ダーティ・ダンス

ダーティ・ダンス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×23
  • 萌11
  • 中立9
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
9
得点
69
評価数
29
平均
2.8 / 5
神率
10.3%
著者
英田サキ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
北上れん 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784862639219

あらすじ

深弦には忘れられない男がいる。その男の名は、鼎征司。かつて深弦の親である組長を裏切り、そして敵対する組長として、再び組を継いだ深弦の前に現れた男。この執着は、恋でも愛でもなく、憎しみ――そう信じてきた深弦だが?敵対する組長同士のハードラブ!!
(出版社より)

表題作ダーティ・ダンス

鼎組組長 鼎征司・34歳
弦条組3代目組長 鷲沢深弦・28歳

その他の収録作品

  • ダーティ・ドール
  • あとがき

レビュー投稿数9

寡黙な男の未練愛

英田さんのシリアスヤクザものv
ちょっとここんとこリブレ系の作品今一つ感だったので、久々のヤクザに期待大。
表題の意味、読んでいくとわかりますww
エヘヘヘ、、、「オレの上で腰振って踊れよ」みたいなwww
そういえば、先日中原作品のオヤジが言っていたな~と思いつつ、この作品は7年の雑誌掲載に続編を付けて一冊にしたもの。
実のところ、表題だけ読むといかにも雑誌掲載の1編と言う感じの一部分の切り取りでそこに意味を見出すのは謎が多すぎて、そんなものなのかな。という雰囲気で終わってしまう。
色々な謎が解け、登場人物達のしがらみや関係が明らかにされる『ダーティ・ドール』で初めてやっと物語の面白みが出てくる。
読み終わった後、この続編が見たいと期待を持たせ登場人物の魅力が後味に残ります。
やっぱり、こういうシリアスものが英田さん作品だよと思うのですが・・・
あとがきで、作者さんが苦労したと書かれていますが、その甲斐あってというか面白く仕上がっていました。

深弦は父親が病に倒れその跡を継いで若き組長として組をまとめている。
昔からの任侠ヤクザで、大きな組織とは独立している組である弦条組のシマは最近台頭してきた大きな組織傘下にある鼎組に脅かされている。
鼎組の組長・鼎は以前弦条組の組員で深弦が慕っていた舎弟だったのだが、組幹部の女を連れて逃げたという裏切りの過去を持っている。
また逃亡する時に深弦を強姦してという、深弦に深い傷を与えている男だ。
深弦のいる町に戻ってきた鼎の思惑は?

鼎が寡黙で本音を話さない。
深弦が色々考えて推測するしかない。
多分に読者には、その意図は何となく見えているのだが、鼎のツンデレとも違う密かな執着と言葉責めに、この男の暗闇を見ることが出来て魅力的と想うより、何か不思議とかわいらしい(?)と思ってしまうのです。
と言っても、全然ヘタレたり本音を漏らすシーンはないんですよ。
でも彼の言動が感じさせるのです。
深弦は、最初は無理矢理、次第に身体を求められる意味とその頃二人を取り巻く問題に彼は自分を愛しているのでは?と感じ始めて、割と素直で率直で突っ張って意地っ張り風なんだけど、すごくわかりやすい人物でした。

やはり、脇が魅力的でそちらに目がいってしまう!
深弦の側近の井浪!
40代の渋い男らしいのですが、深弦を心配し思いやり、いつも側にいるその姿に、ひょっとして彼が深弦に邪な想いを抱いているのでは?なんて期待もしてしまったり、この話を読みながら自分の頭の中では井浪×深弦ストーリーがwww
そして、途中で登場してきた鼎の過去セフレ的存在だったという弁護士の藤宮!!
ひょうひょうとしていい性格してるんですよ。
しかも何だか変態らしい・・・ってか鼎に対してはMそうなんだけど、深弦い対してはSのようなwwww
もっと絡んでひっかきまわしてくれていたら、ちょっと面白かったかなwなんて。

一応、深弦と鼎の絆が鼎の捨て身によって深まるラストでしたが、一介の小さな組が二つ手を組んで大きな組織と対抗するのは困難が待ち受けていると思うのですよ。
藤宮の存在も何気に不気味な感じを匂わせるし。
続編考えようと思ったら色々出てきそうな。
そんな楽しみを期待させて読み応えアリの1冊でした!
英田さんのヤクザもの、やっぱり好きだな~v

