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ore no hatsukoi ni sawaruna
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
隣に住むイケメンサラリーマンの幼なじみ×和菓子職人の卵。
受けは、初めて会ったときからイケメン王子様な攻めが大好き。でも自分は男だし、綺麗でも金持ちでもないし、キラキラな攻めにはふさわしくないと思っています。
受けの夢は、いつか攻めが綺麗で優しく気立ての良い女の人と結婚して可愛い子供を作り、いい家を建てて仲良く暮らしているところを透明人間のように眺めたい、というものです。
それがなぜか、攻めに「君が恋愛感情で好きだ」と告白されてしまい、バランスがこわれはじめます。
「攻めは完璧な人間だ!」と思っているので、攻めのちょっとだらしない姿を見ると途端に幻滅する受けが、勝手だしかなりイライラしました。
受けの中ではちゃんと筋が通っているんですね。でもどうしてこの受けに攻めがそんなに惚れ込んでいるのかがちょっと理解できなかった。
和菓子に対してもなんかっちゃあ「和菓子なんか」とか言って失礼だし、和菓子職人さんたちに対しても失礼すぎて、私はこの受けは嫌いでした。
幼馴染である矩文(攻)への憧れを拗らせすぎて、自身に対する恋愛感情を打ち明けられてもピンとこないどころか頭ごなしに否定してしまう主人公・実晴(受)と、それでも一途に実晴への愛情を表現する矩文のお話。
実晴は22歳という設定ですがもっと幼く感じました。矩文に憧れて育ったといっても間近で彼を見てきたはずなのに、思い込みが激しくて現実が見えていない。自分の気持ちも恋愛感情なのだと気づくまで結構ひどいことを矩文に言っていて、矩文が気の毒になりました。
でもまあ矩文も矩文で実晴の前でカッコつけ続けた結果、素の自分を出せなくなっているぐらいなので、こちらも拗らせ系ですね。二人はお似合いなのできっと上手く行くでしょう。実晴のどこをそんなに好きになったのか、最後まで分かりませんでしたが。
幼い頃の火事の描写はいいとして、実晴の部屋が事故で倒壊するくだりは強引だと感じました。この家には厄災に見舞われる呪いでもかかっているのでしょうか…。