あまやかな指先

amayaka na yubisaki

あまやかな指先
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
5
得点
34
評価数
12
平均
3.1 / 5
神率
8.3%
著者
御堂なな子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
いとしい背中
発売日
価格
¥580(税抜)  
ISBN
9784344836020

あらすじ

蔵元の跡取り・春哉が研修先のフランスで出会ったシャトーオーナーの葛城。二人は次第に惹かれあうが春哉は帰国しなくてはならず…。

表題作あまやかな指先

葛城耀一,30歳,シャトーオーナー
月村春哉,20歳,大学2年生,蔵元の跡取り

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

あんま萌えなかったなあ

ワインもの、酒造もの 嫌いじゃないのでget。
なんだろ、表面さらっと撫でただけ という印象。

なんだかキャラたちが話す内容が説明くさく感じられてダメだった。
会話だけで説明しちゃう?だからなのかな??

先にみんなが帰っちゃって、一人残って試飲会で日本酒紹介する
ってなった時の、みんなが帰るシーンとか、
駅の風景とか、電車を見送るところなどが 書いてあると
一人になった後、「寂しいけど よしやるぞ」 てな意気込みというか
その辺が滲みだしてよくないの? と思うんだけどなあ。

あっさり「くれぐれもよろしくお願いします」(by母)
で終わっちゃったら勿体なくね?
私が駅での見送りシーンに思い入れありすぎるだけか(笑)

それと受けの性格というか振る舞いが今一つ好きになれなかった。
若いが故? ぶれぶれ のように思います。
好きなんだけど甘えちゃだめだから 連絡できない でも好き みたいな。
「すきだ!何か文句でも?」ていうぐらい 
一本筋が通ってる凛々しいのが好き~

ま、なんしかシャトーオーナーと日本酒蔵元跡取りが
なんだかんだあってくっつくまで のお話でした。

0

成熟していく関係

ちょっと甘いかなと思いつつ、個人的な萌えツボがつまっていたので神評価をつけました。
歳の差カップルで大人が攻めという作品が大好きなのですが、よくある「成功をおさめた強気・傲慢な出来る大人」というタイプでなく、「成功をおさめたのにひたすら優しく温厚な大人」というのが良かったです。

前に読んだ「いとしい背中」がとてもお気に入りの一冊になったため、こちらも購入。「いとしい背中」と同じ世界観ですが、特に関連があるというわけではなく、ちゃんとこれ一冊で読める作品にはなっています。
でもいとしい背中の二人がちらっと出てくるのが嬉しかったです。

そしてこちらもまだ発展途上の大学生と、すでに成功を収めた大人という歳の差カップルです。
その大人の方が、受けを暖かく見守ってくれる包容力のある大人。
本当に全く毒がなく、忍耐強く温厚で余裕があり紳士です。

二人の間には物理的距離などの障害はありますが、二人ともとても優しい人間。そのため性格による不一致やすれ違いというものはなかったので優しい気持ちになれる暖かい作品でした。
正直に書くとこれは神作品だ!と誰彼かまわずオススメできるような凝ったストーリーや波瀾万丈な展開では全くありません。
地味というか…しんしんと静かで暖かい作風で、当たり障りがない、と言い換えることができるかもしれません。

でも、私はこの二人がとても好きになってしまい、毒のない性格な分、ふたりの恋がとても可愛く、優しく、見守りたい気持ちになりました。ハラハラドキドキ、なんていうストーリーではないのに、ついつい先を急いで読んでしまいました。
フランスのボルドーが舞台で、ワイナリーのオーナーである葛城のところでしばらくお世話になることになった大学生、春哉が主人公です。日本酒の酒蔵の跡取り息子という組み合わせ。
春哉はまだまだ子供っぽさを残していて、素直で単純、でもそこがよかったです。

春哉はワインが苦手で頑なに飲もうとせず…でもそれで二人の印象が悪くなるというわけではなく、葛城はフランスにいる間、春哉の面倒をしっかり見てくれるし、春哉も葛城のぶどう畑で真摯に働きます。
大人の目線で春哉を見守る葛城と、自分の未発達な感情がまだわかっていない春哉の恋は成熟してないお酒に例えられている感じでして、なんてないお話ながら、じっくりと成熟していく恋というものを楽しめました。

二人は後半、物理的に離れてしまうのですが、10年でも20年でも待つという葛城の言葉はやはり大人で、じんと胸に染みました。
そして最後の再会のシーンがとてもよかった…。
身体を繋げるシーンも最後の最後までありません。それも、熟成していく恋を見守るという意味で性急すぎずとてもよかったです。

残念に思うのは、葛城が最初から無条件に春哉を大事にしてくれているため、春哉視点ばかりでなく、葛城の気持ちの移り変わりに共感できるような葛城視点があればもっと説得力があったかも。
春哉は子供ではありませんが、大人と子供の恋というスタンダードを丁寧に描いた作品だと思います。
歳の差カップルが好きな方にオススメしたい作品です。

3

シャトーオーナー×日本酒酒造の跡取り息子

日本酒の酒造の跡取り息子である大学生の受けは、蔵人や家族とともにフランスのワイナリーを訪れた。ワインが苦手な受けは、匂いに酔ってフラフラになっているところをシャトーのオーナーである攻めに助けられ、その縁で攻めの開催している試飲会に自分のところの日本酒を出品させてもらうことになる。試飲会に参加し、攻めの葡萄作りを手伝ったりしているうちに、どんどん攻めに惹かれていく受け。攻めからも想いを告げられ両想いになるが、実家の酒造の手伝いのため日本に帰国しないといけなくなり…。