8

不器用な男

英田先生のヤクザものです。下剋上+敬語攻め。組長×組長という珍しい組み合わせですね。あえてカップルという言葉は使いませんwお互いに惚れてるんだけど、鼎が頑固で不器用すぎて、恋人関係にはなりえないので…。なのでBL的に見てハッピーエンドかどうかは判断が分かれるところかなあと思います。

父親の跡を継ぎ、組長となった深弦の前にかつて自分と組を裏切った鼎が組長として自らの組を率いて現れます。深弦は、鼎のことを誰よりも慕っていたんだけど、鼎は深弦を強姦し、兄貴分を刺してその女と逃亡。ゆえに鼎は深弦にとって組を裏切った男というだけではなく、自身にとって忘れがたい憎むべき相手なんです。

だけど、再会後、強引に鼎に抱かれた深弦は、憎しみの裏にある鼎に対する強い愛情に気づいてしまいます。さらに、鼎の中に秘められた自分に対する未練にも気づいていきます。

本当は互いに思いあっている二人だけれど、あくまでも対立する組に共に対抗するという組同士の利害関係のために手を取り合います。抱き合うのも組長同士のある種の「契約」。こういうビターな関係はもどかしくて結構萌えます♪

ただ鼎というキャラ自体にはあまり感情移入できなかったですね。理由があるにせよ、深弦を強姦してから逃げ去ったことはあまりにも自己本位的だと思いました。深弦を強姦することで憎しみを植えつけて、深弦の存在を断ち切ろうって自己本位だし短絡的…。

そんな過去があるので、本当は深弦のことを恋人としてベタベタに甘やかしたいんだろうけど、それを自分に許すことができないんですね。自分で自分を呪縛して苦悩してるわけだけど、これはまあ自業自得かな。

不器用な攻めは好きなんですけど、鼎は頑なすぎて結局「自分がどうあるべきなのか」を優先させていて、相手にとっての幸せまで思いやれてないというか。英田先生の描かれる攻めって、自分のそれまでの生き方や価値観を捨ててでも相手にとっての幸せを一番の優先事項にしてるキャラが多く、鼎のような石頭タイプは珍しいような…。

個人的には、深弦の側近、井浪の方がずっといい男だと思います。つねに深弦を側で見守る、よく状況や物事も見えている渋い大人の男です。本当に深弦のことを大事に思っていて、深弦が危機に瀕したら、盾になって深弦を守るんだろうな。(残念ながら?お父さん的ポジションですがw)

一方の深弦は清楚な漢前受け。大好物のツンデレ受かと思いきや、徐々にツンデレさは薄れて行ったような。でも、一途さを持ちながらも、女々しくならず、矜持を保っていて、聡明なところが大変ツボでした♪クールビューティーな組長さんって素敵ですよね!やっぱ英田先生が描かれる受って好きだなあ。 

表題作はビターなまま終わるのですが、書下ろしでは、少しばかり甘い場面が描かれます。父を亡くして疲弊する深弦への誕生日プレゼントとして、一日だけ二人は普通の恋人同士のように過ごします。この一日がほんの一時の夢のように描かれていて秀逸でした!互いに正直に愛情を示すことができる一時。このお話の場合、あまり甘くなりすぎるとバランスが悪かったり、お話の主題から逸脱してしまうと思うんだけど、ほどよい甘さが閑話的に挿入されている感じで、ビターさと甘さのバランスが絶妙だったと思います。

二人の関係はビターなままだし、大きな組と戦っていかなければならないという将来に対する不安も残りますが、新しく「恋人以上に深い絆」ができ、とりあえずは二人にとっての最大公約数的な幸せが生まれたのかなーと思います。(というか、甘々な二人って想像出来ないんですけどw)でも、こういう形ができたのは、自分の欲を抑え、鼎の本心をしっかり汲み取ってあげる深弦の聡明さに負うところが大きいと思うんですよね。このお話って、攻めより受けの方が包容力があるような気が。今後も、がんじがらめになっている鼎を深弦が主導していくんじゃないかなあ。

