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toorisugita kisetsu
タクミくんシリーズ七作目です。
過去シリーズでは脇役だった佐智が主人公になってます。タクミもギイも登場しません。聖矢との出会いの物語。誘拐されたり麻薬が登場したりと、ミステリー風味です。
佐智はまだ13歳で、27歳の聖矢とは14歳差。
気付いたんだけど私、年下受けの、小さなわがままな焼きもちがいまいち好きじゃないみたいです。可愛いよりウザいと思ってしまう。あと、小さなことで拗ねるのも。
本編でタクミもよく焼きもち焼いたり拗ねたりするんだけど、「え、そんなもんで腹立つか?もっと信用してやれよ」と思ってしまう。
焼きもちそのものは好きなんだけどねえ。焼きもちでご飯三倍食べれるぐらい好き。たとえば木原さんの「Don't Worry Mama」の裕一の焼きもちはニヤニヤが止まらないほど好きだったし。
ギイや聖矢が嫉妬するなら楽しいんだけどなー。ギャップ萌えがしたい私です。
本編で脇役として出てきた山田聖矢×井上佐智の出会い編です。
タクミくんシリーズの7巻ですが、過去のエピソードでタクミくん達が一切出て来ないので単独読み可能です。
本編だと大人っぽいキャラなので、佐智ってこんなに可愛かったんだとびっくりさせられます。
通り過ぎた季節
自称大学生・山田聖矢(27)硬派攻め×天才少年バイオリニスト・井上佐智(13)素直健気受け
母親恋しさにリサイタルを了承したが、当の左智には内緒で留学が決まっていた。
それを知らない左智は、母にチケットを渡す為に、母に会いに行く事に。
崖から落ちそうになった所を偶然に、聖矢に助けられて。
左智の年齢に似合わない悟り方が、健気で切ないです。
母を餌にしてリサイタルを了承させた事が判明した時に、「許せない」ではなくて、「許せるだろうか」と考えるのです。
13歳なら即座に、許せない!大嫌い!と感情論で動くのですが、そこで相手を許せるのかを自分に問う姿勢に、いままでもそうやって生きてきたのかと思うと、子供らしくない所が辛かったです。
年少の弟に接するように「さっちゃん」と呼んで、ヒーローのように自分を助けてくれる聖矢。
キスのみで実際のHはないのですが、まだここでは憧れ程度で留めて置いて欲しかった気がします。
陳腐ですが、左智は天使みたいに可愛らしかったです。
本編で厳しい人というイメージだった大木さんのイメージが、この巻で好転しました。
自分の首覚悟で、左智に母親に会わせてやるようにお膳立てしていた所が、彼らしさを備えつつも、左智の才能と人格への人間的好意を感じて好きでした。
大木からは左智への恋愛要素を感じなかったので、くっつかなくて逆によかったです。
大木と左智がくっつかないというのは全く気にならなかったのですが、左智の母親の浮気疑惑でとばっちりを受けた事件は、純粋に可哀想でした。
おまけに、浮気は左智の父親の勘違いで、当の本人達はこの事件であっさり復縁成功するし、なんだったの?と言う感じです。
人の人生を捻じ曲げていながら、ずうずうしい気が。
それによって性格を捻じ曲げて妙な事件を起こそうとする相手にも、ぞっとしました。
淡々と書かれていながら、事件の裏側が気持ち悪いし、怖かったです。
聖矢と左智関連のエピソードは爽やかでいいですし、左智が泣き虫なのは昔からなんだなとかはいいのですが、この事件を考えるとあまり評価出来ないです。
愛しさの構図
聖夜(35)×左智(20)の時のエピソードです。
留守電にすら伝言もないと言うイチャイチャ話です。
エロ:★1 キスのみ
総合:★3 事件の原因となるものを作ったのは左智父親な気がして、複雑でした。
今回は託生やギイは登場しません。佐智と聖矢さんは個人的に気になっていたので楽しみにしていましたが、ごちゃごちゃ不要な描写が多すぎて殆ど印象に残らなかったのがとても残念でなりません。聖矢さんが麻薬Gメンであるのをあれだけのページを使ってまで引っ張る必要があるのか?と思いました。人物描写は物語の上で大切なことですが、過ぎている時間が佐智の時間、佐久間や日出たちの時間で切り替えが多いので、頭が追い付いて来ないし感情の置き所に悩みます。いざ、佐智と聖矢さんがくっ付くとテンポが戻り、楽しめます。ごとう先生はいい意味でBL作家なんだろうな、という印象です。佐智と聖矢さんの二人には幸せになって欲しい!おまけの二十歳の佐智は大変可愛いかったです(*´`*)
タクミくんシリーズの8冊目(『ロレックスに口づけを』含む)ですが、今回の主人公は3冊目の『CANON』に登場した井上佐智と山田聖矢。
時間的にも『CANON』の頃から数年遡る佐智がまだ中学生になった頃、わずか13才の頃のお話です。
聖矢は佐智より15才年上という事なので、28才位だと思われますが、なにせ佐智がまだまだ幼いので、恋愛ものとしては子供の恋愛という感じで可愛いです。
メインとなっているストーリーは、大会社の父親を持ち複雑な家庭環境に生まれた佐智に事件が起きます。
警察沙汰となってしまい、刑事や関係者が何人か登場するのですが、かなり緊張する状況にありながらほのぼのとした雰囲気を感じるのはごとうさんらしい作風かなと思いました。
本格的な刑事ものを望まれる方には物足りないかもしれませんが、シリアスな雰囲気が苦手な方にはこの時々コミカルでどことなくほんわかした所はいいかも。
同時収録されている『愛しさの構図』は書き下ろし作品で、本編から約7年後のお話で『CANON』より更に後のお話です。
こちらでは少し大人になった佐智と相変わらずちょっとツレナイ聖矢が垣間見れます。
脇カプ、聖矢さんと佐智くんメインな番外編。
それにしても、聖矢って名前からして時代が伺えるっす…
当時、別居中の母親、マリコさんが大学生用のアパートの大家をしていた中で、父親に内緒で会いに来た佐智とそこの住人の聖矢が出会って話が進んでいく。
ごとうさんはこういった軽いミステリー風味が好きみたいだけど、どうしてもほのぼの系になってしまうんだな。そこがいいのだけどね。
但し、この巻では13歳のさっちゃんの恋心に芽が出たばかりの話なので、BLとして読むには肩すかしを食らうかも。
どうもこの二人に対しては感情移入ができない。そのせいか、この話での13歳の出会いから本編では一応恋人同士として登場する17歳までの4年分を脳内補足するのに相当な無理がある。