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一日一回分の精液が必要です──!?
rinjin kyuketsuki
沙野さんのひらがなPNの作品、二冊目。
漢字PNのときは気が引けてできないコメディ調を詰めてみたとのことですが、エロ描写の濃さは健在。
コメディ調ながらエグみあるファンタジー作品です。
広告代理店営業の凛大(受け)は、元モデル。
174cmとモデルとしては小柄な体格にコンプレックスがあり、同じマンションの隣人で長身の黒枝(攻め)にコンプレックスを抱いています。
ある夜、元モデル仲間にフェラ専門の「肉便器」として紹介されたのが、何とその黒枝。
黒枝曰く彼は吸血鬼で、人の血の代用として精液を栄養源としているらしく…というような話。
半信半疑のまま彼の栄養摂取に付き合ううち、黒枝に惹かれていく凛大。
凛大が元々M寄りの性癖で、お人好しな性格とは言え、黒枝に絆されるのがちょっと早すぎるような?
男に興味はないと言っている割に最初から感じまくっているし、最終的にはモデルとして再デビューするチャンスを棒に振ってまで黒枝と生きることを選んでおり、彼の気持ちの変化がやや分かりづらかったです。
黒枝は凛大のことが大好きな一途攻め。
モデル並の美形ながら、気弱な性格と野暮ったいセンスのため、普段は全く目立ちません。
黒枝の教育係・ミハイにより凛大が玩具で調教されたり、
吸血鬼の世界に戻った黒枝が半ば強引に人の血を吸わされ続け苦しんだりと、
沙野さん作品らしいハードな描写もチラホラあり。
最終的には凛大の男前な決断により甘々に落ち着きますが、前述の通り彼がそこまでする理由に今ひとつ説得力を感じないため、萌×2には至らず。
メインカプより、ミハイ+モデルの先輩の方に関心がいってしまいました。
個人的にはいつもの漢字PNのシリアス調の作品の方が好みかもしれません。