キスと小鳥

kiss to kotori

キスと小鳥
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神34
  • 萌×231
  • 萌16
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
15
得点
345
評価数
86
平均
4.1 / 5
神率
39.5%
著者
間之あまの 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
陸裕千景子 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
キスと小鳥
発売日
価格
¥676(税抜)  
ISBN
9784592877332

あらすじ

15歳の夏に入院先で出会った年上の男・リヒトに恋した日向。大学生になり、とある会社の社長が彼に似ていると知り、一目見たさに就職説明会に参加するがひょんなことからその社長に抱かれることに!? 

表題作キスと小鳥

鷹司利仁,家具メーカー社長で日向の初恋の人,28歳
小鳥遊日向,インターンシップ中の大学三年生,21歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数15

お互いがもう一度同じ人に恋をする



つい最近新装版が出たこの作品。
甘い雰囲気の本が読みたいときにはぴったりなお話。
ずっと読もう読もうと大事にしすぎて、押し入れの積み本になってしまっていたのですが、新装版を買う前に読まないとと引っ張り出してきました。

もうたくさんのレビューがあるので、感想だけ。
小鳥遊日向(受け)が骨折の治療のため夏休みをまるごと潰して過ごした病院で出会った綺麗なお兄さん・リヒト(攻め)。両想いになったとたん日向の前からいなくなってしまいます。本名も知らないずっと忘れられなかったリヒト=鷹司利仁と会社説明会で再会しますが、利仁はその時の記憶を無くしています。もう会わないだろうと思っていたのに、利仁の秘書に気に入られ、昼間は秘書の補佐を夜は利仁のハウスキーパーとして雇われ、再び恋をするのです。

日向が素直で健気でポジティブで一生懸命なところがとても好感を持ちました。「やらなくて後悔するより、やって反省」というのは、理想ですがなかなか難しい。これを実行できるのは凄いと思いました。

自分のことを忘れてしまっていても、傲岸で尊大で横暴になってしまっても、初恋を諦められないなら諦められるまで突き進むという前向きなのが気持ちがいいです。
初めは思い出してもらえないかとさりげなく思い出の品を仕込んでみますが、脳外科手術をした後遺症で忘れている日向に関連することを思い出そうとすると偏頭痛が起きることを知り、利仁の中に自分と過ごした時の利仁を見つけることができてからは思い出さなくてもいいと開き直り、昔の完璧な人へのあこがれの好きではなく、いいところも悪いところも込みでもう一度今の利仁を好きだと気付き、もう一度利仁にも好きになってもらおうとする日向の健気さには頭が下がります。

「金で割り切れる関係がいい」と気持ちを返してくれない利仁なので、自分のことを好きだと言ってくれた過去の利仁の思い出の品を大事にするあまり、それを誤解した今の利仁とすれ違いがあるのは、それが同一人物だと知らない利仁にしたら仕方ないことだと思いますが、日向視点ということもあって切なくて切なくて。
その後の二人がちゃんと話し合えた時にはホッとしました。

他の登場人物としては日向の朗らかで明るい家族や利仁の秘書でいとこの相模原など二人の味方ばかりで嫌な人は出てきません。利仁や相模原の親戚は随分感じが悪い人たちのようですが、話だけなのでそんなに気になりません。
特に相模原のような一筋縄でいかない性格は大好きです。
利仁の後始末をしながらも、利仁に言いたいことを言い、毒を吐きまくり、アドバイスもしながら、楽し気に利仁で遊ぶという、彼が絡むと利仁も本調子じゃなくなるのが面白くて楽しくて、もっとこの3人の話が読みたいと思いました。
間之さんのお話にはこういう秘書が男女問わずよく登場しますが、話をより楽しくしてくれるのでもっと絡んでほしいと思うくらい好きです。

朝が超絶弱い利仁を時間内で会社へ送り届ける手腕といい、普通の人なら手を焼く利仁を初日から上手に操縦する日向は、これからは利仁の惚れた弱みも手伝ってもっともっと操縦しやすくなることでしょう。相模原とは違ったアプローチで利仁を支えていってほしいと思いました。

甘さも切なさも健気さも意地悪もいろんなものがたっぷり詰まってとてもよかっ
たです。

できれば二人が知り合うきっかけになった「ことり」の消息が知りたかったです。
新装版にそちらの話が載ってるそうなので楽しみにしたいと思います。

1

ハッピーゴーラッキー

美しい表紙ですが、日向がシャツ一枚でエロいです(〃ω〃)
日向を抱き寄せる利人を包みこむような日向。
この2人の関係性を上手く表現してるな〜といった感じです。
あらすじは皆さん書かれてるでしょうから、以下あらすじ無視な感想を。

