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bijutsu techo
5年以上前の雑誌なんですが、、、
「美術手帖でBL特集?!?!?!」と思わぬ方面への攻めっぷりに当時かなりざわつきましたよね。
先日囀るの劇場版を観た後に、ここに掲載されたヨネダコウさんのインタビューを読み返したくて引っ張り出してきたのですが、5年経って読み返してみると当時とはまた違った感じで面白く読めたので、劇場版の感想も交えながら改めてレビューでもしてみようかなと思います。
ちなみに本号、今でも買えるみたいです。
https://www.bijutsu.press/books/1443/
当時はまだヨネダコウさんを知らなくてですね、
買ったのは中村明日美子さんの描き下ろし目当てだったのですが、本誌でヨネダコウさんに興味を持ってレビューを漁ってたらちるちるにも辿り着いた、というちるちるデビューのキッカケにもなった1冊でもあったりします。懐かしいです。
本誌の発売時点では囀るは2巻まで出ていて、今回の劇場版第1章と近い時間軸時点での作者インタビューが読めます。それでちょっと読み返したくなったんですが。
劇場版第1章を観て、真っ先に感動したのが脚本の素晴らしさでした。
こう言っちゃなんですが、BL視点で囀るをアニメ化するなら当然主軸は矢代と百目鬼のラブストーリーに置かれてしまうんだろうなと思っていたのです。悪い言い方をするなら「改変」してくるだろうなと。
それが蓋を開けてみれば、原作に見事なまでに忠実に囀るの第1章だったんですよね。つまりまず「矢代」というキャラを掘り下げていったうえで、あのキャラが心の中に抱え込んで抑え込んでいた人間的な感情を爆発させる最初の転換点までを忠実に描き切って第1章のエンドマークを付ける、という素晴らしい神シナリオでした。
ヨネダ先生が「丁寧に作っていただけた」と仰られている一番はこのシナリオだろうなと勝手に思っていたりします。
で、やっと本誌のインタビューに話を移すのですが、「アンチノミー的な相反することで成り立っているものとか、人の矛盾した言動とかに興味があって、そういうところを描きたい」と「囀る鳥は羽ばたかない」について触れられていて、そう、まさにこれが最初の1〜2巻の面白さだったよなと。
今の私はすでに5巻で明かされるあまりにも予想外な矢代の内面について知っていて、6巻でバランスを保てなくなって逃げ出すしかなくなった矢代の姿も知っているんだけど、最初に囀るにハマったキッカケは矢代のこの“解り易さの裏返しの解り難さが生み出す100%解らないわけでもないんだけどよく解らないキャラ”に対する面白さでした。
こういうのもBLで読めるのかと、当時の自分の今思うと少し偏見もあったなと思うBLジャンルの印象を変えてくれたのがヨネダコウ作品だったようにも思います。
そのほか本インタビューではヨネダ先生のルーツについても語られていて、後追いの作者ファンにはとても貴重な内容になっています。
あと、本誌の為に描き下ろされたカラーイラストが、背中に龍の和彫を背負って左手に煙草を燻らす百目鬼に体重を預けて目を閉じている矢代、というパラレルな「囀る鳥は羽ばたかない」で、これもすごく目を引きました。(イラスト自体は10周年記念本の「20072017」にも再録されたのですが、初出はこちらの雑誌でした。)
ヨネダコウさんを読んでみようと思ったのも、このカラーイラストがまず目に止まり、インタビューでさらに興味を惹かれ・・・という流れだったと思います。
他にも【8年前の「テンカウント」】や【10年後の「野ばら」】など、色んな作家様が貴重な一枚を描き下ろされています。
まだジレを着用していないリーマンスタイルの城谷さんと(23)学ランの黒瀬くん(18)も私的お宝イラストです。
この数年でBL界隈もまたさらに変わってきたなぁと感じているので、こういう客観的なBLジャンル考をまたどこかに特集してもらいたいなぁ。
一気にオープン化していった変遷とか、それこそアニメや劇場への進出とか、現場の人たちの目から見たこの数年の変化を語ってほしい。面白そうです。
購入時から店員さんとも話題になり、多く手に取られるのだろうな〜と思っていました。これだけBLという言葉が普及されていればいつかは特集されるだろうけど、先駆けて美術手帖さんが取り上げてくださったことに感嘆。
知っている作品が載っているとそれだけで嬉しい!
まだ腰乃さんの沢田くんとパラ読みでの掲載に気持ちが上がったくらいなので少しずつ丁寧に読み進めようと思います。
個人的には最近ド嵌りしたばかりの内田先生が少し見え、非常に嬉しかったです。
内容というか、テンション的には流石美術手帖さんということもあってか真面目な雰囲気。
書店によっては普通に陳列されているファッション雑誌の中で目立っていて驚きました。どういう意図…意味深(笑)
明日美子さん追いで買われた方も多いのではないでしょうか。
なんと『美術手帖』でBL特集とは。
発売当初は正直あまり食指が動かなかったのですが、作家さんのイラストやインタビュー記事だけでなく、BL通著名人の座談会やBLをテーマにしたエッセイが掲載されていると知り、俄然読みたくなって注文。
BL本は毎月読み切れないほど発売されていても、BLを論じた媒体には滅多にお目にかかれないだけに、そこにすごく価値を感じました。
そんなわけで、一番興味津々だったのが、やおい研究家の金田淳子氏はじめBL通3名の座談会。
座談会メンバーはいずれも40~50代とか。まあ、BLとは何たるかを語るにはBL経験値の高さが問われるわけですし、年齢の高さは必然の結果かな。
私自身この世代だけに、座談会の内容には共感しきりでございます( ̄▽ ̄)
また、金田淳子さんによる「必ず読みたいBLマンガ20」も、語シスコさん・西田東さん・京山あつきさんなど私が大好きな作家さんの作品がズラリ!
