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hadare koi
中原さんは個人的に当たりはずれのある作家さまなので購入をためらっていましたが小山田さんの美しすぎる表紙につられ購入。内容はすでに書いてくださっているので感想を。
男に入れあげ、息子をネグレクトしていた母親。その母親の連れてきた男に無理やり関係を持たされ、それが母親にばれて『泥棒猫』となじられた記憶を持つ了。
無償の愛情を受けたことのない彼は、優しく温厚で、自分を受けいれてくれた八尾に片想いしていますが、八尾には深く愛している妻がいて。
想いを告げることのできない了は、八尾の代わりに一夜限りの相手を探して…。
という既視感のあるお話。
なのですが、出てくるキャラたちの感情が丁寧に綴られていて、感情移入しやすかった。
ネグレクトされ、愛情など貰ったことのない母親ですが、それでも母親に投げつけられた『泥棒猫』という言葉に深く傷つき、妻のいる八尾を愛してはいけないと自戒し続ける了が健気で可哀想で泣けました。
八尾も妻の医療費のために困窮し、それでも会社の社長として社員を大切にするナイスガイです。
そして、一途に妻を愛し大切にしている彼がカッコいい。
八尾の妻・芙実もすごく良い人で、ゆえにすごく共感できました。彼女が懐の広い、優しい女性だったのがこの話にあっていてとても良かった。
脇を固めるキャラたちもみんないい味出してました。
八尾の会社の社員の面々。
了が逃げ込むバーのママたち。
了と関係を持つ男たちは酷い男たちが多いですが(了が不特定多数の男と関係を持つので苦手な方はご注意を)、それでも了を取り巻く人たちはみんな暖かく優しい人たちばかりで、だからこそ了の八尾への想いが罪悪感を生み出しているのがすごく切なくてよかった。
ただ、八尾の、了への想いの変遷が分かりづらかった気も。
妻亡きあと、ただ息子の様に可愛がっていた了への感情が恋愛感情へと移行していくのが急すぎた感があったのが少し気になりました。
個人的に誰とでも寝てしまうビッチさんてあまり好きではないのですが、この作品は了の、八尾への告げられない、それでいて深い愛が根底にあるので彼の切なさが読み取れてとても良かった。
そして今回も小山田さんの挿絵はとても素敵でした。小山田さんの画集を出してほしいなあと切望しています。
まさか泣けるとは思わなかった…(;///;)
ラヴァーズ文庫なのでエロ特化してる側面もあるんですが、
抑えられない性的欲求がますます恋心を拗らせていく描写につながり、
拗らせた恋心がキューッと切なくてとても良かったです(;///;)
しっかし、なんでこんなサブタイつけたんだろ?
確かに妄想シーン多かったけど。
良い意味で裏切られたのもグッときて良かったけど。
(正直タイトルだけならそそられなかったです;)
(中原さんのネームバリューと小山田あみさんの美麗イラストのおかげ♪)
さて。あらすじに書いてある通り、
受けは幼少時より愛情といえるようなものをかけられず、母親の男に性的虐待をうけ、17歳になったころには母親(とはとても呼べない産んだだけの女)に家を追い出され。受けが行くアテがない家出少年だった頃に攻めと出会いました。
攻めは家に連れ帰り、温かい食事と寝場所を与え、職を与えて仕事を教えます。
今までまったく知らなかった"ごく普通"のことは、受けが攻めに焦がれる理由としては十分すぎました。
しかし攻めには最愛の奥さんがいて、受けにとっても奥さんは大切な恩人でもあります。
受けは奥さんを裏切るような罪の意識を抱きつつ、せめて片想いだけでも許されたいと苛まれています。
攻めに抱かれたいという願望と罪の意識がごっちゃになり、行きずりの相手に攻めの代役をお願いして手酷いセックスをされると堪らなく興奮を覚える受けー。同時にセックスが終わればどうしようもない虚しさを抱えて生活をしていました。
