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yurusareta otoko
二世代に渡る物語。始まりは、一人の男が好きな人の子供を実子として連れ帰るところから。犯罪的なことでなく、両親が消え、取り残された子供を引き取る流れ。それがハンスで、異国の血を持つのが明らかな風貌ゆえに苦労している。
基本はハンスと涼の両視点で、それぞれに違った人間関係が広がっているため、登場人物が多い。ハンスと涼は従兄弟で、ハンスと誠一は親子だが血は繋がっていない。いろんな人が、決まった相手を作りながら、好きな人とは付き合えないと言っている。
血の繋がりと恋心の方向とキャラ同士の関係性が表面と内面で違っているし、別作品とのつながりも見えたりと、この短い中に情報量がぱんぱんだった。
涼視点から見るお話は、まず涼が痛みから快感を得る性癖なので、複数の相手とのSMプレイシーンがある。際限なく痛みを求め、安全な相手をキープしつつ、初心者に徹底的に痛めつけられようとする。
ハンス視点から見るお話は、複雑な生い立ちからくる感情描写が多い。親族の中で数少ない優しく接してくれた涼に好印象を持っているし、愛してくれた父の愛を求めて身体を重ねることもあった。それ以外の相手には淡々としてる印象。
興味深かったのは、BMEの集会という身体改造愛好者イベントが描かれていたこと。正直痛そうで、読みながら全身が縮みそうな感覚に陥った。ここでの見どころは、熱に浮かされたように歩く涼と、必死に止めようとするハンス。
最後はハピエンのように思うけど、ここまでいろいろあって、ハンスが今さら父と従弟に手を出したと思い悩むのはどっちなんだろう。父を愛しながら、父と血の繋がりのある従弟に手を出したとこなのか、自分にとっての父と従弟が問題なのか。
まあどっちでも良いし、涼は今まで通り身体の浮気はするんじゃないかな。複雑な関係がカラッと描かれているので読みやすかった。