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裏切られても、愛してしまう。
glass no gymnasium
感想としては、語彙力があまりないのでどう表したらいいか悩んでしまうくらい、自分の言葉でこの本の世界観を壊すのが恐ろしいです笑。
私は普段、ほのぼのハッピーエンドものばかりを読むのでこういった切なさ全開のものは初読みでした。
BLというジャンルの文庫で泣いたのも初めてでした。
主人公2人の置かれた立場が読むには辛すぎるものがあり、何度読み進めるのを躊躇ったか分かりません。
でも、読み終わった今は、「読んで良かった。」の一言に尽きます。
また、文中にも度々出てくるのですが、モーツァルトやワーグナーなどといった音楽が鍵になり、実際音では聴けず目で見る事しかしていないにも関わらず文の情景とマッチしていて本当に聴いているような感覚になりました。
とにかく、この本は読まなければ分からない壮大な世界観を楽しめると思うので、時間があるとき余裕があるときにじっくり読んで欲しいです。
ギナジウム
この言葉だけでも、お耽美なキラキラが降り注いで来る感じなのに、その上更に「硝子のギナジウム」
「硝子」よッ!
「ガラス」じゃなくて「硝子」
それに、また、サマミヤさんの先端細い系の幸薄げなイラストが似合っているったら!
ヨーロッパで、貴族で、寄宿舎!
おまけに、バレエに、乗馬に、ロシアマフィア!
こういう、お耽美の盛り合わせと華藤えれなさんって、ほとんど伝統芸能の域で、たまに触れるとすごくほっとするし、やっぱり定期的に補給したくなる。
ただ、難を言えば、こってりたっぷり盛り込んであるのは有り難いけど、文庫1冊の読み切りサイズだと最後の方がだんだん駆け足になっちゃってもったいない。
まあ、あんまり長くて厚い本だと手を出すのが億劫になったりするから、この位の分量でサクッと読んで、もうちょっと欲しかったって、多少の飢餓感が残るくらいの方がいいのかな。
セルフツッコミ
えれな先生、結構、対面座位、多くない?
このお話も、意外としれっとエチシーン多くて、文章だとそんなに激しく感じないけど、これコミックにしたら、相当ねちこく激しくなるよね。
まあ、個人的には対面座位に限らず、座位好きなので、もっとやって!って感じで。
硝子の城、貴族社会、仮面舞踏会、ワーグナーの曲、人魚姫・・・もうね、これでもかってくらい耽美にして退廃的です。
ヨーロッパのギムナジウムが舞台の話なので、それはそれは華美に装飾された雰囲気ではありますが、ストーリーとしてはBLにしては寒々しかった気がします。
と、いうのも二人ともまだ二十歳そこそこだというのに、妙に人生を達観してて感情が分かりにくいのなんの。
義母や同級生に虐められ、初めて好きになった相手が自分を裏切ったと知っても平然とした態度の奏人と、好きな相手を守りたいが為汚れ役を演じたロジオン。
中盤辺りで身体を重ねた二人ですが、正直その時点ではロジオンの奏人に対する想いを疑っていました。繰り返し口にする「愛人になりたい」というセリフにも疑問がわきました。“恋人”ではなくなぜ愛人なのかと。
このままもしかしたら、二人は心中でもしてしまうんではないかとヒヤヒヤしながらよみましたが、終盤には漸く甘さが加わってホッとしました。
ヨーロッパの全寮制男子高、ギムナジウム、貴族の子弟、敗退的な香りに萌え萌えな舞台設定です。
泰斗は継母にいじめられるかわいそうなシンデレラ…かと思ったら王子様を見初めた人魚姫のように思えました。
中盤から終盤までロジオンは本当に泰斗を陥れて何もかも奪う詐欺師なのではないかと本気で心配してしまいました。
でも実は人魚姫はロジオンの方だったのかもという展開に意外性を感じました。愛する人を守るため泡になる覚悟だなんて。
泰斗は幼い頃に事故で母を亡くし、継母にいじめられ濡れ衣を着せられ全寮制の学校に追いやられて以来生きることに執着せず将来を悲観しているような少年です。