攻めの奥さんは病を患っていて入院しており「奥さんが亡くなればーーー」と一瞬よぎってしまった考えがますますマイナス感情へと走らせ…。そんな折りに奥さんの容態が急変しーーーと展開します。
・「最愛の妻がいる攻め」
・「攻め妻にも恩がある受け」
妻も含めた3人の関係性からしてBLになるのかな?と思いました;
攻めが心変わりするとは思えないし離婚するなんてあり得ないくらい温かな夫婦なのです。
だから…、まぁ、うん、そういう形になっちゃうよね。
奥さんが攻めに遺した手紙には号泣しました。
こういうの弱いんだよーーー。゚(゚´Д`゚)゚。
後半になると、一気に数ヶ月後に飛んだり、半年飛んだり、1年飛んだり
時系列がバンバン進むのでちょっと飛ばしすぎじゃない???と思ったんですが、
最終的に奥さんが亡くなってから3年の時間が置かれたのは良かったです。
完全ノンケで妻一筋だった男が
喪失感から立ち直り、回りを見る余裕が出来て。
弟のような息子のような存在の受けを"恋愛相手"として意識をする。
そう簡単にはいかないですもんね。
3年という時間が短いかどうかは分かりませんが、
奥さんの手紙が後押しになったという点も後味の悪さがなくて良かったです。
受けが長年雁字搦めになってた罪悪感がようやく消えてホッとしました。
個人的にめちゃくちゃ泣いたのは
受けが攻めの元を立ち去ったあとからのシーンです。
離れても尚、恋心を募らせている受けの孤独感や痛々しくて切なキュン(;///;)
それを見守るゲイバーのママやベンガルさんの優しさが沁みて泣けるッッ!!!
攻めが受けを探し回ってるくだりは、もぉぉ~~!!!(;///;)
萌えるし泣けるし萌えるし泣けるし感情大忙し。
攻めが受けを探し当てた理由も(前半が既に伏線だったのか)説得力があって良かったです。
また舞台になってるのが旧車の専門業者というのも萌え的にヒット。
つなぎの作業服・滴る汗・腕の筋肉、どれも大好きです///
中原さんの男臭さを表現する文章は色気がつまってるから更に良し◎
これを小山田あみさんの美麗な挿絵で見られるなんて!!
最高としか言えない+゚。*(*´∀`*)*。゚+
余談ですが、
挿絵で登場しなかったゲイバーのママやベンガルさん。
『ラブコレ 12th』小山田あみさんの漫画(3P)でお姿が見られます♪
ママは性格だけじゃなくお顔もイケメンで惚れるし、
ベンガルさんの筋肉質な脚と黒ハイヒールが美しい+゚。*
(おっさん攻めのキス待ち顔は笑えますw)
小説部分は攻めと受けの幸せな後日談(+玩具の伏線回収w)になってました。
薄雪の斑を表す春の季語「はだれ」には、寂しい意味合いの和歌が多い。
でも、冬が去り、春が来ていることを示す季語。
寂しく冬枯れしていた主人公の了に、やっと春が訪れる物語。
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はだれ:
「はだれに」はナリ活用の形容動詞「斑なり」の連用形
雪がはらはらと降るさま。雪が薄く積もるさま。また、その雪。はだら。
〔名〕 「はだれゆき(━雪)」の略。《季・春》
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斑な恋、という題名。スキマが有るってこと。
冒頭は、主人公の白石了が、片思いの相手の代理=行きずりのその日限りの男と愛し合う場面。
了は、儚げな印象の美形。
ずっと、片思いをしている「八尾」という男性が居るけれど、想いを告げられ無い。
想いを隠して、病身の妻を持つ八尾に尽くしている。
・・出だしから主人公の辛い立場の説明があって、かなり苦しい恋愛を描く作品だと理解できた。
