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naraku no soko de matteite
・花魁受けが見たい…でも受けが色んな人にされてるのは見たくない…。
・攻めお金持ちで受けを買ってるといいなぁ…。
・そして執着してると尚いい…。
・でもそんな重たい愛をイヤイヤする受けがいい…。
でもそんな作品あるわけ…。
あ る ん で す !!
私が求めていた設定、まさにドンピシャな作品でした。
とある曲を聞いて花魁っぽい作品読みたいなぁと思った時に
いや~~最高ですね。
やっぱり宮緒葵先生の執着攻めは頭一個分抜き出ています。
これはもう立派なヤンデレ。
どこまでも追ってくる勢いの攻め。
そしてそれをイヤイヤする受け。
この素晴らしい関係性、めちゃくちゃ大好物です。
エロも充実しています。
さらにハピエンでもう何かなら何までありがとうございます!!と感謝の念が止まりません。
続きが見たい。
でもまずは出会えたことが幸せな作品でした。
笠井あゆみさんの表紙絵が素晴らしく綺麗。
でも中身は、私には楽しめない内容だったので、ガッカリ。
父の借財の形に妓楼に売られた伯爵令息の馨。
初夜を競り落とした客は実業家となった学院時代から薫に憧れていた千尋
世間知らずの華族の嫡子、薫は、自分は苦しんで贖うべき罪があると思い込んでいる自虐嗜好。
助け出そうと身請けを申し出る千尋の好意を袖にして、断り続ける。
作中で、薫は千尋を犬に譬えているけれど、BL用語の犬じゃなくて、自分を実は陥れた父の罪を千尋が嗅ぎつけて公にすることを恐れている。薫の父は、後妻に売春を強要していた。
奈落の底に堕ちた苦しみを味わせているのは薫、苦しんでいるのは、千尋。
途中で歯がゆくなってしまって、読書を辞めてしまった。
気が向いたら、また残りを読みます。
久しぶりに読み返し。この間の宮緒先生の本では攻めが病んでるやろ!な方でしたが、今作の攻めさんは「おお、普通より!」と思える犬っぷりでした。「あまり重かったりしつこくない方がよい」という方におススメしやすい宮緒先生の犬です。狂ってるなというところはありながら、可愛いめでこのワンコ、手に負えるなと思える程よさで好きなので萌2です。本編250Pほど+あとがき。
伯爵家の長子として生を受けた馨(かおる)。父の作った借財のため妓楼で男娼となり初めての客を迎えたのですが、やってきたのは同じ23歳ながら大成功をおさめた実業家の千尋(ちひろ)。会うやいなや「身請けさせてくれ」「こんなところにいてはいけない」の一点張りで・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
浅見(千尋のとっても優秀な秘書)、樋口(馨の家の元使用人)、薺(なずな、妓楼の禿、馨に懐く)ぐらいかな。薺も浅見も良かったよ~彼ら視点のSSなんかがあれば読みたかったです。
**好きだったところ
犬が可愛く思える箇所があったんです。狂ってるんだけど。着物はいじゃった後、馨がぶるって震えたら「すみません、すみません、こんな格好で寒いですよね」って謝るし、「どうしても会いたくて、来てしまいました」としょげてるし、「すけこましの絶倫」って罵られたら「ぐふぁ」って喜ぶし、もう可笑しくて可笑しくってたまりませーん。どうでもいいようなブサ男さんとか、甲斐性ない非イケメンなら、こんなに執着されても「イヤなこった」ですが、めっちゃ商才ある金持ちイケメン、執着されてお金をじゃんじゃんつぎ込んでくれて、箸すら持たせてくれなさそうな扱いをしていただけるなんて・・・(勿論足指を喜んで舐めて下さる)最高です。
受けさんはちょっとすっとこ入ってはいるものの、神の一族に連なるタイプの清廉潔白な方。
これから犬の扱いを覚えて、間違いなく幸せいっぱいな人生を送られることと思います。良いわ、この方。無敵だと思う。
勿論普通の恋愛がお好きな方には「こわい・・」というものかもしれませんが、宮緒先生書かれる変態イケメンの中においては、いたって普通よりかと思います。宮緒先生入門編としておススメしたい一冊です。
宮緒先生の犬攻めが大好きなので読んだのですが。
残念ながらこの作品はいまいちピンとこなかった……。
その理由はたぶん、攻め・受け双方にモヤっとしてしまったから。
まず攻めの方なんですが、本作の攻めは実業家として成り上がった有能な人物。
なのですが、犬モードになると途端に馬鹿になる(笑)
それが可愛くもあるんですが、読んでいるうちに段々と違和感が大きくなってきてしまった。
『愛犬志願』の安綱だと、同じように馬鹿なのに有能でも、禍神だし、多少おかしくても違和感なかったのですが。