なんかちょっと説得力に欠ける話でした。
すごく説得力が足りないわけではなく、ちょっと説得力が足りない箇所がいくつもある、というかんじ。
まず日本酒の酒造がフランスのワイナリーに視察に訪れるのがよくわからない。酒好きが揃っているからほとんど旅行のようなもの、とか説明はされていましたが、それなら普通に旅行でよくない? と思ってしまう。
あとまだ大学生である受けを、酒造代表として海外で営業させるのもあまり納得がいかない。受けが「俺だって酒造の跡取りなんだからやらせてくれ!」みたいに頼み込んでいるんですが。
試飲会やら畑の手伝いやら攻めとの逢いびきやらで長らくフランスに滞在していた受けを、酒造が忙しいのに何やってんだ、と帰国させるのも、なんで大学生の受けがそんなに酒造の戦力になってるの? と思う。なのに最終的には遠距離恋愛の解決として受けがフランスに留学するとかいう展開に。えっ手伝いはいいの? とちょっとご都合展開すぎるかな…と思いました。

フランスと日本の遠距離恋愛なんですが(まあごく短期間ですが)、日本に帰国した受けの元には、2日にいっぺんの頻度で攻めからメールが来ています。そして最初は即レスしてたけどそのうち無視しはじめる受け。(一応理由はつけてます) そして攻めからのメールが途絶えた途端に「俺のことなんてどうでもいいんだ!」的に拗ねる。勝手に不安になって、勝手に拗ねて…この受けはあまり好きにはなれなかったなぁ…。

2

はるぽん

snowblackさま。
コメありがとうございます。
いつもレビューにお世話になっています。
snowblackさまのおっしゃられるとおり、「世界に春乃音を売り込む道筋を探るために視察に来た」という設定にしてくれればもっと説得力があったのにな、と思いました。(笑)
視察なら視察、旅行なら旅行とはっきりさせてほしかったな。
世界に売り込みたいなら試飲会にパパも残ればよかったし…。

snowblack

はるぽんさま、こんばんは。
私はワイン好きでもあり、挿絵を含めて全体の雰囲気が好きな作品でしたが、確かに説得力に欠ける部分はありますね。
拗ねちゃうところも、幼いし……(笑)

ところで、日本酒関係者のワイナリー見学ですが、これは案外珍しいことではないようです。
この半世紀どんどん先細りの日本酒なのですが、今新しい道が模索されています。
その一つSAKEとして日本酒を世界に売り込んで行くときの一番のモデルはワイン、ブランド化やイベント化を含めて学ぶべきところは多いようです。
また実際に作中の試飲会のような、フランス料理と日本酒とワインのコラボイベントも催されており、ワインのソムリエが日本酒に注目しているという動きもあるとのこと。
ご参考まで……

ワインを熟成させるように、恋を育てる

新潟の蔵元の跡取り息子春哉は、研修を兼ねた社員旅行で訪れたボルドーで
日本人オーナーの葛城と出会い、酒を通じて近づいていき
やがて互いに離れられない思いを抱く……。


ワインは苦手で、日本酒を世界に広めたいと思っている春哉、
若さゆえの未熟さは見えるが、まっすぐで健気な20歳。
一方の葛城は、それなりの地位を築き上げている30歳。
容姿端麗、ワインと自らの葡萄畑をこよなく愛し
おそらく男女問わずすごくモテて、何もかもを手にしているような彼が、
なんで春哉をそんなに好きになっちゃったのかは、
いまひとつよくわからないのだが
ボルドーのシャトー、葡萄畑の風景、そこでの日々や試飲会の情景など
魅力的な雰囲気の中で描かれる、穏やかな恋は読んでいて気持ちがいい。

日本に帰った春哉を求めてはるばる訪れる葛城、
でも決して強引ではなく、ワインをゆっくり熟成させるように
若い春哉を大事に愛おしむ葛城は、
包容力のある紳士攻めがお好きな方にはたまらないだろうと思う。


前半の試飲会の場面で、『いとしい背中』の二人がチラッと登場。
麻々原さんの挿絵も素敵だったのだが、
個人的には葛城の愛犬アンヌがなんとも可愛かったので
その挿絵もあったらよかったな。

評価は「萌」+です。

2

芳醇なボルドーワインが取り持つ恋物語

あらすじ:
蔵元の跡取りで大学生の春哉(受け)は、フランスのワイン工場見学中、シャトーオーナーの葛城(攻め)と知り合う。
シャトーの試飲会で実家の酒を紹介してもらうことが決まり、春哉が案内役を務めることになり…

ワイン好きには堪らない?フランスワインの産地ボルドーを舞台とした一冊。
春哉の目を通して描かれるワイン造りの工程は楽しく、ワインと日本酒の異文化交流も興味深いです。

春哉は、ワインが苦手で、杜氏の仕事より蔵元の経営の方に関心を持つ若者。
しかし、葛城の下で学ぶうち認識を改め、自ら積極的にワイン造りに関わるように。
落雷の中、雹から葡萄を守ろうと奮闘する等、健気で仕事熱心な姿に心打たれます。

葛城は、ワインをこよなく愛し、畑の葡萄を「かわいい恋人」と称し大事に育てている、穏やかな紳士。
想いが通じ合ってもHについては春哉の気持ちを尊重してくれる等、余裕ある大人な態度に春哉への愛を感じました。

ラブ展開としては、二人が恋人になって、春哉の帰国を挟んで再会して…という比較的淡々としたものですが、ボルドーの情景が浮かんでくるような世界観はとても素敵でした。

春哉のフランス語学習や、9月から10月の葡萄収穫(ヴァンダンジュ)の様子、カベルネ・ソーヴィニヨンの豊かな味わいなど、一つ一つの描写がとても生生きしていて、今すぐフランスに行ってワインを飲みたくなるほどw
麻々原絵里依さんの挿絵も作品の雰囲気にぴったりでした。

萌×2寄りです。

4

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