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asu wa kimito warau shalalala
初っ端から重い。表紙やタイトルとイメージ違うなーと思いつつ読み進めるも、やっぱり重い。
「重いのどんと来い!」の時に読まれるのが良いですよ!
中盤終わりぐらいでこれから軽くなるのかな?と思わせてより重くなるあたり、徹底してます。
それとも私の人生経験が足りない所為で必要以上に重く受け取ってしまうのかしらね。
比喩が妙にロマンティックで詩的。これ書いてるの男性かな?と思いました(男性のほうがよりロマンティックであるというステレオタイプの思い込みです)。
文章はリズムが良くて軽やかで、メロディのようです。内容の重さとのギャップ。
終盤に、展開の唐突さで戸惑い、今まで軽やかだった文章が、軽やかなままちょっと何言ってるか分からないです、という場所がほんの少し散見。これも私の人生経験が(ry
正直言うと、この文章でもうちょっとライトなラブハッピーなものが読みたいです。
でもこの重さが売りなのかもしれないしなぁ。
他の本はどんな感じか気になりますね。
タイトルから楽しいお話かと思っていましたが。
亡くなったひとを忘れる事が出来ず苦しんでいる片山の姿は、とても哀しく。とても苦しく。
前に進めと言われてもできない。
自分だけが立ちすくんでることもわかってて、前を見ようとする人を非難する気持ちも湧き上がって、自己嫌悪したり。
また、そんな片山の前に現れるハウスキーパーの広川のオドオド具合もかなりなもの。
後半広川の生い立ちが明かされるのですが、これがまた救いがなくて。
しかし、2人の恋は別に傷の舐め合いでもなければ共依存でもありません。だからそこは前向きで良かったです。
片山の背中を決定的に押すのが中本の幽霊、というのは……両刃の剣のような気もしました。片山の哀しみが昇華される効果はありますが、いきなり「幽霊」が出てくる違和感というか唐突感というか、そういうものもあるかな。
哀しみに囚われていた片山の再生物語として、良いハッピーエンド、いや希望のある良い始まりで、これから広川も片山も2人ともどんどん楽しい時間を共に過ごすんだろうな、というところは疑いなく信じられる。そこはとても良い読後感と思いました。
関西には馴染みがあるので読むのは苦労しなかったですが
文字数が多くて思った以上に読むのに時間がかかりました。
しかし、
世界観にドップリ浸れました。
だからか、ずっと悲しかった。
読んでる間中、ずーっと寂しい気持ちでいっぱいでした。
ポッカリ空いた穴の周りをグルグル歩いてるような気分。
でも温かさがあります。
温かいけど寂しい。
寂しいけれど温かい。
亡くなった人への想いや、その後の生き方。
周囲の叱咤激励や愛情。
色んなモノが刺さり頭痛くなるほど泣きながら読了です。
読んでる間中ずっと悲しかったけれど、前向きで、とても良い作品でした。
お笑い芸人”らんな~ず”を中心に展開するお話です。
自分の半身ともいえる相方であり、
長年片思いしつづけた愛する人を亡くし。
その後、生きてる理由といえば、亡くなった彼が残したモノを守ることだけー。
受けの片山は生きながらにして亡くなった彼にしがみつく浮遊霊のようで、
人知れずさみしさを抱えています。
そんな中で出会ったハウスキーパーの広川。
実は広川は半ストーカーとも言えるほどのらんな~ずを追いかけてきたファン。
らんな~ずの話をしていても、亡くなった彼を『過去形』にしない部分に片山は安心感を覚えます。
広川といると心が穏やかになれる。
まるで亡くなった彼がそこにいるかのような充足感。
しかし、広川と彼の些細な違いを見つける度に、彼がいないことを再確認する。
周囲が前向きに未来を見て生きている中で1人ぽつんと留まる姿が切ないです。
広川は片山の気持ちは痛いほど分かっていて。
片山の支えになりたいと思う一方で、
いつまでも亡くなった彼にしがみつく姿を見ているのが辛く。
2人の間にある空気が変わっていってーーーと展開します。
生きながらにして死んでるような片山の再出発までをじっくり読むことが出来ました。
タイトルの語感ほど明るいお話ではないですが、
関西弁が明るくコミカルに仕上げてくれるのであらすじほど重すぎず。
ちょうどいい塩梅なんですが、
いかんせん、上にも書いたようにやたら刺さる部分が多くて個人的に不安定になってたのか。
きっと笑うシーンなんだろうなぁってとこでもやたらと涙が出てしまって(;///;)ウウウ
ずっと悲しくて寂しかったけれど、片山が1つの区切りをつけて1歩踏み出せて救われました。
上手く言い表すことが出来ず、すごく良かったの一言だけです。
悲しみも、思い出も、これから先の未来も、みんな抱えながら生きてるんだなとしみじみ感じました。
ただですね。
肝心のBがLするラストが物足りないよー!