了は帰巣する家族を持っていない根無し草。
了は、家庭の温もりを知らない、自分を癒す巣がない寂しい生い立ち。
八尾の死んだ妻は、優しい母性愛を注いでくれた。
虐待されて育った了の愛する八尾は、男っぽい父性愛が豊かな人。
了が愛を求める方向性に悲しいものを感じる。
幼い頃から、母親の愛人に仕込まれたせいで、了はセックス依存症。しかもドM。
了が愛されたい欲求を消す妄想や自虐行為が増長していく。
了の体の傷を観て、さすがに八尾が気づいて動く。その陰には、妻が遺した手紙があった。
優しかった八尾の妻は、了の気持ちに気付いていた。
了が八尾の会社を辞めて、バー「スイートレモン」で働いていると、八尾が了を探しに訪れる。
・・色々あって、やっと寒い了の心を温める巣と人を得る事ができた。
バーのママたちが、痛みが分かる人達で良かった。
元々乱れた生活を送っていた了が八尾と出会ったことによって人生が変わっていく、、、、。
ゲイの子にとって、好きな人が女性の人生の伴侶を既に持っていて、さらにその人も良い人で自分を可愛がってくれる。辛いんだろうな。自分の思いは打ち明けられない、そして二人が良い人だけに、離れるのも難い。
そして八尾への思いをダメなこと、悪いことという負のスパイラルに陥ることで、どんどん悪い方向へ向かう受け君。
だからそばにいながら、爛れた私生活を送ってしまう受けが切なくてかわいくて…何とか八尾に振り向いてあげて欲しいと思いながら読んでました。
奥さんが亡くなる際に出張先で側にいることの出来ない八尾から頼まれた了は最期の見取りをするんですが、そこで最後の言葉を聞いて誤解しちゃいます。。。
だから八尾から離れるんですが、奥様がよく出来た人で、八尾への手紙を残しています。
それがあったから、八尾は了を探し出してでも側に置きたいと思う訳で。
最後は了、良かったね、って言ってあげたい。珍しい?形の関係でしたが、これから幸せになって欲しい思うストーリーでした。
他のレビューにもありましたが、八尾の「やり方わからないから教えろ」ってシーンはめちゃくちゃ萌えました。
定期摂取、小山田あみ先生。
初読み作家さんでしたがアンリミのレビューが良くて読みました。
女も抱ける攻め、奥さんいる攻めは基本性癖対象外なんですが、これはとーーってもよかったです♡
奥さんは病気で亡くなってしまい
もちろん忘れることはできず、
ずーっとふたりの間に存在しているのですが
その加減が絶妙でした。
了が想いを持て余してこれでもか!!ってくらい
夜遊びしちゃうのはソワソワしたけれど。
最後、八尾さんがちゃあんと迎えに来てくれ、
エロオヤジな面に笑い、
あったかい気持ちで終わりました^ ^
中原さんの新刊は、病気の妻がいるオヤジ(攻め)に片想いする年下受けの物語。
エロは多めですが、攻めとの絡みは2回のみ(その他、受けの妄想もあり)で、あとは受けとモブとの絡みが数回あります。
あらすじ:
家出少年だった白石(受け・当時17歳→現在25歳)を拾ってくれた、車修理工場の社長・八尾(攻め)。
八尾の下で働き、彼に想いを寄せる白石ですが、彼は病気の妻一筋。
白石は世話になった彼女から八尾を奪う気は全くなく、ただ八尾を想いながら夜な夜な別の男に抱かれる日々を送っています。
そんなある日、八尾の妻が亡くなり…。
白石は、八尾に出会った頃は金髪で、ちょっとグレ気味だった美青年。
男好きの母親にはネグレクトされ、
母親の恋人たちに無理やり抱かれるうち、男の味を覚え…
やがて、母親に自分の男を盗ったと激怒され殺されかけたことで、家出する羽目になります。
八尾に出会い、彼の下で働くうち、真面目で硬派な青年に成長。
妻が入院して一人きりの八尾に料理を造りに行ったり、
彼女の死後も何かと世話を焼いたりしますが、
