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わたしだけの可愛い蜜壺
kannou shinju
いとう先生の複数Pものは、自分的にあんまり萌えないってわかっててGET。
案の定、あんまり。
ただ片っぽの攻めさん(絵描きの方)が割合好みだったので萌。
(ちょっとシャイ、ちょっと寡黙めに感じた。善人ぽい)
攻めさん(金持ちの方)は正直、理解できず。
私は凡人なんで。。。彼は病んでる としか思えなかった。
こういう奴に巻き込まれた&逃げようとしなかった受けさんは
結局同類。
いいもの へのあくなき探求心 のようなものを書いておられるところは
実経験も踏まえておられるのか、とっても切実なものを感じましたが
だからって何でもOKってわけじゃないんだけどなあ・・・
「脱いだらすごい」地味っ子・千之が、見た目は紳士だけど実は質の悪い男・柏崎に開発されて甘やかされ、やがて言われるがままに天才画家の男・萩原にも痴態を晒した挙句に抱かれるようになり、めくるめく官能の世界に惹き込まれていくお話です。
半分がベッドシーンでプレイも多種多様のエロエロな作品でしたが、途中までとはいえ千之が頑張って自分から柏崎との縁を切ろうとしていたのは好ましかったです。まぁ、結局すぐに根負けしてグズグズになっちゃうのですが…。
主人公は千之ですが三人のモノローグがそれぞれあって面白かったです。最後、千之はエピキュリアンに変化する一歩手前な感じだったので、今後は年上の男二人をさんざん振り回してほしいなと思いました。
大好きな小路龍流さんのイラストに★1つプラスです。
『3P』と『和室』が好きなので、
表紙に惹かれて読んでみました。
「愛がなくても3Pとエロがあればそれでいい」
という方だけにはおすすめできます。
ですが、それだけです。
エロ描写は多いですし、
むしろほとんどそういう場面です。
しかし愛はありません。
和室要素も活きていませんでした。
攻め①は受けに人間的な愛情を持っていません。
受け以外にも男女問わず沢山の遊び相手をお持ちです。
この時点で、かなり読み手を選ぶと思います。
受けはとりあえず愚かでブレブレです。
特に、攻め①に媚びる匂いが所々で感じられるのが
どうしても好感が持てなかったです。
騙されて、酷いことされたんでしょ?
だったら舌噛んででもつっぱねろよ!
女々しく追い縋るとか勘弁してほしい。
1つも最後まで作品を書き上げたことすらないのに、
作家の才能云々という設定も無理があります。
あと、表紙の裸ん坊が受け様ですが、
あの絵面で一人称「オレ」は私には違和感がありました。
「やめろおぉぉ…っ!」とか
「いやだあぁ…っ!」とか
絶叫系の受けがそもそも苦手なので、
個人的な好みに合わなかったというのもあります。
対して、攻め①の堂々たるサイコパスっぷりは
読んでいるうちに魅力的に見えてくるほど。
もう好きにしたらいい。
遠慮しないで攻め②にも手を出したらいい。
と密かに期待してしまう程の破綻ぶりでした。
才能そのものに惹かれるという姿勢も一貫していて、
個人的には攻め①のブレない変態加減が
いちばん腑に落ちました。
最終的に、己の淫乱さを認め、
2人の攻めを手玉にとるようになったことで、
やっと少しは受けへのイライラが治まりました。
攻め①は飽きたら(もしくは才能が枯渇したら)
誰でも躊躇なく捨てそうですが、
それまでは3人楽しく励んで頂きたいです。
ストーリー性も人間らしい愛もないですが、
やっぱり3Pエロはいいな、とは
思わせていただきました。
読み終えての感想はドロドロした異常な話だったなって思いました。
最初は千之は桂悟にメロメロでしたが、萩原が現れてからは、桂悟には憎しみになってしまった。最初は、監禁されてて、反抗してても中盤になってきたら、千之は桂悟と萩原に抱かれるのが嫌じゃなくなるんだろうなって思っていたけど最後の方まで嫌がってたのが、他の小説と違ってました。
読み終えて桂悟は千之のこと本当に好きなの?って感じでした。
一応好きな感じに書かれていましたが、それは萩原の最高のミューズだから好きなのか、ミューズに関係なく千之自身が好きなのか、どちらかわからなかったです。
しかしミューズとして千之を痛め付ける桂悟より、時折罪悪感を感じながらも千之を犯す萩原の方が歪んでるんじゃないかな。
評価はあまり高くないようですが、私にはドンぴしゃでした。(少数派なのか?)