理由があったとはいえその憎しみを泰斗にぶつけた継母の言動は空恐ろしく、父親からも疑いの目で見られ『茨の冠と重い十字架を背負い優等生を演じている』健気で不憫な子です。
蛇に噛まれたときにこのまま死んでしまったらみんな喜ぶだろうと思ったり、初めて愛した人の裏切りを知っても『君にために消えてあげる』と本心から言えてしまう少しも自分を大切にしないのが歯がゆかったです。
何一つ幸せでない人生の中でたった一つ得た恋する感情だけを大事にして他は何を失ってもいいなんて切なすぎて泣けてしまいます。
ロジオンの姉の泰斗に対する非道な策略や行為には、何の罰も与えられず地位も財産も得て将来安泰という結末には納得いかなかった。
華藤えれなさんの新刊は、ザルツブルクを舞台とした退廃的かつロマンチックな作品。
舞台はザルツブルクの全寮制男子校。
主人公はウィーン貴族で、日本人の血を引く奏斗(受け・18歳)。
ロシア貴族の末裔で編入生のロジオン(攻め・21歳)と仲良くなるも、彼には秘密があり……
奏斗は日本人の母を亡くし、継母に苛められて育った可哀想な青年。
東洋系の見た目にコンプレックスがあり、学内では人一倍努力して優等生を演じています。
ロジオンはロシア貴族の血を引く美男子で、中身も男前。
物語後半、奏斗を裏切ったかに見えた彼ですが、実は影で奏斗を必死で守っていましたというオチ。
そんなロジオンを愛し信じ抜く奏斗も健気で、何だかんだとても甘々なカップルでした。
音楽や芸術が日常に根づいたザルツブルクやウィーンの描写はとても素敵。
奏斗の抑圧された心理を表すモチーフとして、映画「愛の嵐」の挿入歌「私が何かを望んでもいいとしたら(Wenn ich mir was wünschen dürfte)」が使われている点にもときめきました。
ロジオン以外に心許せる相手のいない奏斗の孤独や哀しみがリリカルに描かれており、胸を打つストーリー展開です。
ロシアマフィアやら何やら風呂敷を広げすぎな感はありますが、若い二人が制約の多い環境の中でひたむきに愛し合う姿は感動的。
ラストのハッピーエンドには素直に良かったねと思えました。
前述の歌以外にも人魚姫やらピエタやら様々なモチーフが出てきて、ちょっとゴテゴテ飾り立てすぎなのが玉に瑕かも。
しかし、ヨーロッパの上流階級の学生の日常を描いたジュブナイル小説としてはなかなか読み応えある一冊でした。
表紙がきれいだったので、手に取りました
華藤さんを読むのはひさしぶり
異国情緒あふれる外国物だったんだけど、閉鎖的は寄宿学校が中心だと、こんなものかな、と淡々とはじまり、中盤以降、どとうの展開?
終始、一歩引き気味で読み終えてしまいました
愛とか幸せとか、若い子たちが言い合ってると、本人はどんなに真剣でも薄いなあ、とか思ってしまったのは、読み手であるこちらが醒めすぎてるせいかもしれませんが、華藤さんは読みやすい平易な文章できれいでそつがないせいか、引っかかりなく読めてしまうから、あっさり読み終わってしまったいんしょう
楽しみそこねてしまいました
華藤さんって、ロシアとか雪とか好きなんでしょうか?
なんとなくそんな印象が。
当本はサマミヤ先生の挿絵狙いでget。相変わらず美麗。
ザルツブルグが舞台。
おかしいなーもちょっと音楽音楽した(少し明るめなワルツの印象)街だった気がするけど
当本を読んでると、なんかめっちゃドロドロしい街な印象を受けました。
そんな厳然たる社交界がちゃんと残ってる街で
ルックス東洋人まんまな受けが立ち位置確保するのは
すげー困難だと思うー。
そんな立ち位置確保のすったもんだ話。
しかもどうなってんだ って感じで敵味方入れ込んでる印象で
うーん、気分転換に読む って軽い読み物でなかった。
登場人物の家系図とか、情報をメモとってかないと 途中でわかんなくなっちゃたよん。
(私がバカだからか・・・?)
全体として、温度10度未満 なトーンだったので あんまりきゅんできなかったです。
故にすいません、中立。