本作の攻めは、実社会で、実業家として大成してるのに……その馬鹿さ具合・話の通じなさはどうなの?と。
同じ宮緒先生作品で言うと、『渇仰』『渇命』の達幸に、腹黒有能という設定を付加した感じ、といえばわかりやすいかもしれない。
なんだかちぐはぐな印象を受けてしまいました。
一方の受けはというと、生まれながらの貴種と称されるだけあって、気品のあるキャラなのがよかったです。
しかし、この受けは攻めに落籍されるのを拒否する。
それなぜか、というのが本作のミステリー要素になっているのですが、後々明らかになった理由が……うーん、正直いまいちだなと感じてしまった。
あまり納得ができなかった。
また攻めがそう呼ぶのはわかるのだけれど、「お姫様」と呼ばれるのを受けが最初から受け入れているのも……なんとなく違和感。
まあお華族様は、そんな些末なことは気になさらない、ということなのかもしれませんが。
そんなこんなで、楽しく読んだのですがいまいち、といった感じでした。
BLに甘さはいらないと思っている特殊趣向の自分的にはあんまり萌えなかったです。糖分過多でこれといった事件もなく、遊郭独特のおどろおどろしさ、陰惨さなども控え目でちょっと御都合主義かな。
花魁を書くんだったら悲惨さや悲劇的な描写が必要だと思います。
別に舞台設定が花街じゃなくてもよいのでは? という感じの内容でした。
ただ表紙は間違いなく神です。
笠井あゆみ先生の近年のBL表紙群の中で、この表紙は一番のお気に入り。特に2人の表情が良い。この一枚で、物語世界と2人の心情をあらわした素晴らしい出来ばえの表紙だと思う。
中身は、「犬攻め」ってどういう意味なんだろ・・・て思って読んでたが、読み進めて納得。吹き出した。
自分的にはこの攻めはかなりのお気に入りの部類に入る。が、同時に、(近年の笠井あゆみ先生の挿絵のBL作品群の中で)こんな攻めは嫌だベスト3の1人にも入る悩ましい攻めでもある。
受け君が好きなタイプなので、この作品の自分の評価はかなり上位に食い込んでいる。
苦界に堕とされても汚されない受の美々しさと、偏愛し過ぎてネジがぶっ飛んでる攻のコントラストが絶妙。色欲で表現されているけれど つまりは「天女に縋り付く衆生の図」受けの神々しさと半分闇落ちしている感のある攻め様のダークヒーロー的格好良さに酔いました。続編読みたいです。
執着攻がおいしい一冊だと聞いての衝動買いww
相川らずネジが一本ならずもろもろ抜けてる攻が素晴らしい。
何故ここまでに執着するのかという心理がいまひとつわからないワタクシではありますが、
ま、「待て」がデキル犬はいい犬だとおもうのです。
なんのこっちゃい。
お話はといいますと、
もともと華族に生まれた受が借金のかたに遊郭へ。
これからたくさんの男たちに身体を開きつらさに耐え
借金を返していくのだ。そう思っていた矢先。
早々に登場した攻のインパクトww
「姫」と呼ぶその「姫」がすごく違和感というか、、、正直気持ち悪かった。
ワンコは好きだ。執着は好きだ。一途な攻は大好きだがしかし。
受を「姫」と呼び、ひどい言葉でなじられて喜び。
莫大な財力にものを言わせて受を買い入れる。
誰にも触れられないように。丁重に。
故に、全体的にさほど遊郭らしくないというか
遊郭ものにしては。。という感じでした。
いかに攻が受に尽くしているかというところが見どころでしょうか。
受はといいますと「ひどい目にあいたい」「客を取りたい」
大好きだった義母とのアレコレ。
自らも同じように・・・と願い。
ただちょっとインパクト的には弱かったかなと思うのでした。
思っていたよりサラっと読了。
どちらかというと、薺サイドの方が純粋に楽しめそうな気はしなくもないなと最後思いました。
ともあれ、笠井センセの絵柄の美麗さに感服。
それだけで満足なのですが、
何より、笠井センセの描く攻の目が個人的にはすごく怖いのですが
この執着攻にすごくマッチしててよかったです。
初読み作家さんです。
つい、笠井あゆみさんの美麗イラストに惹かれ、
予約してしまいました。
イラストでは分かり難くて残念ですが、表紙では
ちゃんと受けは胸ぺったんこの男性です。
相変わらずのぷっくりしたピンクの完勃ち乳首が麗しいです♪
◆◆◆
≪CP≫
学生時代の同級生・千尋 × 元華族の男娼・馨
≪あらすじ≫
華族から身を堕とし、男娼として陰間の妓楼に売られた
主人公の馨(受け)。
その初夜を大金で競り落としたのは、
かつての同級生・千尋(攻め)でした。
馨を身請けしたいと申し出る千尋でしたが、馨は決して
妓楼を出ようとせず、千尋の申し出を断るばかり。
それには重大な秘密が隠されており、千尋はそれを
探り出そうとするのですが……?