これ、チョベリバ的3Pをいとう由貴が書いたらどうなるか?って感じで3人の関係性が非常に面白かったです。それも、はじめは混沌としていた三人の関係がゆっくりと変化していき、最後は3人の閉じた輪に収まって安定してゆくという構成が非常に美しかったです。美しいと感じるのは、そのどこにも無理を感じさせないように、心情がねっとりと滑らかにつづられているからで、まるでドロドロになったさなぎが美しい蝶に変化してゆくのをじっと眺めているような気分にさせられました。
だから、ややグロテスクな黒さがあって、そこが評価の分かれ目かもしれません。
3人共にいびつさを持っていて、それがお互いにピッタリとはまりあって形成される3人だけの世界は、淫靡で完成されていてうっとりと酔わされます。特に千之が作品を生み出すまでの様子は、壊れる寸前の息詰まる美しさがありました。
ダークなものが好きな方にはぜひ。
う~ん、納得いかないけど最終的に一番得したのは、ひどい男の柏崎か?! だって最初から最後まで自分の一番愛してる才能を持った男2人を手にすることができたんだから。 受が2人を手に入れたようにも思うけど、才能が出るまでの柏崎の仕打ちを思うとねぇ。 才能というものだけを愛していて、そのためにはどんな犠牲も構わないと思う男。 その為には自分の相手もただの物。 だけど物にだって感情はあるんだぞ!!って、普通の正論で反撃しても相手にされないんだけどね。 そこにまた腹が立つんです。 でももう少し人として(才能以外)の愛情を見たかったな。 一応この3人で納まってるけど、また自分好みの才能を持った人間が現れたら、今度は4Pか?! この男ならあり得る…
いとう由貴さんの昼ドラ並にドロドロした作風が存分に生かされた3Pモノ。
登場人物がエゴの赴くまま堕ちていく様にはなかなか凄みがあります。
受けの千之は、大学生。
人の輪から外れることを恐れ、大学ではお調子者のムードメーカーを演じているが、プライベートでは誰にも見せない小説を書いて自分の世界に浸っている繊細な感性の持ち主です。
優しく紳士的な恋人・柏崎(攻め1)に愛され、そんな自分を少し解放できたかに見えたのも束の間。
柏崎は、友人で画家の清成(攻め2)にインスピレーションを与えるため、彼の目の前で千之を犯したり、清成にも千之を抱かせたりする人非人でした。
監禁され二人に凌辱され、乱れる様を逐一描かれる、拷問のような日々。
しかし、二人の男を虜にする自分の魅力を自覚したこと、柏崎に小説家としての素質を認められたこと等が、徐々に千之を変えていきます。
二人を愛したというより、自分の価値を認めてもらえる快感に囚われたとでも言うべき心境の変化です。
三人の中で最も分かりやすく非道なのは、柏崎です。
千之と付き合っていた頃もほかの女性と関係があったらしい彼は、優れた芸術に投資することを生き甲斐としており、千之のことも清成の創作意欲を刺激する道具として気に入っています(それだけではありませんが)。
清成のことも才能込みで愛しており、二人がキスするシーンも。
優れた才能のためなら何でもする彼は、ある意味芸術家より芸術に人生を捧げているとも言えます。
清成は、柏崎よりは常識人です。
最初は千之を辱しめることに躊躇しますが
千之の痴態は彼の創作意欲を大いに刺激する。
柏崎と千之を抱くうち、千之自身にも執着するようになってしまいます。
やることはやるのに、態度だけは申し訳なさそうにする彼は、ある意味柏崎よりタチが悪いかもしれません。
エロシーンの数々は胸焼けするほど濃く、ウブな千之が徐々に開発されていく様子も読み応えがあります。
泣き寝入りするのではなく、攻め二人を罵り、抵抗するだけの気概がある主人公なので、どう堕ちていくのか目が離せませんでした。
ダークでどエロい作品が読みたい!ってときにお薦めの一冊です。