利人と再会した時、いきなり誘惑した日向にビックリです。
そしてそれに乗る利人もどうかと…(^^;;
この辺りの流れはちょっとありえないのでは…と思いました。
まぁ、利人の潜在意識で日向の魅力に抗えなかったのかもだけど。

しかし登場人物のキャラがとても良いです。
日向はウジウジ系かと思いきや前向きで明るいし、利人に対しても言う事はちゃんと言う。
利人は口は悪いけど、日向の事をちゃんと考えてくれます。
秘書の相模原の性格も小気味良いから、読んでてイライラとか無かったかな。

エロは割とあったような気がします。
それでいて間之先生らしく甘く、読後感が良い作品でした。

2

king of ポジティブシンキング + クール秘書

間之先生すきー、陸裕先生も大好きー という訳でかねがね気になっていた
当作、手にすることが出来たぜ、いぇーい と読み始めた昨夜。
いいわー受けさん!
彼の前向きな考え方がすげー好き。読んでて気持ちいい!!
すっきり爽快~!!!
本年の king of ポジティブシンキング あげよう。
と思ってたら happy go lucky=楽天的な
(直訳のご機嫌さんはうまくいくという方がイメージぴったり)
という言葉がテーマだったんですね、うん、納得。
で萌2.
(しゃちょー(攻めさん)の最初がありえねー と思ったので神に至らず。)

皆様、秘書さん(攻めさん従兄弟)のレビュー結構してますね。
皆さん、腹黒とか策士とか 好きなんじゃーん(笑)
私もだーいすき。
にっこり「効率的で熱意ある業務態度を」なんて言われたら、
ぞぞってして きりきり働きそう(爆)
彼にそう言わせた状況(しゃちょーが会社で事をいたす)が
当作内で唯一気になった点で
それ以外は、でろんでろん 吐くほどでもなく、
私的には非常に気持ちよい糖度だったです。

しかしまあ相変わらず素晴らしい陸裕先生。
表紙買いした人、多数だと思うわー。
中もまじ秀逸です。(カラー口絵なし・・・)
ちなみに表紙の攻めさんが口にくわえているもの、ジグソーパズルです。
これが最後まで効いてきますので、もし今から読まれる方、
いらっしゃいましたらお楽しみに~。

あー読後感幸せー。

3

あーちゃん2016

はるぽん様
こんばんは!コメントありがとうございます!
すいません、今 はるぽん様のページ見てしまいました(笑)
はるぽん様3作目のレビューでしたーーー
懐かしい って感じですよね、お付き合いいただいてありがとうございます!
そう、私も白泉社さんのHPチェックしちゃいました。
ほんと間之先生、白泉社さんで書いてらっしゃらないですねー。
そもそも花丸文庫自体があんまり紙で
出版されてないような気もします(TT)
花丸さんのHPにメール出すとこ見っけたので、
相模原さんリクエストメールしちゃいます(笑)

はるぽん

あーちゃんさま。
コメントありがとうございました〜。
この本、私がレビュー書きはじめたより前にレビューしたくらい好きな本なので、語れて嬉しいです。
陸裕さんのイラスト美しいですよねー。
受け攻めもですが、相模原さんのキャラがすごく印象強くて、きっとすぐにでもスピンオフ出るだろうと楽しみにしていたのに、2年経っても出てないですね。出るのかな…間之さんこの本以降白泉社で書かれてないし…不安になってきました。(笑)

YATTA!

甘〜い!
中学生のとき、長野の病院で知り合った優しいお兄さんリヒトに恋しちゃった日向。
大学生になった彼は、リヒトがとある会社の社長になっていることを知り、会いにいく。
脳の手術をしたリヒトは残念ながら、日向のことを覚えていなかったけど、淡い恋心だけは残っていたようです。

日向がとにかく女子力高い!朝が苦手だった利仁の為に、お粥を作り、毎回トッピングを5種類も用意して旦那が起きてくるのを見計らって温めるとか!朝起こすときも、枕元にミルク入りのコーヒーを置くとか!無体をはたらかれても、翌朝には健気に仕事をしようとしたりとか!
こんな嫁なら私かてほしいわ!
日向の女子力に比べて私ときたら、ハッピーゴーラッキー、ときいて葉っぱ隊しか思い浮かばなかったわ。

あ、本題から脱線してました。
利仁の方も、昔とは話し方とかは違っていても優しいところは変わってないなぁ、と思いました。初めて日向を抱いたとき、まだ恋とは言えなかったはずなのに、気遣うそぶりも見受けられます。なにより、いとことはいえ秘書である相模原の軽口にも本当に怒るような事はなかったですし、元来懐の大きな人であることがうかがえますね。

2

日の当たる小鳥

「お兄ちゃんのお嫁入り」がとても気に入ったので、こちらも手にとってみました。
儚げな感じの表紙とストーリー紹介から、シリアスもの?と思ってしまいましたが、出てくる登場人物たちがみんなポジティブ、または個性的キャラなので、楽しく読めました♪

