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hanayaome choukyou
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
エロの匠・秀香穂里先生作品で。
タイトルは「花嫁調教」で。
イラストは麗しの小山田あみ先生で。
もうこれは…!
…という期待通りの作品です。
正直、
設定のムリ目と展開のスピード感はツッコミどころがありますが。
それはそれとして、2人が絡み合って怒涛のように流れていく官能と愛の渦を楽しむべき作品です。
官能と愛、と書きましたが、設定としては「花嫁」というよりも「受けをカネで買う攻め」設定で、まず同意のないセックスからの関係性、同様に同意なき同居、強引に与えられる性の快感が続き、カラダから塗り替えられていく、そして離れられない愛着へ…そういう物語。
主人公は秀作品でお馴染みの「央剛舎」の編集者・麻川。
親友の頼みで借金の連帯保証人になってしまい、同じく親友の知人である心療内科医の鳴澤に一千万円の支払いの義務を負うことになる。
すると初日から鳴澤は麻川にキスしたり絶対服従を求めたり…(この辺のムリ設定はスルースルー)
しかしノンケで性そのものに淡白だった麻川は、驚き拒絶もすることはするけど、割とすぐに許容性を見せる感じなんですね。
その日から強制的に同居を求められ、毎晩毎晩セックス。それでも自発的に家事や料理をしてすっかり新婚さんの新妻みたいな麻川なのですが、中盤から毎日昼夜を問わず鳴澤に電話をしてくる患者がいて、パッタリHの時間が無くなるのです。
すると開発されてしまった麻川は心も体も身の置き所が無くなり、鳴澤を好きになってしまったことを自覚するが…
ここでもう一波乱あって麻川に危険が迫り、鳴澤の怖い執着心なども暴かれる展開があります。
プレイとしては、乳首責め、敬語責め、フェラ、生中出し、テレフォンセックス、剃毛など。
麻川が鳴澤に告白した後は一気に空気も甘くなり、続くSSの「溺愛花嫁」ではあまあまエロエロのプレゼントエピソードとなります。
秀香穂里先生の巧みなエロ描写と小山田あみ先生の美麗イラストが素晴らしく合致して、特にエロ補給したい気分の時に面白く読める作品だと思います。
秀さんに小山田さんの挿絵ならさぞかしエロいだろうと思ってましたが、ホントにエロかった…!ストーリーの半分くらいは服を着てないんじゃないかと思うくらい濡れ場が多かったです。さて、内容をざっくりと。スミマセン、ネタバレしてます。
旧知の知人である川端に乞われる形で一千万円の借金の連帯保証人になった麻川。ところが川端が返済せずに逃げてしまったことで、その負債を背負うことに。川端がお金を借りていたのは銀行でもなくヤミ金でもなく、彼の大学時代の後輩にあたる心療内科医の鳴澤で。
川端が逃げてしまったことで麻川に返済要求する鳴澤ですが、返済を免除する代わりに3か月間自分の花嫁になれという鳴澤に戸惑いつつ、それでも大金の返済のめどがつかない麻川は彼の言いなりになるしかなく…。
というお話でした。
まあ、ありがちなストーリーというか何というか。突っ込みどころも多いです。
なぜ川端は銀行からではなく、後輩からお金を借りたのか、とか。
鳴澤も一千万円という大金を、ただの先輩でしかない川端になぜ貸したのか、とか。
3か月間花嫁になったら借金免除してあげる、というには貸したお金が大金すぎやしませんか?とか。
これが、どうしても麻川を手に入れたい鳴澤が川端と手を組んで仕組んだ、という事なら分からなくもないのですが、そういうブラックさもなくて、川端も結局良い奴ですし。
「花嫁『調教』」というタイトルの割にそんなに『調教』もされません。この辺りは好みがあると思うのですが、個人的にはあまり痛い調教モノは好きではないので良かったですけれど。
むしろタイトルとは裏腹に甘いエチシーンばかりで、鳴澤が麻川のことをすごく大切にしているのがにじみ出ているのでほんわかと甘い空気が漂っています。
当て馬として出てくるキャラがそこそこに悪い奴なのですが、それも鳴澤によってあっさり解決しちゃうので、ジットリと重いストーリーや調教モノがお好きな方には物足りないかと思いますが、さっくり甘い空気がお好きな方にはお勧めのストーリーでした。
あと特筆すべきは小山田さんの挿絵でしょう。
表紙もエロい!表紙も裏表紙もエロいですし、表紙捲ってすぐのカラーの扉絵はとんでもなくエロいので、リアル書店で購入されてカバーかけてもらう派の腐姐さま方、ご注意あれ、って感じです。
挿し絵も良かった。ちゃんと「男」って感じがするのに綺麗で、ホントにツボな絵を描かれる作家さまです。
さらっと読んで、ホンワカと甘々な空気に浸れる、そんな作品でした。
表題作と、甘い後日談的続編「溺愛花嫁」31ページが収録されています。
調教なんで序盤からラストまでエロ満載です。といっても、「自分の花嫁にするための調教」なので愛が感じられます。受けとしてはお約束的に、麻川は身体が敏感で快楽に弱いタイプなので、陵辱系が苦手な自分としてはほっとして読めました。
「溺愛」はもうほんと、溺愛されています。甘い同居生活を見せ付けられた後は、麻川の誕生日にスイートルームで互いの身体を満喫し、プレゼントはエプロンと指輪。となれば、(上半身だけですが)裸エプロンは必須です!
細かいことは考えず、雰囲気に流されるまま読むと、楽しいです。ちょっとしたすれ違いと危機はありますが、それも王道なんで大丈夫です!鳴澤がストーカーっぽいですが、愛があるので気にしてはいけません!そんな作品でした(笑)