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saihate no yuki
書店で木下けい子さんのふんわりした表紙に惹かれて購入しました。
あまりBL要素はなく、山を舞台にした友情以上の男達の物語というような印象です。最後にちろっと恋愛要素があるくらい。
山小屋で泊まりとまではいきませんが私自身たまに日帰り登山をするので、山のお話としてはすごく丁寧に書かれていて面白かったです。寧ろ勉強になりました。でも山に興味ない人にとっては結構厳しいのかな~・・・と思います。登山関係の文章が多いので。
私的には渓の幼少期から山小屋で働くまでの過程がとても好きだったので貴之との恋愛よりもそっちの方に対して萌でした。祐一郎さんが渓のことを膝またがせて座らせるところが一番萌えました。笑笑 すごく可愛い!
平仮名のタイトルとカバーイラストの透明感のあるふんわりした絵が気に入って購入しました。
読み始めて山小屋や登山の話ばかりで興味もないしときめかないしで早々に後悔しました。
登場人物が男ばかりなのでBはあってもLはほぼありませんでした。
辛うじて終わりの10ページにも満たないあたりでいちゃっとしてチューまでです。
BL小説として出される意味はあまりないような気がしました。
中学生の頃好きだった年上の男との再会で揺れ動く…という部分はあまり重要でないような感じがします。
BLじゃない小説として
『幼い頃登山家の両親を雪崩で失い遺体もない状態のまま。
死を実感できないまま言葉や感情を失い味覚障害で山小屋を管理する祖父に引き取られ、そこで出会った人たちとの交流の中で元気を取り戻しやがて祖父が引退する時に管理者を引き継ぎ、以前は恐ろしいと思っていた山を愛するようになり登山者の安全に務める立派な山小屋主になりました』と言うハートウオーミングな話でいいんじゃないでしょうかね。
渓が大学進学直前に倒れた祖父の代わりに山小屋の管理者になったとき、3年前に渓を振った貴之が海外逃亡先からいきなり帰国し何もなかった顔して山小屋のバイトに雇ってくれというのは無神経で呆れた。
ふった方はもう過去のことで覚えてもいなくたって、渓は未だに言えていない傷の痛みに耐えているというのに残酷だなと思いました。
こういう言葉たらずな男って好きになれないですね。
言うべきことも想いもみんな胸に秘めて。おまけにそういう男に限って人の言葉も聞かないから、勝手な思い込みや無自覚な傲慢さでことを運んでしまうから傍迷惑です。
昔振られた相手を思い続けてそばにいて苦しんでいる描写の他は山の話ばっかりなので、山好きの方やBL風味の軽い山岳小説を読みたい方には超お勧めです。
登山ルートや山の素晴らしさ苦労話しなどが多いですし、地名も明記されているので思わずそれを辿ってみたくなるかもしれません。
たまには自然の中で心洗われる風景を眺めるのもいいとは思いますが、やっぱりBLの世界では、キラキラしたセレブが夢のような恋愛を繰り広げたり、できる男たちが都会で切磋琢磨しながら恋したり、ファンタジーな世界でワクワクさせてくれる方がうんと萌えるとお思うので、私には向かない分野のお話でした。
貴之が冷蔵庫から取り出したミネラルウオーターは街で買って運び上げたものなのかな、山小屋のそばの渓流で汲んだ水は飲んじゃいけないのかな○○山麓の美味しい水みたいで良さそうなのにとか、
山小屋の従業員に遭難者の救助要請って経費や人件費は出るのだろうか保険はあるのかなんて余計なことばかり考えてしまいました。
作者さんのデビュー作品ですね。
大変に真摯に誠実な、とても素直な作品だったという感想です。
槍ヶ岳の山小屋を舞台に
登山家の両親を山で亡くし、山小屋経営をしている祖父に引き取られて育った主人公が、祖父が倒れたことにより、その山小屋経営を引き継ぐことになる。
その祖父の元に来た時に出会った大学生との邂逅が、現在の時間軸の中に挟み込まれながら
生死を支配する”山”という存在の中から主人公が自らと、そして相手と向き合うことができて、気持ちを通わせることができる
と、平たくストーリーを述べてしまえば、そんなお話であるのだが、
恋愛やキャラクターに対する、いわゆる萌え、というものではなくて
人の生き方、人やその思うところや抱えるものへの向き合い方が、亀の歩みのようでありながら丁寧につづられているところに好感はもてるのであります。
ただ、自分的に惜しいなと思われた箇所もあるのです。
山小屋であったり、山岳救助隊であったり、山の専門用語であったり、
そういったものがたくさん出てくるわけですが
主人公たちがそういう仕事である以上、それを読者にわからせるための解説でもあるのだとは思うのですが、
それが、地図や手引き書の解説になってしまっていて、
せっかくの山の情景が多分、山を知らない人には本当に地図でしか伝わってこない、そんな部分がとても残念だったのです。
山小屋も実際のところ、ホテルのようなところから、本当にお助け小屋のようなところまでさまざまあるのですが、
この舞台の小屋はかなり設備がととのっているのでしょうか?