彼に想いを打ち明けることはせず、性欲は他の男とのセックスや自慰で発散している。
そんな健気で、ちょっとMっ気のある人物です。
八尾は、真面目で懐の深い男前攻め。
病気の妻を心から愛していて、彼女を看てもらうためなら土下座も厭わない心優しい人物です。
八尾の妻が亡くなり暫く経ったある日。
八尾に自慰を見られた白石は、思い余って八尾を押し倒し無理やりコトに及んでしまいます。
その後、姿を消した白石を八尾が探し出し…と、展開としては王道。
八尾が、妻の遺した手紙を読んで以来、白石のことを…という理由付けも、いかにもありがちだし、ノンケの八尾がそんなに簡単に男を好きになるものかな?という想いが残ってしまいました。
ただ、中原さんらしい男臭く人情味溢れる世界観はやはり魅力的。
不良少年が、オヤジに拾われ職を与えられることで、いまや後輩に慕われる立派な社会人に…という設定には萌えるし、
白石が八尾の妻から習った手料理が、八尾が白石の居場所を探し出す手がかりとなる展開も感動的でした。
両想いになってからの絡みは1回だけですが、八尾のオヤジ臭い言葉責めや、白石の素の口の悪さなど、萌えどころが多くて良かったです。
欲を言えば、白石の17歳から25歳までの成長の過程をもっとじっくり見てみたかったかも。
現在の白石とモブとの絡み(スパンキングや尿道攻め、3Pなど)よりも、もっと二人の絆を感じさせるエピソードが欲しかった気はします。
とは言え、キャラや世界観は魅力的だったの で萌×2評価で。
ラブコレで後日談が読めることを祈ります☆
私にはお久しぶりの中原さんでしたが
小山田あみさんの挿絵との相性がグンバツなので
手にとらずにいられませんでした!!
度々変わる母の男に手を出され、
快楽を教え込まれた了は
17歳の時に母からアパートを追い出され
路頭に迷うところでした。
ある男に声をかけられ
連れていかれた部屋で男の奥さんが
優しくご飯を食べさせてくれました。
拾ってくれた男・八尾は
旧車専門の修理を行う工場の社長で
そこで働かせてもらい、
八尾の仕事への熱意と人情に惚れ
見ず知らずの男に夜な夜な抱かれる了ですが
渇きは満たされず苦しみます。
八尾の奥さんは病気を患っていて
決して不幸を願っているわけではないのに
八尾に抱かれたい、独り占めしたい気持ちは消えません。
そんな折、奥さんの容体が急変して…!?
いじらしいとしか言いようがない了!!
他の男にいくら抱かれても
相手を八尾と妄想したり
八尾の声を思い出して自慰も当然しますが
大事な人なのは変わらないし
裏切ることは出来ない葛藤がとても切なかった…。
工場の仲間もいい人ばかりで
ようやく恵まれた環境で生きていけるんだなって
安心しましたが
好きな人が側にいて優しくしてくれるツラさも
つい共感してしまってずっと胸を痛めながら読みました。
もうこんなチャンスは二度とないと開き直り
八尾を組み敷くシーンは相当滾りました…。
八尾も戸惑いながら拒めず…あーまた読み返したいww
でもその後がまた切ないんですよぉ!!!
エロは文句なしにエロいですが(語彙)
自ら八尾のもとを去るとか……ツライ……!!!
展開としては安心のラストですが
中原さんお得意の人情劇といいますか…。
なんかね、生きるって悪くないな、なんて思わせてくれます。
和風だしオムレツと豚の生姜焼きを食べたくなること必至☆
ただひとつだけ、奥さんの手紙は
八尾だけじゃなく了をも救ってくれたかもしれないけど
出来すぎた…かな…??
とは言え、あれが無かったらずっと苦しむだろうから
結果オーライかもしれません。
ちなみに、今回購入を決めたのは
一枚の戸を八尾の背と挟んで自慰をする了の姿でした←
ついイラストをパラ見しちゃうんです…我慢出来なくて…!
期待を裏切らない背徳感、
存分に堪能させていただきました!!
