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アルジーへの愛をはっきりと自覚したバート。
しかしアルジーはバートの気持ちを信じてくれません。
アルジーもバートの事を思っているのに、
彼の気持ちには応えようとしないのです。
近づいたり離れたりを繰り返すアルジーとバート。
アルジーを幸せにしたいバートと、自分は幸せになってはいけないと
頑なに思っているアルジーとの切ない擦れ違いが泣かせるのです!
お互いの思いが通じ合い、「よかったね!」と簡単に終らないのが
この作品の特徴で、読者泣かせなじれったさ。
最終巻でこの状態なんて、どうなるんだ!この二人は!!
と、やきもきしまくりです。
そしてアルジー側のお家騒動も絡んできて、バートは命を狙われたり。
ドキドキはらはらのサスペンスも繰り広げる二人の恋に、
最後まで目が離せませんでした。
痛さと切なさを存分に堪能できる、読み応えのあるシリーズです。
濡れ場の表現も控えめで上品なので、
BL初心者にもオススメできるシリーズだと思いました。
最終巻なんですが、この二人は幸せになれるのか1巻から甚だ疑問でした。最後の最後まで無事に終わるのか不安でしかたなかった。
こんなに喧嘩して互いに好きなのに傷つけあって別れとやり直しを繰り返して何度も命の危険にさらされてって、こんな波瀾万丈なお話もそうそうないんじゃないかと。心臓に悪い二人でした。
アルジーが助けに来てくれるとわかっていても、バートがさらわれて阿片を打たれたときもハラハラでしたし、さいごに撃たれそうになった時もまだこんなに困難があるのか、という感じでした。
今ではアルジーはバートを愛してるとはっきりわかるし、バートもわかってる分甘さは増えたけど、障害もさらに増しているような…。
ただ好きな人と、互いに好きだと確かめ合って寄り添って暮らすだけのことがすごく難しい。
アルジーはたった一人を幸せにしたい、それはバートでなくて娘のクリスティナで、そのためにはバートが側にいたら壊れてしまうものがあるという。愛しあってるのにままならない、なんとももやもやしてせつなくてじれったい。
でも初めて自分から離れたバートをアルジーは追ってきてくれて、ここは感動する場面なんですが、なんて勝手な男なんだと思いました。世界一勝手な男です。
それでもそれがアルジーだから仕方ないのかなぁという感じでした。
最後の最後にバートが号泣するシーンがすごく良くて、この瞬間のためにすごく辛いことも我慢して傍にいたんだと思うとすごく感慨深いものがありました。
全部が全部大団円と言っていいのかわかりませんが、限りなくそれに近いと思います。1巻からは考えられないくらい幸せなラストでした。
喉のおくがぎゅーとなるようなお話だった。本当に読んでよかったと思います。