え?そこで終わっちゃうの?後日談は?ってなりました。残念。
後日談は同人や特典で書かれているんですね(;ω;)
今からじゃ無理か…(涙)
コミカルで軽快なタッチで、わりとするする読めました。
長年想った相方を無くして投げやりになっている主人公と、そこへやってきたまじめくんなハウスキーパーとの恋物語。
なかなかまじめくんのエンジンがかからずゆっくり進行しますが、この出会いが、主人公である片山の、人生に立ち直るきっかけとなります。
しんみりしがちな設定もありますが、私はそれほどしめっぽく感じずに読めました。お涙ちょうだいにならずにほっとしたというのが正直な感想。
後半、幽霊の元相方が登場。どうやら両思いだったっぽいですね。
このエピソードはなくてもよかったのかなとも想いました。
筆達者だと想いますが、やや設定があちこちいった感があります。
人の死が関わるお話なので、読み終わった後寂しくなったら嫌だなと思っていたのですが、切ない中にお笑いの要素があったり、出てくる人達が色々な事を乗り越えていくので、最後はよかったねと思えました。方言BLいいですね。奈良さんのイラスト、表紙も好きです。
いや───…。なんでもっと早く読めなかったかな自分……。
第3回花丸WEB新人大賞受賞とのことでかなり納得です。
おめでとうございました!!
もうね、綱を持った瞬間から勝負は決まってたと言っても過言ではないくらい
ぐいぐいぐいぐい持ってかれるわけですよ。
オーエス!オーエス!!の掛け声も虚しいほどに。
(すみません、綱引きは全く作品と関係ありません)
付き合いの長い漫才師の相方・中本が膵臓がんで亡くなってしまい、
誰よりも愛していた片山は舞台に立てなくなり
それでもコンビ名“らんな~ず”の名を
みんなに忘れられないように細々と放送作家を続けていたわけですが
ある日痛風と診断され……。
痛風て、痛風て!!贅沢病言いますもんね。
数の子とかいくらも大好きですけど
そうそう食べられませんから私は痛風にならずにすみますけども。
そういうことじゃなくて。
痛風になるくらい無節制な食生活をしてしまうほどに
いい年こいて毎度飲み潰れてしまうほどに
片山はずっと相棒・中本の死から立ち直れていなかったわけです。
ここからしてもう切なさ全開なんですが。
中本の妻・ちんとも(ともちんです)、子供二人、
らんな~ずのマネージャー・淀川、
後輩芸人・赤福氷、同期夫婦漫才コンビ・ドンキホーテ、
濃くて濃くて君ら脇役ちゃうやろ!っていうくらいの面々が
片山を愛してくれてるんですよ。
そりゃもうこちらが照れてしまうくらいに。
なんといっても、ちんとも(しつこいようですが本名はとも代です)が
ハウスクリーニング兼家事代行業会社を起業して
そこの従業員の広川が一番のアレです(アレってなんだ)
ハイスペックなくせに自分に死ぬほど自信がなくて
作品後半で語られたその過去でまた泣かされてしまうんです。
ゆかりのふりかけ好きなんですが、食べる度に悲しくなってしまいそう…。
不幸設定ってずーんとなりがちですが
テンポの良い会話で気分を上げてくれたり
根底にある愛を惜しみなく見せてくれたりして
これ以上ないと思った悲しみは消える事はなくても
生きていれば新しい出会いもあり、大切なものも増えるのでしょう。
明けない夜はない、止まない雨はない、
そう信じられるような作品でした。
個人的に贔屓の作家さんばかり追ってしまうんですが
久しぶりの金星!!といった感じでしたので神とさせていただきます!!
