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dakkansuru otoko

水原とほる先生の骨太系作品。
主人公は中東某国(多分トルコ?)領事館勤務の外務省職員・高村直実。
帰国直前に小さな爆破事件に行き合い、その時に日本人の民間警備会社の加賀谷に庇われる。その時は軽傷の手当てとお礼代わりの食事で別れたが、東京のゲイが集まるバーで偶然の再会を果たし、一夜を共にする。
その直後、かの国で邦人が誘拐されるテロ事件が起き、直実はもちろん民間の加賀谷も人質奪還に向けて急遽飛ぶことになり…
国益、諜報、国として動ける範囲、民間/傭兵に頼らざるを得ない武器使用、などなど日本の外務省、自衛隊、警察が手を出せない状況で自らが武装犯人グループの取引役に手を挙げる直実。
かつては自分も機動隊で活動し、しかし幼馴染の恋人を異国のテロで喪った加賀谷は必ず直実を守る、と共に交渉場所に。
誘拐事件が起きてからの情報収集の緊迫感、また武装集団との交渉中の銃撃戦、大国の中での移民の扱いの考察、日本の国防について…の硬質な描写が中心の作品。
そこに、加賀谷と直実の運命的な出会いと恋がプラスされる感じ。
前の恋を遠距離のせいで失った直実は恋愛を諦め気味。
一方加賀谷は死別した恋人を引きずって心を開ききれない。
それでも異国の地で惹かれ合う2人…的なロマンス。硬質部分が多すぎる気がして、全体では「萌」で。
加賀谷の同僚も魅力的な野武士タイプがいて、この人のスピンオフがあったらぜひ読みたい。
お仕事感たっぷり目なお話でした。
ページ中、漢字多し、文章固めで、ひらがなでの感じてる声とかの描写は
あまりない印象・・・。のんきにリラックスしたいときに、ちゃちゃっと
読む感じではなかったでした。
ゆっくりしたい週末に読んだ私がばかだったかも。
なぜこの本を手に取ったのか、自分でも経緯が思い出せず(笑)
冒頭を立ち読みさせてもらって、爆弾テロ?かなんかの緊迫感あるページを読んで、続きが気になったからかも。
甘々を求める方にはちょっと向いてないですね、たぶん十分お察しいただけると思いますが。
あと、なんか二人の性格が読めなかったです。
だから入れ込み感がわかないー
いや お仕事大変っすね、命かけてるー(でも素人の交渉人でなんとかなっちゃう というあたりがややありえねー)と言ってるうちに終わってしまいました・・・
もちょっと傭兵あがりのようなWILDさが感じられたらよかったのか・・も。難しい。頑張ってるんですが、萌えられなかった・・・
中東に赴任予定の外交官・直実(受け)は、中東出張中に遭遇した爆破事件で、民間警備会社勤務の元警察官・加賀谷(攻め)と出会う。
帰国後、偶然再会し身体の関係を結ぶ二人だが、中東某国で邦人誘拐事件が起こり…
水原さんが実際に訪問された中東の街を舞台としているだけあり、現地の描写は大変活き活きとしています。
直実や加賀谷が語る外国への憧憬や海外情勢も、水原さん個人のお考えや経験が多分に盛り込まれているんだろうな、と思わせる熱の入り様でした。
ただ、そうした舞台描写の詳細さとは対照的に、キャラクターやラブ展開にはなんとなくデジャブ感があり今ひとつ?
硬派な年上男前×エロくて賢い美人という組み合わせは既刊『防人の男』シリーズにそっくりだし、前半に勢いで身体の関係を持ってから終盤に心も通じ合う…という展開にも既視感が。
普段敬語の受けがラブシーンのときだけ女性的な言葉遣いになるというパターンも水原作品お馴染みで、やはり好みではありませんでした。
また、中東で邦人が人質となっているときに、関係者の二人が呑気にセックスしてるのはどうなの?という疑問も。
するなとは言いません(むしろしてた方がリアルかもしれません)が、大事件の最中に二人のイチャイチャシーンを持ってこられても興が削がれるだけだし、単純に展開としてあまり上手くないような(すみません)。
ラブシーンはカットするか簡潔な描写に止めて、加賀谷のトラウマ話と直実との感動的なやり取りだけ見せてくれた方が硬派な作品に仕上がったと思います。
直実の中東赴任問題にしても、お茶を濁される結末にモヤっと。
直実の中東への熱意や、加賀谷との(前の彼氏とは異なる)信頼関係について散々描いてきたわりに、結局赴任を保留にしちゃうの?と、妙に保守的な結末に肩透かしを喰らいました。
リアルさと作り物っぽさが共存した、ややバランスの悪い作品、という印象です。