閃光と共に跳べ

senkou to tomo ni tobe

閃光と共に跳べ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神33
  • 萌×232
  • 萌21
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
360
評価数
91
平均
4 / 5
神率
36.3%
著者
かわい有美子 

作家さんの新作発表
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イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
饒舌に夜を騙れ
発売日
価格
¥580(税抜)  
ISBN
9784344833180

あらすじ

いつもの口喧嘩のあと素直になれないまま別れた橋埜と犬伏。数日後、待ち合わせた大型商業施設内で爆弾テロに巻き込まれた二人は!?

表題作閃光と共に跳べ

SAT一班班長,28歳
SAT指揮班,28歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数8

公私共に信頼し合う二人

おおらかな犬伏が好きなので橋埜の「こんな犬伏が好きだ、愛しい」発言に共感しながら読んでます。
今回犬伏負傷、胸が締め付けられるようでした。
何度も何度も本がボロボロになるぐらい読み返しています。
相棒物が好きな方にはおすすめなシリーズです。

攻める受け橋埜と尻に敷かれながらも素直じゃない橋埜を温かく包みこんでいる犬伏。
そんな二人の関係に危機が!?
という今回のお話ですが、大好きだからこそもっともっと読みたかった。
ちょっとあっさり終わりすぎ。
ページ数も前2作より少ない!
願わくば続編はあの直後から介護する橋埜とか心配でマジギレする橋埜とか書いて欲しいと切望しちゃいます(妄想だけでは我慢できないw)

3

全体にもっと濃く!

『饒舌に夜を騙れ』の続編。
『鮮烈に闇を裂け』の飯田×アキラも脇役として登場している。
犬伏×橋埜は大好きなカップルなので、楽しみにしていた。

橋埜が明日早朝から1週間泊まりがけで研修という前の夜、
東京タワーの見えるホテルにお泊まりデート……
ところが、橋埜がシャワーを浴びているいる間に犬伏は寝落ちてしまい
微妙な空気のまま橋埜は研修に出かける。
折悪く現地は山奥で携帯は通じず、さらには大雪に見舞われ帰京が遅れ
やっと戻ってきて待ち合わせをした商業施設で、事件が起こる……。

たまたま現地にいて、劇場型のテロ事件に巻き込まれてしまう二人。
………。

前半いささか文章がくどいという印象があったが、
それでもストーリー自体は面白い。
まとまったカップルの話というのは、
どこで見せ場を作るかが難しいように思うが
今回は事件解決後負傷した犬伏を巡って女性も登場し、
橋埜が不安になる仕掛けがある。

相変わらず男前で辛辣な橋埜はいいし、
その橋埜になんだかんだ言ってもやはりベタ惚れの犬伏もいい。

ただ、萌えという意味ではちょっと物足りない。
もう少しその部分が書き込まれていた方が良かったし、
その後のHももっと読みたかった。
加えて日常の些細なやりとりや心情の中での萌えももっと欲しかった。

事件の話ももっと詳しく、突入班の様子も書き込んで欲しかったし、
この部分もうちょっと!と思うサラッとした箇所がたくさんあった。
あとがきによると編集からストップがかかった部分もあるようだが
そのあたりがBL小説としての限界なのかもしれない。


ということで、事件もLOVEも、
全体に1.5倍くらいのボリュームで書き込んで欲しかったかな。

『饒舌に〜』は私にとって神なのだけれど、この続編はちょっと減点です。
萌評価にしようか迷ったのですが、やっぱりこの二人に会えて嬉しいので
評価は「萌×2」で。

20

日本ってもっと平和

ほんとに、この人たち、何でこんな事件にばかり巻き込まれるんだろう。
今の日本ってもっと平和、こんな事件が起こるなんて、
ないわー、
あり得ないわー
でも、そこはフィクションだから。
逆に言えば、ここまであり得なそうだと、かえってフィクションとして楽しめるかと。
で、今回は、橋埜と犬伏が、サイコ野郎が引き起こした「観覧車付きの大型商業施設内で爆破立てこもり」劇場型テロ事件に巻き込まれる。
ほんの些細な、諍いとも言えないようなすれ違いから、次々連鎖するバッドタイミング。
最後は、命さえあればと思ったのに…。
プライベートでの二人のやりとりや、事件中のアクションや、その後お約束の記憶障害からの仲直りエチ。
要素としてはもれなく揃っているけど、如何せんボリュームが物足りない。
設定上、事件が起きるのいいんだけど、せめて、もうちょっとエロ増量だといいな。