----------
最初は、自分ひとりで財をなし成功した青年実業家が、
見世を総揚するなど、馨に執着惚れした男前が攻めかと思いきや、
それが覆されるところが、見どころです。
主人公の馨を「俺のお姫様」とひざまずいて呼ぶところなど、
男にお姫様と連呼するとはなんぞーーー!! と、
思っていたのですが、他の人も皆、馨を「姫」と呼ぶので、
慣れてしまいました。
そんなになよっちい男なら、BLじゃなくても良かったのでは…?
普通に女の子を受けにすれば、「お姫様」でも
しっくりきたような気がします。
正直、馨からは男の気配が全くしません。
「笛が得意な天女のような青年」という印象を受けました。
しかし、注目すべきは馨(受け)ではなく千尋(攻め)でしょう。
馨が身請けを頑なに拒み続ければ続けるほど、
千尋はどうしても馨が抱えた事情を突き詰めたくなり、
そして、馨に会うたびに馨への病的執着も度を増します。
ここで、千尋が少しずつ病んでいくところが見どころ。
忠犬とも言えるほど、馨にかしづいていた千尋が
だんだんと心が知らず間に壊れていくさまは、はっきりいって
気持ちが良いとは、とても言えません。
心がどんどん闇に浸食されていくとでも言うのでしょうか…。
馨は、千尋にとっては明らかに「光」であり、
「陽」の存在であるのに、何故、闇に魅入られ、
狂気の奈落へと落ちてしまっていったのか、それが謎です。
馨の「特別」になりたいがために、「嫌われる」「憎まれる」
ことを善しとした千尋。
馨が嫌悪する言葉や態度を見せるたびに、身を震わせ
絶叫せんばかりに喜ぶさまは、まさしく心まで病んだ悪魔。
正直、文章を読んでいて先が気になると同時に
千尋の狂気は、嘔吐を催すほどの気持ち悪さでした。
ラストは完全に壊れてしまった千尋とそれを見つめ続ける馨…。
最初は「奈落の底で待っていて」というタイトルを見て、
なんとなく、奈落の底で待っているのは馨かと思いながら、小説を
読み進めていきましたが、
奈落の底で、手を広げて愛しい馨を待っていたのは、
おそらく千尋だったんですね…。
「奈落の底で待っていて」というのは、おそらく馨の台詞。
その台詞には、「いつかそこに行くから」という気持ちが
含まれていたのでしょうか…?
◆◆◆
評価は迷いました。
ストーリーの謎解きの部分は嫌いではありません。
主人公の馨も、決して憎たらしい人物ではありませんでした。
宮緒さんの文体も、初読みでしたがとても好みでした。
ゆっくりと時間をかけて、噛みしめるように読んだほどです。
ただ、攻めの千尋がね……。
憎いとか嫌いとかいう段階を超えて、唾棄すべきキャラとでも
言えばいいのでしょうか。
蛇蝎のごとく、こちらに寄って来て欲しくはないと思えるキャラです。
そう思わせることが作家さんの狙いだとしたら、
それは成功したと言えるでしょう。
うーん、評価には本当に迷うのですが、「中立」で。