3

書き下ろしがあればこそ

前半、雑誌掲載分は、せっかくのヤクザ物なのに、
正直言って、アレな方の英田さんかなぁ…
な、雰囲気が濃厚だったのですが、
後半、書き下ろし部分になって俄然おもしろくなった。

枚数的に限りがあって、そこへちゃんとエチまで持っていかないとイケナイ縛りのある雑誌に掲載となると、エチのための展開とか設定が優先になるのはやむを得ないので、既にあるお話の番外編とか、続編じゃない、新規のお話は展開がある程度甘くなっちゃうのはしょうがないし、せっかくの設定も広げっぱなしでうやむやになっちゃう。

そんな広げっぱなしだった、そもそも鼎は…が、後半の書き下ろし部分で回収されて、作者さん曰く他の作品の攻めみたいに「ラブラブモード満載で鬱陶しいくらいに受けを愛しちゃう系」にこそならなかったけど、この先の二人の、それなりなラブラブっぷりを想像できる、すっきりしたエンディングを迎えられて安心しました。

2

イラストの二人が〜

北上れんさんのイラストが男前過ぎて…
悶えました。やっぱりダークスーツにネクタイ、鉄板だわ。

お話は、過去に同じ組の組員だった鼎が、親分の息子である深弦を無理やりレイプして行方不明に。
ところが8年後に戻ってきて。
今度は手を組む条件として深弦を抱く…

鼎が当時、何を思ってそうしたのか、そして深弦に対する気持ちがわかってからは、深弦は自分の気持ちを持っていくところがなく、辛い状況に。
恋人にはなれない、という頑なな鼎。
でも、なぜそう言わざるを得ないのか、それを理解した深弦は、最後に鼎に頼みごとをします。

あぁ、わかりやすいハッピーエンドでは無いのに、彼らにとってはきっとそれが一番良い形だったんだろうなぁ。最後にグッと来ました。

シチュエーションとしては、あり得ない(そもそも若造組長二組で何ができるのか?!)し、あまりにも色んなことが簡単に片付きすぎなんですが、アホみたいに頑固な鼎が最後まで折れないのが良かったと思いました。

0

ダーティじゃなくて、イージーだよ!

相思相愛の二人なのに、互いに感情を素直に表せない過去の経緯があり、
でも、傷つけた相手の為に黙って尽くす…
って、好きそうなパターンなのですが、正直今イチでした。
だって、「甘い」んだもの。

兄貴分を刺して足抜けしたくせに、戻って来て許されるって!
そんなに極道の世界は簡単なのか~?

極道のくせに、一般人の恋人みたいなことがしたいなんて、あのねぇ…
お前、いい大人で組長だろう!と叱責したくなっちゃいました。

事件を起こしてまで一緒に逃げた女が実は妹だったなんてこと、
覚悟があったんだったら一生口にするな!
ストイックさが足りない!

と、イージーさが目立ちました。
挿絵も綺麗だし、キャラも悪くないのに、勿体ないなぁ。
英田さんだったらもっとこのネタで面白くかけるはずなのに、と
作者への期待がおおきいだけに、肩すかし感が大きかったので評価は「中立」で。

6

ちょっと物足りない?

今回は組長×組長という珍しい組み合わせ。

かつて弦条組の組員だった鼎はある日、組長の息子だった深弦を犯し、構成員を刺し女を連れて逃げた。
10年という月日が流れ、弦条組は深弦が継いだのだが、その街へ敵対勢力として鼎組がやってきて。
鼎はある条件のもとに深弦を組み敷くのだが…。

とにかく鼎が無器用というか頑固というか。
確かな愛情はあるのに、自分の中に作った禁を犯すことができず歪んだ関係でしたカタチを結べない。
結ばない。
鼎さえ望めばもっとフツーのカタチを手に入れることができるかもしれないのに、それを自分に赦せない。
深弦の方は若いせいもあってか、フツーを望むところもあって。
それでも、自分の立場を考えればそれが難しいと知っていて。
自分か組かと問われれば組を取るくらいの矜持は持っていて。
なので、鼎が提示するカタチでの関係を保っていて。
もっとずっとツンデレな感じなのかと思ったら、意外と後半、自分の心情をわりと表に出してたのでちょっと驚きました。
それでも抑えているような部分もあるのですが。
互いに本当の気持ちをわかった上でこれからも関係を結んでいくとはいえ、深弦はしんどいこともあるんじゃないかなぁと思ってみたり。
それでも嫌いにはなれないし好きだからこそ、鼎からも愛情を感じられるからこそ、続けていくしかないんだろうなぁ。