初読みの作家さんですが、奈良さんが挿絵を描かれていたので絵師買いしてみました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。
元芸人で、相方を病気で亡くして以来、芸人として表舞台に立つことはなく放送作家として生計を立てている片山。彼の視点でストーリーが進んでいいきますが、関西人ということ、元芸人ということなどから、どちらかというとギャグよりな雰囲気です。が、その中でところどころ見え隠れする片山のお笑いコンビの相棒であり、片思いの相手だった中本との関係や、彼亡き後数年たってもなお褪せることのない彼への想いが描かれていて、ぐっとストーリーに引き込まれました。
表面上は明るくしながらも、生活能力が低く、いまだに中本を忘れられない片山を心配しているたくさんの仲間たちもとてもよかった。
中本の妻・とも代と子どもたち。
片山のマネージャーの淀川。
芸人仲間や後輩たち。
そしてハウスキーパーとしてとも代に派遣されてきた広川くん。
あからさまではないけれど、それでも片山を心配して、彼を支える周囲の人たちの優しい気持ちにほっこりとさせられます。
対して攻めの広川くんも非常に良かった。悲しい過去を持つ彼が、崩れそうになった時に支えてくれた「モノ」。
それに対して自分ができるだけの恩返しがしたいと目いっぱいがんばる彼が健気で、そして男らしかった。
笑いもあり、そして涙もあり。大切な人を亡くし大きな喪失感を抱えた片山が、広川くんという存在を得て再生していく、その過程は非常に良かった。特に終盤の中本と片山の掛け合いはすごく良かった。
中本を忘れるのではなく、一区切りつけられた、そんな二人に思わず号泣してしまいました。
良かったのだけれど、ただ、関西弁がちょっとくどかった…!いや、設定を考えると関西弁が出てくるのは当たり前で、かつ片山は芸人なのでね…。仕方がないとは思うのです。が、ちょっと。
ごめんなさい、これは私の個人的な感想ですが。
初読みの作家さんで、しかもこれがデビュー作とか。奈良さんの挿絵につられ買ってみましたがなかなか良かったです。次回作も楽しみです。
大型新人デビューとあるからくもはばき先生のデビュー作なのでしょうね。
あらすじ読んで気になったので購入しました。
うーん、途中途中流してしまうところはありましたがアッサリ読めました。
境遇が似ているからか有名な某お笑い芸人さんの顔がずっと浮かんでいましたが、お笑い芸人を題材にするというのも書くのが難しいと思うので、そこを書こうとする着眼点が素晴らしいと思いました。
ただ受けである主人公の一途なのにビッチ感が出てしまっている部分や、お笑いの相方であったキャラクターが中途半端に出てきてしまった部分はあるかなと思います。
また攻めが逃げすぎていて、2人の気持ちが通じあっているのかが把握し辛かったです。
攻めが受けの書く漫才のことをしきりに「真面目で人を傷つけない」と表現していたのが印象的だったのですが、何回も作中に出てくるものだから漫才の内容が気になってしまいました(笑)
また前半は高村光太郎のレモン哀歌を思わせるような詩的な表現をしていたのに対し後半は書くにつれてちょっとテイストが変わっているように感じました。
良い点としては、よく動いてくれる女性キャラを上手く使われていたのでサクサクッと話がすすんで読みやすくなっていたところかと思います。
人の死について、病気、残された人の気持ちはとても細かく繊細に描写されていたのでこちらもその心の動きがよく分かり、考えさせられました。
ハウスキーパー24歳×元芸人の放送作家36歳。
元芸人の受けは、かつての相方をガンで喪っています。漫才の相方であり、初恋の相手であり、片思いながら最愛の相手でもあった相方を亡くし、その後は生きてるんだか死んでるんだかわからない投げやりな状態でネタを書き、放送作家をしています。