3

続編希望

-----
ハイジャック事件を機に互いを唯一無二と認め合ったSAT隊員の橋埜と犬伏。怪我を負った橋埜が制圧班から指揮班に異動した現在も、表面上は言い合いながら心身ともに堅く結ばれていた。あるとき、いつもの口喧嘩のあと素直になれないまま別れたふたりは、後日待ち合わせた商業施設内で爆弾テロに巻き込まれる。体育会系×毒舌クール美人、SATシリーズ!
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SATシリーズ、犬伏と橋埜再び。
今回は、「鮮烈に闇を裂け」の立てこもり犯を上回るイカれた犯人が起こした事件に巻き込まれて、犬伏が重傷を負ってしまい、しかも逆行性健忘という記憶障害で、一時的にではあるが橋埜とそういう関係であることも忘れてしまいます。
いろんな意味で犬伏を失うかもしれなかった橋埜。読んでいて胸が締め付けられるようでした。
とはいえ、やっぱり犬伏は犬伏で、安心したのですが…。
いつまでもSATの隊員でいられるわけでもないみたいですし、この先2人はどうなるのかなと気になる半面、どうなったとしても犬伏があるがままに受け入れて、橋埜と一緒に生きていくのだろうと信じる気持ちもあり、続編を期待しています。
今回、犯人の視点で語られる部分もあって、こうした特殊な犯罪を扱う場合、犯人視点があった方が分かりやすく臨場感も増すのですが、その割に、事態の収束から事件後にかけて、急に事件の存在感が薄くなってしまって、犬伏と橋埜メインの話だから仕方ないとはいえ、なんだかいきなりつっかい棒を外されたみたいで拍子抜けしてしまいました。せっかく大層な事件を書いたのだから最後まで書ききって欲しかったです。

2

また会えてうれしいよ

橋埜といえば、かわい作品の中でも「甘い水」の遠藤と並ぶオトコマエ受けの双璧!! 正直、新作でまた会えるなんて思ってなかったので素直に嬉しかった。攻めと本気でタイマン張ったとして、どちらが勝つか本当にやってみるまで分からない、くらいのハンパなく強い受け。それでいて時に無軌道に垂れ流す反則的な色っぽさ。わたしがBLの受けに求めるある種究極の理想形が橋埜なんです。

 シリーズ1作目の「饒舌に夜を騙れ」には大きな萌えどころが二つありました。ひとつは、最も信頼するSATの同僚犬伏に対する、橋埜の秘めた想い。ずっと告げずに、でもせめて、このままどこまでも肩を並べて走ってゆきたいー そんな橋埜の願いは、自らの負傷という不測の事態によって唐突に絶たれる。警察をやめ、実家の寺を継ぐ決意をする橋埜。いさぎよすぎて逆にせつない。
 ふたつ目のポイントは、最後に一度だけ、のつもりで犬伏に乗っかって想いを遂げた後の橋埜の逃げ足の速さ。あんまりマジで逃げるから、さすがに
普段泰然と構えてる犬伏も必死こいて追わなければ到底捕まえられやしなかった。「逃げる受け、追う攻め」- この構図はやっぱおいしいです。

 さて、本作は一応まとまった後のふたりを描いてるわけですが、関係自体を揺るがすような大きな変化は訪れておらず、お泊りデートでほっぺチューされてわたわたする橋埜とか、なのに不覚にも寝オチして橋埜を怒らせる犬伏とか、一見他愛ない、淡々とした日常で幕を開けます。