個人的には藤宮があっさりな感じで残念。
もっとちょっかい出したり絡んで欲しかったなー。

5

うーん

先にレビューされたお二人とはまったく逆の感想になるんですが、私は書き下ろしで萎えました。
表題作は面白かったです。
過去に因縁のある組長同士、腹の探りあいをしながらカラダを重ねるという緊張感。心がどこにあるのか、お互いになんとなく見えてるんだけどはっきりは見えない。決定的な言葉を告げないままの結末が好きでした。おお英田サキだー!と思いました。
この表題作でせっかくいいツンツンのボールを投げて、いい投げっぱなし感で終わってるのに、続編でそのボールのすべてを砂糖でくるんで回収しまった、みたいな感じ。乙女度を増して受けのデレを増量、無理やり甘くしたような感じがしました。
この受けに、「一日限定の恋人」をおねだりさせないでくれ~~~~!と。
甘いシーンが必要ないとは言わないけど、車のなか手を繋ぎ、一日限定恋人ごっこをしてお風呂でイチャイチャ浜辺でイチャイチャ、病室でキスして…、つまり多すぎる。組長さんたち、いったい何をやってんのさと。
藤宮にすべてを語らせたのもモニョモニョしました。せっかくいいキャラなのに、生かせてないような。
わかりきった説明のためだけに登場させたキャラなのかなァ。この説明、言わずもがなのくどさを感じるし。「蛋白発言」に至っては恥ずかしくなりました。続編で唯一緊張感たっぷりだったあの場面なのに、こんなショボい回収の仕方でおさめるなんてさ…悲。

「リブレの英田サキさんだなァ…」とため息をつきながらページを閉じました。
リブレの英田サキさんが苦手なの、私はまだまだ継続中です。

2

中途半端さは否めず

英田さんの初読みに選んだのがこの一冊。
だが、三代目組長として跡目を継いだ深弦(みつる)は他者の介入を徹底排除して縄張りと弦条組の組員を守り抜く事ができるのか?ってあらすじが大袈裟に感じてしまう位に中途半端さは否めない。

前半の『ダーティ・ダンス』だけではヤクザものテイストに乗っかった形で主従エロを満喫するような感覚だった。
後半の『ダーティ・ドール』読後もその印象は変わらず。
線が細く、かつて兄のように慕っていた組員・鼎(かなえ)に犯されても未練を断ち切れない深弦には極道者が似合わないと感じた。

それでも、攻めが長年想い続けてきた年下美人受けを貪るってシチュエーションはちゃっかり楽しんだが、一度仁義を破って舞い戻ってきた鼎には、深弦坊ちゃんを手に入れるまでに骨を折って欲しかった。
そもそも、外部からの最大勢力に対抗すべく敵同士で手を組む状況で、肝心の組長同士が私情、しかも色恋沙汰を挟む余地は無いはずだと思うんだがなぁ…

脇役で登場した曲者・藤宮と深弦の過保護な右腕・井浪も個性が強いわりにはいまいち活かしきれていない気がする。
話一冊分のボリュームと設定とのバランスが合っていない気がするし、もしかしたら続編を想定しての話だったのだろうか?

0

組長×組長

なんだか・・・う~~ん・・・・。
私は組長同士でラブラブって所が萎えてしまいました。
英田サキ先生だから 期待しすぎちゃったというのもあります。
話がばーっとてんでんに飛びちっていった感じかなあ。
一つ一つ話を拾うのに最後まで一生懸命だったような気がする。
強引に話を繋げているみたいだった。
ヤクザって事も関係があるのかもしれません。
作品によってはシリアスとラブラブの配置のあんばいが難しいことがわかった。
組長達 ちょっとラブり過ぎです!
組員達だってやり難いと思うけど・・・。



1

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