄ちゃんに萌えたりしました。
けど、そこからすぐに兄ちゃんが蒲生くんを救い出したのには下心があることが透けて見えてきます。
実は兄ちゃん、蒲生くんに初めからほのかな恋心を抱いていて…。
という話なのですが、どんどん話が進んでしまって展開の速さについていけない。
たぶん、兄ちゃんが蒲生くんに惚れちゃっタ理由が「一目ぼれ」だからかな、と。これが何か二人の間に接点があって、という展開ならあまり気にならなかった気がしました。
それと、体の関係になるまでが早すぎる。
個人的にゲイであることの葛藤とか、友達なのに恋しちゃった、どうしよう、というじりじりした話が好きなこともあると思うのですが。
で、あらすじでは弟くんが主人公っぽく書かれていますが、それもそのはず、この本のメインは弟くん。
後半はこの弟くんのお話。
で、こちらも展開が早い。
何でブラコンで兄ちゃんが好きすぎるからって、兄ちゃんのようになるために男に抱かれてみる、という話になるのかさっぱりわからなかった。
弟くんとCPになる氷上くん。
彼は虎次郎のことがはじめから好きなんだろうなあ、というのはわかるのですが、じゃあ何で虎次郎に対して恋愛感情を持ったのか、というところが分かりづらいし、虎次郎もなんでそんなにあっさり好きでもない男とセックスするのか全然わからなかった。
そして、なぜ、そこから氷上くんのことを好きになるのか。それもなんだかあっさりしすぎてる気がしました。
大好きな兄ちゃんを取られた虎次郎が、心の拠り所を求めて氷上くんと関係を持つ、という展開の方がしっくり来たんじゃないかな。でもそれじゃあ、タイトルの「放課後の魔法使い」にはならないのか…。
全体を通してすごく可愛い話なんです。
悪い人も出てこないし、痛い話にもならない。
そして、そもそも登場人物が少ない。複雑な話でもない。
なので、あっさりほっこりした話をさっくり読みたいな、という時には向いているストーリーだと思うのですが、しっかりした話が読みたいな、という時には不向きなんじゃないかな、と思いました。
あとこれは全く持って個人的な好みの問題ですが、濡れ場の受けくんが喘ぎすぎ。なのがちょい萎えてしまった…。
悪くはないんです。
でも、もう一声欲しかったな、というのが正直な感想です。
前二作、ネイチャー系のさとさんの作品がとても良かったので
新作を期待していたのだが、正直読後の感想は残念だったという感じです。
さとさんの新作、と思わずに読めば違ったのかもしれませんが、
地味な日常の中の繊細な感覚が気負わずに描かれる感じが好きだったので
このノリについていけない、というか、ちょっと違うというか……。
高校生の双子のそれぞれの恋。
短い兄(虎太郎)編と、長めの弟(虎次郎)編。
お兄ちゃん大好きな弟が、兄が好感を示したクラスメートの蒲生を苛めていて
そこに正義の味方よろしく現れてそれを成敗した兄と、蒲生が纏まる。
弟・虎次郎のお相手は、皆から恐れられている氷上。
ブラコンがいき過ぎ兄の追体験をしようと、氷上の暗示にかかって
体を重ねる事になった設定には些か首を捻るが、
最強の不良のように思われているが、
実は真面目で男前な氷上のキャラが好きだった。
この二人の関係からとられた、魔法使いというタイトルは素敵。
好みのモチーフや描写もあり可愛い話なんだとは思うけれど、
兄編の展開の速さや、弟の行動や思考のパターンについていけず、
何よりさとさんの魅力が生かし切れていない感を勝手に抱いてしまい、
評価としては、ちょっと辛めに中立です。