Krovopizza
ai no omotenashi kyoto
闘牛シリーズと『黒豹の帝王と砂漠の生贄』の番外編。
各CPが京都を旅行するという同人誌ならではの楽しい企画です。
【神に弄ばれた恋】17ページ
日本スペイン交流400周年記念を機に
日本を訪れたアベルとサタナス。
アベルが西陣織の繊細な色彩の変化に
人生の光と影を、闘牛士の生と死を見出だすのが
切なくもロマンティック。
京町屋でのラブシーンの甘さにほっこりしました。
過去の罪を胸に宿しつつも、何だかんだラブラブで
幸せそうな二人が良い。
接待役には『雪の褥に赤い椿』の朝加と
『恋愛派閥』の瑞木(受の弟)が登場。
かたや献身的、かたや阿漕な二人の
対照的なおもてなしが面白いですw
【裸のマタドール】9ページ
能楽堂にて『道成寺』を鑑賞するレジェスと理央。
激しい愛執の物語に深く共鳴し
理央への愛に浸るレジェスと、
その傍らで食っちゃ寝している理央w
しかし実は理央もレジェス同様、愛する者を灼き殺すほどの情念をもって闘牛に臨んでおり、レジェスはそんな理央の闘牛を今後も見守り続ける。
ほのぼのした雰囲気ながら、狂おしいほどの愛も伝わってくる、非常にこの二人らしいお話でした。
【黒豹の帝王と砂漠の生贄】9ページ
カイルと立樹は、南禅寺で茶の湯や写経を体験。
仏教の「不離当処」という言葉から
互いに出会えた幸せを噛み締める二人が良いです。
【愛のマタドール】5ページ
〆は、唯一のスペイン残留組。
アベルに日本旅行に誘われるも断ったユベール。
颯也を傷つけた国になど行きたくない。
そう胸で呟きながら、愛しい男を強く抱き締める…。
『闘牛場、ふたりはそこで生きていけばいい』
という最後の言葉が印象的。
これはほかのCPにも言えることだと思います。
まったり旅行も良いけれど、
やはり闘牛場で命の遣り取りをする彼らが見たい。
またシリーズ既刊を読み返したくなりました。
惜しむらくは誤字・脱字の多さ。
日本文化体験シーンやラブシーンでミスを発見すると、どうしても興が醒めてしまって;
それを除けば、情趣豊かで大変素敵な内容でした。