 でも平穏も長くは続かない。喧嘩のあと、その足で出張に出た橋埜が、久々に犬伏と待ち合わせした大型商業施設で事件は起こる。爆弾テロと立てこもり。「さあ、ショ―のはじまりです」カイゼル髭にシルクハット、その下はスキンヘッドという異様な風体の首謀者は、思想や宗教がらみでも、金銭目当てでもない。余命いくばくもない身でなるべく大きな騒ぎを、そして多くの道連れを、と望む破滅型。交渉も説得も困難な相手に、非番で当然丸腰の2人はどう立ち向かうのか、そこが大きな見どころだったわけですが・・・

 橋埜は出張帰りのためスーツ姿で、ビル内の店で調達したナイフを仕込んでます。犬伏は完全に私服で、えものは消火設備の中にあったレスキューハンマー。話の展開上しかたないんだけど、制服萌えの私としては、アサルトスーツで戦う2人の姿が見られないのがなにより残念で・・・そしてアキラの隣のビルからのワイヤーロープ渡りとか、SAT部隊の突入シーンとかも比較的サラリと流されていて、犯人一味確保までがややあっけない。その割に死者重軽傷者百人を超す甚大な被害は出てて、後味はよろしくなかった。

 人質をかばって頭部に重傷を負った犬伏は部分的に記憶障害を起こし、橋埜を「ただの親しい同期」としか認識しなくなる。もとより性的にはストレートだった犬伏。人質だった女性が犬伏を慕い寄ってきたりもして、橋埜はぼうぜんとするしかない。喪うときはこんなにあっけないものなのかー

 このへんのくだりも、尺の都合でか、駆け足でラストまでもってかれちゃったので、橋埜の葛藤にシンクロするにはいささか物足りない。でも、長い時間をかけてすこしずつ積み上げてきたものが一瞬にして崩れ去る怖さは伝わってきた。今日が平穏だったからといって、明日も続くという保証はどこにもない。つまらないことで大切な人と喧嘩して、すぐまた会えるから、そのときあやまろうなんて思ってて、もしそれが今生の別れだったとしたら・・・なにもそれはSAT所属の橋埜や犬伏だけにあてはまるわけじゃない。おりしも春。別れの季節だからでしょうか、後書きにもあったかわいさんのメッセージは沁みました。

 本編の方は、28とSAT隊員としては微妙な年齢にさしかかってきた2人の今後も気になるところではあり、いつかまた続編を期待してもいいのかな、と勝手に思ってます。少し先になってもいいのでじっくり書き込んでほしい。基本かわいさんは長編でこそ本領発揮する作家さんだと思うので。

 
 
 

13

スカイツリーより東京タワーが好き

「饒舌に夜を騙れ」のシリーズ。スピンオフはさんでの3作目。
1作目の犬伏&橋埜CPの続き。

事件は余命半年のサイコな犯人が起こした大型商業施設でのテロ。戦後犯罪史上最悪の被害という事件だったけれど、事件としてはそんなに面白くないなーと読み進めていたのですが…
事件が解決したその後でした!

すれ違いでちょっと距離が出来ていたふたりにとっては、事件よりある意味衝撃的な出来事が起きていたのです。
まぁこの展開もよくあるような気もしますが、違う予想をしていたのでちょっとびっくりというか、マジですかと。
橋埜と一緒に落ち込みました…

でも、元通り仲直りできるまでもうひとひねりあったらもっと良かったかなと思いました。それじゃ橋埜がかわいそうかな^^;

この件でいっそうふたりの絆は深まったということで、ラストはらぶらぶです。
橋埜の「今度はお前が動きやがれ」の男前発言で撃沈でした^^;