でも――これ、裏を返せば、ずばりオーバーフォーティ向けということなのかもしれません(笑)
依然この世代がBL読者層のマジョリティーの一角をなしているのは確かなんでしょうが、若い読者さんにはいまいち共感しづらい部分もあるかも?
巻頭カラーページに収められた作家さん7名の描き下ろしイラストは、どれも一見の価値あり!です。
中でも、個人的にはヨネダさんの描き下ろしに惹きつけられました。
絵の上手さはどの作家さんも遜色ないと思うのですが、『美術手帖』BL特集の巻頭というTPOに据えた時に、非常に映える作品というか・・・ヨネダさんはその場その場のニーズをがっちり掴むセンスをお持ちの作家さんだと常々感じます。
インタビュー記事は、雲田はるこさん、ヨネダコウさん、よしながふみさん、中村明日美子さん等大御所から、宝井理人さん・トウテムポールさん・はらださん等旬の人気作家、異色なところでは田亀源五郎さんまで、超豪華メンツ10名分を収録。
中堅スルメ系の作家さんも入れてほしかったな~とは思いますが、とは言えかなり最大公約数な、満足度の高い人選ではありますよね。
ただ、やはりと言いますか・・・田亀さんの異色も異色なクマ系男子の責め絵(描き下ろしではないと思いますが)には目が釘づけに!
BLに一切関心がなく、単に『美術手帖』を定期購読しているというだけの理由でこの本を手にした人は、田亀さんの絵に、本を取り落すくらい衝撃を受けちゃったのでは?(笑)
想像するだけでもニヤニヤ・・・これまではとっつきにくくて手に取れなかった田亀作品ですが、インタビュー内容が面白かったこともあり、読んでみたくなりました。
今回は媒体が『美術手帖』ということで漫画限定の特集になっています。
次回はぜひ小説雑誌ででも、豪華BL特集小説バージョンをお願いしたいもんですね。
中々ない機会だなーとお祭り気分で購入。
美術的視点など難しいことがわからないヤツがレビューします。
私は絵画だろうが漫画だろうが作品を見て「素敵だな」「面白いな」と感じるだけで満足している人間なので、BLにおける関係性だの萌えとはなんぞやだの文字で読んで頭で考えこんでしまいチョット疲れました。
作家さんのインタビューは制作過程や画材などのお話もあるので、創作される方には参考になる部分もあると思います。
イラストはヨネダさんがスッゴク良かった!百目鬼と矢代の絡みと言うファンを喜ばせつつ、キチンとBL感もあるけどBLに馴染みない人がみても嫌悪感がない素敵なイラストでした。すこし残念だったのが腰乃さん。普通のお仕事風景だったので、せっかくのBL特集なんだし多少のBL感が欲しかった・・・な、と。テンカウントや東京心中はドハマリしてる漫画なので、興奮は割愛w雲田さんは「野ばら」の10年後のイラストだそうです(10年前の彼らが見たい!と思わされるイラストだったので野ばらを買わねば!)
あ!忘れてならない明日美子さん書き下ろし漫画!
表紙の男の子2人が駅のホームでぶつかったのをキッカケに、話すようになり「間違ってるのかな」と言いつつ恋に落ちる様がゆっくりと。セリフは少なく絵で読む感じで、絵もお話も綺麗です。
買って概ね満足ではあるけど、そのうち書き下ろしイラストが単行本に入ることがあるなら町の図書館で借りて読めば十分だったかも・・・です。中立よりの萌かな。
「美術手帖でBL?!」と驚きとともに購入。
好きなマンガ家さんが一人でも掲載されているなら
持っていてもよい巻かと思います。
私もたくさん好きなマンガ家さんが載っていて
それは大満足なのですが。
ただ、最近は「ユリイカ」などの雑誌にも特集を
組まれるこのジャンル。美術手帖でやるのだから
もう少し美術的観点から紐解くかと思いきや、
どこかで読んだような、年代ごとのBL変遷や作家の羅列、
作家さんのインタビューも「ぱ◯」や「ダ◯ィンチ」での
それのような内容。
ん〜、ファンにはそれなりに満足だけれど
これって美術手帖を定期購読しているような方々には
?な一冊になるのでしょうか。
このジャンルを代表する作家というより、「今が旬」な作家、
出版社に偏っている気がするけど…
今のBL事情を知りたい人のための一冊なのかもしれません。
解説書の解説をする、と言うのは野暮ったい
振る舞いですが本筋に触れない様な所を少し。
このボーイズラブ特集の中心人物と目される
金田淳子さんはかつて詩と批評の専門誌「ユリイカ」にて
三回に渡り編まれたボーイズラブ特集にも
関わられた方です。
そう言う「探る」事には手馴れている方であると
評者は認識しております。
そう言う方が美術手帖誌上でユリイカ誌上と
同じ事をやる筈がありません。
ユリイカの切り取り方を広く浅くと仮定するなら
この特集で試みられているのは敢えて狭く、
そしてじわりと深く、と言う手法です。
実に良い歯応えでした。
田亀源五郎画伯の絵のみ評価です。
神々しい光に満ちた絵でございました。
ダイナミックワイルド毛むくじゃら。
キング オブ アナル。
恍惚とした表情からはパートナーとの揺るぎない絆がビシバシ伝わってきました。
愛溢れる田亀源五郎でございました。
私は美術手帖を毎回買っております。
美術館巡りが好きなのでイベント紹介を楽しみに読んでいます。
今回はボーイズラブ特集で、おっかなびっくりのお爺様お婆様が間違いなくいらっしゃるでしょうね…。
田亀源五郎画伯の絵が拝める幸せに、ただただ私は浸っております。