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batsugun de ikou
上巻と同時発売の下巻です。
シリアス寄りだった上巻に比べ、下巻はややラブコメ要素が強くなり、良くも悪くもマイルドになった印象です。
我久の影響で少し親しみやすい雰囲気になった未先。
未先を遠巻きにしていたクラスメートに可愛い可愛いと慕われるようになり、ついには文化祭の仮装大会の代表に推薦される。
「眠りの森の美女」のオーロラ姫に扮し、我久の優しい言葉に涙する未先は、上巻の序盤と比べると本当に可愛くなったなぁと思います。
しかし喧嘩っ早い性格は変わっておらず、ときに取り巻きを連れ他校生徒と決闘することも。
そこで都合よく我久が助けに来るのではなく、敗北し入院するほどの傷を負い、自身の軽率な行動を反省するところがリアルでいいなぁと思いました。
我久は、王子様ぶりに磨きがかかり、益々良い男に。
バレンタインにはカカオ豆から手作りしたチョコレートを準備し、
デートではフォード・マスタングでエスコートしてくれます。
こんな健気な我久なので、無理に未先を抱くこともなく、最後までキスどまり。できれば恋人として関係が落ち着いたその後の二人の話も読んでみたかったです。
全体として、一つのシーンで未先と我久の視点がコロコロ入れ替わる等、文章の読み辛さは少しありますが、前作「東京コンバース」と比べるとだいぶ洗練された印象です。
「ファミコン」が登場するあたりに時代を感じましたが、台詞回し等は今読んでも学園ものとしてさほど違和感はありません。
鳩村さんにもこんな甘酸っぱい青春ものを書かれていた時代があったんだなぁと興味深く読みました。