その食事状況の悪さと健康状態(通風になってます)、マンションの汚さを見かねた幼なじみにハウスキーパーを派遣されます。それがやせっぽちでガリガリな攻めでした。
以前から受けの大ファンだった攻めは、健気に受けに尽くします。相方を喪って以来消化試合のような生活を送っていた受けは、だんだん自分の中で攻めの存在が大きくなり、それにつれて相方のことを忘れそうになっていく自分が許せなくて揺れ動きます。一方攻めは、施設育ちで母に存在を否定された過去から、自分に価値を見出せず、自分が受けにふさわしくない、受けが自分とともにいてくれるとは思えない、と思っています。
とにかく切ない話でした。恋愛関係の描写や、攻めのおいたちなんかも切ないですが、とにかく相方の死の回想が涙なしには読めません。
これあかんやつや…と思いました。
死にネタがきついかたにはオススメできません。特に最近ガンで亡くした身内がいたらかなり落ちます。(私的意見です)
でもとりあえず、最後には、よかったね、と思えました。さっさと同居して、攻めをもうちょっと太らせてやってほしいです。
個人的に、大阪出身でお笑いがとても身近な存在なので、BLにしろ非BLにしろお笑いネタのマンガや小説はよく読んでいます。
その中でも、割とがっつりお笑いについて書き込まれた作品だと思います。大阪弁もほとんど違和感ありませんでした。
でも、カンニングの竹山さんがおっしゃっていたのですが、亡くなった相方の奥さんにギャラの一部をコンビとして送金する行為は脱税を問われるそうですので、それはアウトだそうです。
あと、花丸文庫☆フレッシュスター大収穫祭に収録されている番外編は、2人がくっついたあとの初デートの話でした。
花丸WEB新人大賞受賞作。
軽妙な会話文と、ちょっと硬い地の文との緩急がきいた、読ませる芸人BLです。
あらすじ:
7年前に相方を膵臓がんで亡くし、芸人から放送作家に転向した片山(受け)は、
荒れ放題の部屋を見かねた周囲からハウスキーパーを紹介される。
やって来たのは、広川(攻め)という純朴な青年で……
片山は、学生時代から相方に片思いしていたバイ。
持ち前の口の上手さで周囲には飄々とした態度をとりながらも、プライベートでは酒に溺れ、相方の妻に一方的に仕送りをし続ける等、相方の死を引きずって生きています。
寂しさを埋めるかのように早川を誘い一夜を共にする彼は狡い大人ですが、その弱さに人間臭さや愛おしさを感じます。
広川は、世間ズレしていないピュアな好青年で、甲斐甲斐しく片山の世話をする様がとても健気。
施設育ちの彼は、幼い頃片山たちの漫才を見て救われた過去があり、片山に恋愛感情も含めた憧れを抱いています。
こんな二人の、そして周囲の芸人仲間やスタッフたちの会話劇をベースに進行する物語。
コミカルな雰囲気を漂わせつつ、随所に挟まれる相方との思い出、そして早川とのすれ違い等のエピソードはとても切なく、片山の苦悩が伝わってきます。
芸人の世界を描いた作品だけあり、登場人物の紡ぎ出す言葉の一つ一つがとても印象的。
相方の最期の言葉、広川の手紙、芸人仲間の片山への説教、そしてクライマックスの片山の独白…
関西弁のもつ言葉の率直さ、温かさも手伝って、彼らの人柄や想いがダイレクトに伝わってきて、胸を打ちます。
漫才のシーンはやや冗長にも感じましたが、BLではカットされることの多いネタのシーンをごまかさずしっかり書き上げている点は評価したいです。
相方の片山への想いにはやや共感できない点もあり、文章的に少しくどいと感じる箇所もありましたが、作家さんの芸人愛が伝わってくるようなパワフルかつ丁寧な描写に引き込まれ、一気に読むことが出来ました。
次回作への期待も込めて神評価です。