恵まれい家庭環境で育った了が、八尾に助けられ一緒に働くようになります。
八尾には病を患っている妻がいて夫婦仲は円満。
了も家族ぐるみでよくしてもらっていたのに、気付けば八尾を特別な思いで見てしまっています。
募る一途な思いに対する奥さんへの罪悪感と、これ以上は裏切ってはいけないという自制心で了が葛藤するのがせつなかったです。
でも奥さんに対する謝罪(心の声)がちょっと多くてくどかった気も・・・。
そして1回だけど八尾と無理やり関係をもったあと、了は八尾のもとを離れますが、了を探して八尾が訪れた場面は胸がジーンとなりました。
本全体の感想としては、すごく心に残る作品でもないけど、個人的に車が好きなので仕事場の描写など面白かったです。
電子書籍で読了。挿絵有り。いつも思うのですが、小山田画伯のイラストは電子でもとても美麗。
自動車整備工(それもこだわりのクラシックカーだっ!)で愛妻家の八尾、被虐待児(と言っても内にこもるタイプではなく『昭和の不良』の香り)で家出中に八尾に拾われる了、この二人に無償の愛を注ぐ、病弱な八尾の妻芙美。こんな登場人物で構成されるお話を中原さんが書いたら、面白くないわけがないじゃないですか!
「了の生い立ちが悲惨だなぁ」と思うのは、母親の男に性的虐待を受けながら、17歳になるまで、誰も助けてくれる人がいなかったことに尽きると思うんです。だから八尾夫婦は了が出会った初めての『優しい大人』。八尾に対して思慕の念を抱かない方がおかしい。でも、了は芙美のことも大好きなんです。裏切れないんです。「義理と人情、秤にかけりゃ、義理が重たい」訳なんです。でも、慕う気持ちはなくせない……
了の八尾に対する想いは、間違いなく肉欲を伴う恋なんですけれども、でもどっか「男心に男が惚れた」的な匂いがします。だから前述の「義理と人情」も相まって、東映ヤクザ映画の様な雰囲気。「悟られてはいけない、我慢しなくては」と思う了くんのその心持ちが、男の色気をムンムンと醸し出すのでした。
小山田画伯の挿絵効果も絶大で、大したことやっていないのに(笑)エロく感じましたよ。
小山田先生のイラストが本当に美しくてセクシーでした!
母から育児放置され、たびたび変わる母の男に身体をしこまれて育った了(受け)は、母の男と寝ているところを見つかり「この泥棒猫!!」と母に叩き出されてしまいます。
帰る場所もなくうろついていたところを八尾(攻め)に拾われ、住み込みで八尾が経営する旧車専門の修理工として働くことに。
八尾は愛妻家で、病弱で心優しい奥さん・芙美がまるで母親のように家庭の味を教えてくれるんです。
そして人の優しさ、家庭の暖かさを教えてくれる八尾と芙美。
次第に了はどうしようもなく八尾に惹かれていくのですが、奪う気も家庭を壊す気も到底なく、秘めた思いは他の男と寝ることで紛らわせる日々……。
しかし入院中だった芙美の容態が急変し、出張中の八尾のたっての願いで了が看取ることになってしまいます。
ようやく聞き取った「あのひとを、よろしくね」という今際の頼み。
しかし、その言葉を了は「私の愛した人を盗らないでね。」という意味だと捉えてしまうんです。
かつて母親から「泥棒猫!」と詰られた了。
そんな自分がまともな生活を送れるようになったのも、金髪頭のすさんだ自分を偏見なく受け入れてくれた優しい芙美と八尾のおかげだと思っている了は、「絶対に盗るまい」と固く心に誓います。
この誓いというか呪縛に捕らわれた心を、必死で他の男や妄想で紛らわせるのですが、「拾われ男の妄想」とあるように本当に妄想炸裂してます。
代替え品で一生懸命我慢している姿が健気なのですが、モブ男達との濡れ場は二回目以降は流し読みしちゃうので、もう少し少なくても良かったかも。
気持ちがバレてしまい、恩を仇で返すようなことになってしまった……と思った了は、八尾の前から完全に姿を消すのだけど、そんな了を見つけるきっかけとなったのが、かつて芙美が了に教えた「だし巻きオムレツ」というところが、この作品の一番いいなと思ったところです。
奥さんの存在がこの話には欠かせないのですが、女性が出しゃばって……的な疎ましさは一切ありません。
懐が広くて素直で優しくて、攻めが心の底から愛した女性だというのも納得できる素敵な人でした。
わさびで食べるだし巻きオムレツ、レシピ知りたいです。
「スイートレモン」のママ、いいわ。
そして「たけると祐三」というお店、気になる(笑)