特に主人公の日向は、名の通り、明るくて真っ直ぐな性格の本当に良い子です。
別作品ならいっくらでもシリアスに傾きそうなストーリーを見事に明るく持っていったのは、この子がいてこそ。
また、「怖いこと考える時はー」を始め、日向のセリフや前向きな思考は、単純なようでいて心に沁み、学ぶことも多かったです。

そしてそして、皆様が書かれているように、秘書の相模原。
彼もまたイイ性格をしているんです♪
婉曲ながらも心にグサッとくる毒舌の持ち主。
癖のある脇キャラ大好きーの私としては、またお気に入りが増えました♪彼主役のスピンオフ作品を見てみたい気もしますが、こういうキャラって脇だからこそ光る気もするんですよね。
ともあれ、彼の存在がこの作品の面白さに一役買っているのは間違いないでしょう。

あとですね、余談ながら、攻めの利仁同様、すっごく寝起きの悪い身としては、日向が毎朝作るお粥が本っ当に羨ましかった・・。。
それはもう、思わず粥のレシピ本を購入してしまったぐらい。
間之先生の作品はこれで2冊目ですが、出てくる食べ物の描写がとても食欲をそそります*美味しそうな食べ物が出てくる作品が好き、という方にはお勧めの一作です♪

3

秘書が出張り過ぎで攻めの影が薄い

久々に間之さんのご本を読みましたが、やはり甘いですねー。
間之さんと言えば個人的にはあまり特筆すべき山のない(すみません・汗)、甘さ補給のために読む作家さんなので、こんなにレビュー数も評価も高いというのは正直驚いています。
しかし、小鳥が死んだ話の直後のバンバンジーは如何なものか…

**********************
受けの日向は、21歳の常に前向きな大学三年生。
年齢にそぐわぬ童顔や体の小ささは家族譲りで、その辺りは諦めモードです。

攻めは、クウォーターで作り物めいた美貌と色気を持ちながらも無愛想な利仁(リヒト)。
急成長している家具メーカーの代表取締役。
**********************

15歳の夏休みに足を骨折して入院した先で訪れた、日向の遅い初恋。
相手は22歳。しかも脳外科手術を控えた男性、リヒトでした。
相手になんてされないと思っていたのに手術の前夜、思わぬ思い出を貰えた日向。
ただその後は彼の手術の結果も素性もわからず、一目顔を合わすことも出来ぬままでした。
そんなフワフワと着地点のなかった初恋は、結果日向の恋心の時を止め、想いを抱えたまま時間だけが流れ続けることに。

手術の後遺症で記憶に欠損が出るだとかあるでしょうが、こんなに人格まで変わるのかなあというのが最初の感想でした。
例えそういうことがあっても、しかも根っ子は変わらず優しいのだとしても、まるで別人格。
これは記憶の欠損という部分ものとは違うような…
なんだかBLでここまで変貌されるとものすごい違和感というか、せめて演技で良いのでは?と思ってしまいました。
最初のエロへの突入もものすごい強引な展開で、社員がサボってるのかとムッとしてた社長がそれですか?と、どうにもこの辺りも据わりの悪さがあります。
このモヤモヤ感はいつまで続くのか?と思いながら読んでいたのですが、これが案外はやく一度解消したのです!
気にならないというのとは違うかな、それ以上に面白くなったからなのかもしれません。
エロへ持ち込んだところまでは『なんじゃこりゃ』な気持ちだったのですが、行為の後、秘書の相模原の登場辺りは笑えて!
「私は気に入れば性別を気にせずに可愛がれますので」って…相模原最強…
しかしそれは束の間の面白さで、相模原が色々利仁の過去やら生い立ちやらを日向へ(読者へ)説明し始めると、わざとらしさが気になってしまいまして。

基本攻め重視で読む作品を選んでいますので、利仁も好きです。
細かいところが凄く良い!
億劫がらず日向のために車を出そうとしたり、日向の足の間に座って家で仕事したり。
ちょっとでも一緒にいたいのかい!と恥ずかしくなるくらい。
ただ、なんだろう、妙に影が薄かったんですよね。
相模原に、攻めらしい部分はすべて持って行かれたような。
もし今後スピンオフを考えられているならば大成功だとは思いますが、今作だけで考えると出張り過ぎ、話し過ぎ、顔に出し過ぎな気がしました。

全体的に可愛いお話でしたが、個人的には再読するかと聞かれればしないだろうなあと思いますし、数週間したら細かいところは忘れそうな予感がします(汗

6

甘いだけじゃない!!