山では水がとても貴重なのに、結構風呂に入ってますw
う~ん、、、実際自分が登山や縦走経験者であるだけに、そういう部分がシビアになってしまう。
山の情景や厳しさなど、主人公は上るのに大変苦労していますが、どういう風にキツイのか?自分には、白い平たい紙の上をなぜだか主人公が厳しそうに歩いている風にしか感じなくて・・・
山岳小説ではないけれど、そういう共感や情景が説明ではなくて、目に浮かぶ描写であったら、
人間を描く小説だから、その部分はそんなに重要じゃないよ、という意見もあるかもしれないが、それ以外の部分も満足がいったらもう少し良かったのにと思ってしまうのでした。
比較をするのは卑怯かもしれないが、同じ山岳モノで夕映さんのデビュー作品のほうが自分には人間も、情景も一体となって満足するものだったので、こちらのほうが評価が低くなってしまったのかもしれない。
本編はキスどまりです。
でも、彼らにはそれで十分満足です。
この作家さんの真の評価は2作目になると思います。
茶鬼さま、こんにちは。
好感の持てる作品、
同じ山岳物の夕映さんのデビュー作と比較してしまう……
これは私も同感でした。
絵師さんも同じ木下けい子さんというところが、ちょっと気の毒だったかもしれません。
二作目に期待です。
絵師さんから初読みの作家さんの小説を選ぶことが時々あるが、
木下けい子さんの挿絵からは、今まで度々「あたり」を引き当ててきた。
夕映月子さん、安西リカさん、杉原理生さん……
そして何より一穂ミチさん。
今回もそれを楽しみに手にとった、デビュー作だという作品。
結果。
個人的にはとても面白かったのだが、
BLということを忘れて読んでしまった作品。
最後に、あらあらまとまるの?君達?という感じだった。
そこは、かなり評価が分かれる点だろうと思う。
北アルプスの山が舞台の物語、
上高地から槍ヶ岳へ向かう途中にある山小屋を中心に物語は進む。
幼い頃両親を山で失った渓は、
育ててくれた祖父が病気で引退せざるをえなくなったことから
大学への進学をやめて、新米の小屋主としてまだ雪深い春の山に立つ……
そこに4年ぶりにスイスから、兄のように慕い、
やがてそれが恋心になってしまった貴之が戻ってくる。
時間を経ても忘れられない彼への思い、
生い立ちの中でのエピソードや、山での出会い、事件、
それらが厳しくも美しい山の自然と共に描かれる。
序盤、文章がかなり読みにくく、設定や登場人物の関係を掴むのに
なんども行きつ戻りつしながら読んでしまった。
セリフが増えてくるにしたがって、段々読みやすくなったが
説明の部分の文章は、作者の課題かもしれない。
途中で胸に迫る場面もあるいい物語だった……のだが、
BLとしては萌えのかけらもなし。
淡いキスのみでエロがないのが不満なのではなく、
そこまでの展開自体、恋愛として心に響いてこないのだ。
いわゆるBLBLしていない作品は好みの私なのだが、
それにしてもこれは……と、思ってしまった。
むしろ行方不明の友を探す、山で出会った設楽の姿の方が
個人的には萌えには近い。
厳しい山で生きる心優しい男たちは、脇役を含めて魅力的で
山の花や鳥や、せせらぎの音、空気など、美しい世界が描かれるのだが
いっそBLとしてまとまるのではなく、淡い初恋を抱きながら
山で成長していく青年の姿の物語であった方が、ピンときたように思う。
評価はデビュー作ご祝儀ということもあり、
今後への期待も込めて、萌×2。
ただし、LOVEに対してではなく、山と山で生きる男たちの世界に。
snowblackさま
お久しぶりです、コメントありがとうございます。
山岳モノ好きなんですが、どうやら”説明”の箇所が目につきすぎて、情景描写があまり上手くない、それが課題だなと思われた作品になってしまいました。
レーターもかぶってしまっているし、出版社さんも考慮すべきだったでしょう。
私も設楽達の関係のほうがとても気になって目をうばわれました。
やはり、次作に期待・・・でしょう
サイトで試し読みしたときに、堅い印象だったので、正直購入は迷っていたのですが、書店で木下けい子さんの表紙に惹かれて、思わず購入しました。(表紙の質感もいいんです)
山が舞台のお話なので、そういった描写が多いです。やはり最初は説明の文章に堅さが感じられて、あまり頭に入ってこなかったのですが、後半になると山の稜線が浮かぶようになりましたね、不思議なことに。
主人公の渓(受け)は、幼い頃に両親を山の事故で亡くし、祖父と暮らしていましたが、その祖父が入院したのを機に、長野で山荘を営む祖父に預けられ、そこで貴之(攻め)に出会います。渓が15歳の夏、ある出来事があって、二人は離れることになってしまいますが、3年後、渓が小屋主となって山に戻って来たところから二人が再び出会います。シリアスな部分もありますが、物語は過去を交えながら淡々と進みます。しかし、ありがちな退屈感はありませんでした。
渓の健気で一生懸命だけど、両親を亡くしたことによる心の微妙な揺れを丁寧な文章で記されており、貴之を始めとした渓の周りを固める人物像もしっかり描かれていて、物語に知らずに入り込みました。
BLというよりも純文学を読んでいるようでした。普通にカフェとかで読めそう。
そんな感じなので、二人はキス止まりで、Hシーンはありません。でもHシーンがあったら、この作品のいいところがぼやけたかもしれません。
じわじわときた作品でした。先生の次回作に期待大です。