5

おおらかな男の明るさにいだかれて

三部作最終話。
1作目の「饒舌に夜を騙れ」の続編。犬伏x橋埜のストーリー再び、です。

時系列は2作目の「鮮烈に闇を裂け」の後。
犬伏と橋埜はとりあえず順調な様子。
しかし、今回のお泊まりデートで犬伏は致命的な失態をしでかしてしまう。
つまり…「寝落ち」。
橋埜は翌日から合宿研修なのにわざわざ泊まりデートを承諾してくれたというのに、橋埜がシャワーを使っている間に犬伏は眠ってしまったのです!
翌朝、冷たい声で起こされた犬伏は青くなったけど橋埜はすぐに出ていってしまって…
…と不穏な冒頭です。
その後は橋埜となかなか連絡が取れず、やっとオフ日の待ち合わせを約束したが、そのビルで爆弾テロが起こり…

そう。またまた大事件です。
今回も死傷者多数の酷い事件。
偶然居合わせた犬伏と橋埜はそれぞれいた場所で冷静に行動し、のちに合流してSATの突入に向けての準備をする…のですが。
犬伏が犯人グループに酷い暴行を受け、救出後一部記憶が飛んでしまった事が判明する。
橋埜の事も、信頼する同期という事は覚えているが恋人である事は覚えていない…
橋埜は自分たちの関係性が非常に脆いものだった事を思い知ってしまう。

私は「記憶喪失もの」って…ノれないんです。安易に思える。逃げに思える。
コレが来ると一気にシラけるのですが、本作の場合犬伏が自分たちの関係を忘れて、でも問いただす事もできない、思い出させる事もできない、自分だけがその幻のような記憶を抱えていかなければならない、そんな橋埜の苦しみが逆に淡々と、あっさりと書かれていて、その表現がかなりしっくりきました。

結局記憶は一応戻って橋埜良かったねになりますが、やはり犬伏の明るさというか懐の深さが救いになる物語なんだなぁ、と再確認しました。

0

大好きなカプですが…

『饒舌に夜を騙れ』の続編。
スピンオフ『鮮烈に闇を裂け』を挟み、シリーズとしては第三冊目になります。

『饒舌に〜』で、片想い相手の犬伏(攻め)と恋人同士になった橋埜(受け)。
橋埜は、前作で負傷し制圧班から指揮班に異動になったり、実家の寺をどちらが継ぐか兄と押し付け合っていたり…と色々あるものの、犬伏とは相変わらず強い信頼関係で結ばれています。

前半は、そんな二人がキジ鍋を食べに行ったり、ホテルで犬伏が寝オチして何もせず終わったり…と比較的平和な雰囲気。
絡みがないのは読者的にも生殺し状態ですが、恋人同士である前に男同士で、付き合いの長い同期でもある二人のフランクな会話に萌があり、やはり二人ともカッコいいな〜と惚れ惚れします。

物語はその後、二人が待ち合わせた商業施設がテロリストに占拠されてからの展開がメイン。
しかしテロリストとの交渉やSAT突入のシーンなど予想外にあっけなく拍子抜け。
あとがきで書かれていたように、かわいさんの作品としては描写がかなりヌルかったように思います。

その後、人質を庇って負傷した犬伏が記憶喪失になり、こちらが今回のメインテーマなのかと思いきや…?
あっさり犬伏が記憶を取り戻し、駆け足気味にラストを迎えてしまったのが残念。
犬伏に恋人であることを忘れられた橋埜が、彼に真実を告げず同僚として振る舞う姿は切なかったですが、犬伏が特にきっかけなくいつの間にか記憶を取り戻してしまう等、物語としてドラマ性に欠ける展開でした。
ちなみに、ラストに一度だけ絡みがありますがフェードアウト気味で、全体としてエロはほぼなしという印象です。

犬伏の記憶が戻ったと知ったときの橋埜の反応や、
橋埜のチャラさを咎める犬伏の真面目な一面など、
キャラクターの魅力はよく出ていましたが、ストーリーとしてはメインエピソードがなく、盛り上がりに欠ける作品という印象です。

永遠に変わらないものなどない、というちょっと切ないテーマが異動や記憶喪失等の話で表現されているのは伝わってきて、シリーズの続編としては良い視点だと思いますが、一冊の作品としてはややまとまりに欠ける気がしました。

7

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