甘いけれど、それだけじゃない、笑いや切なさもあるお話でした。面白かったです。
甘々だけのお話は苦手なので、最初の方はどうかなーと思っていたのですが、記憶をなくした後の歪んだ俺様の攻めの方が好みでしたし、前向きな受けの姿勢にどんどん惹かれていく様子も爽快でした!
そして後半の擦れ違いは切なかったです。
嫉妬深い攻めは大好きですが、過去の自分に嫉妬しちゃうって。。それもこれも全ては愛が故ですね。
そんなところが可愛い!
従兄弟の秘書さんも良い味出してました!

3

楽しい一冊

金子みすゞか……というタイトルと、柔らかい色調の表紙。
舞台は夏の信州、かつてサナトリウムだったという趣のある病院、
そこで15歳の日向が出会ったのは、小鳥を連れた美しい青年……

という繊細でリリカルな話……と思って50ページ位まで読んだが
さにあらず、クスッとするようなおかしくて明るい話だった。


中3の夏に出会ってその後忽然と消息が分からなくなってしまったリヒトを
忘れられずに大学生になった日向。
偶然近況を知った彼は、とある会社のトップとなっており
日向はその会社のインターン説明会に出かけて行くのだが……。

記憶を失くしたリヒトと再会して、やがて思いが通じ合うまで
という粗筋には違いないのだが、そういう切ない話というよりは
おいおいいきなり会社で致しちゃうんですか?と呆れた後は、
基本前向きポジティブな日向の逞しさは可愛いというか面白いし、
傲慢なようで実は嫉妬がバレバレのリヒトも可愛いし、
脇役の相模原のちょっと腹黒美人ぶりも好み。

ポンポンとリズムよく時々軽く毒も入る会話も楽しく、
古い映画の話もマニアックすぎず丁度いいアクセントになっていて、
ドラマチックというよりはマンガチック、
何より基本は甘々、全体に楽しく読める一冊だった。



※名前のおはなし
リヒトと小鳥遊。
リヒトといえば、そりゃあ同級生シリーズを思い浮かべるんですが、
一方の小鳥遊、BL界では人気のお名前ですねぇ……。
パッと思いつくだけでも、「エス」「月光坂の花屋敷」「酷くしないで」……。
リアル世界でお目にかかったら、思わずニヤッとしてしまいそう。

5

忘れられた事

最近、間之あまの先生にハマっている自分ですが・・・
今回も当たり本で楽しく読めました(*´∀`*)
自分の大好きな設定とは少しずれるのですが、それでも楽しく読めました

お互いが入院中に出会い、攻め様が頭の手術をしたことで
受け様との記憶に蓋をした形となって
攻め様は受け様の事を思い出せずに再会します

受け様はとにかく昔の攻め様の事が忘れられず
偶然にもあった攻め様に、最初で最後の思い出だと
グイグイいったところ、誘っていると勘違いされて・・・

攻め様に思い出してもらえない受け様が凄い健気で涙しました
それでも受け様が悲しんで打ちひしがれる事もなく
ニコニコなんとかやり過ごそうとするところも、健気でグッときます

今回良い味出してたのが、攻め様のイトコそして秘書の方でした
腹黒秘書wwww

3

笑顔のところに福が来る

テーマが「happy go lucky」(ご機嫌さんはうまくいく)だそうで。
受け様の日向がにこにこしていて本当にかわいい!
ショックを受けてしまうような出来事も、前向きににこにこ乗り越えていって。にこにこと攻め様のお世話をして。
名前の通りひだまりみたいな子です。
こんなに可愛くて、暖かくて、甲斐甲斐しい子が側にいて好きにならないはずがない。
攻め様のリヒトさんはイケメンだし、社長だし、ハイスペックなのですが。様々な事情があってちょっと難しくて自己中心的。

どうしようもない事情や誤解が重なって、二人の関係は一度壊れかけるのですが、そこでちょっとした奇跡がおきます。
そこで奇跡。ラッキーが起きたのは、日向がにこにこと前向きに2人の関係を大事に大事にしていたからなんだなぁ。と、とてもほっこりした暖かい気持ちになりました。
全ての問題が都合良く丸っとなくなる訳じゃないんですけど、素敵なハッピーエンドでした。

5

糖度激高

著者の作品はどれも本当に糖度高めで、ハピエン厨の自身も大満足のものばかりで最後はきっと幸せになるんでしょ!!!っとわかってるのに。。。
主人公が心痛めているときには自身も胸が痛くなるし、主人公がどきどきするシーンは柄にもなくどきどきしてしまう。。。
言葉の紡ぎ方が凄く纏まりがあり共感のできる一冊でした。
こと細かい描写なのに諄くなり過ぎず説明的すぎない、言葉で表すとこんなに簡単なのに実際そうなのですごいと感嘆します。
甘くて、甘くてでもたまーに苦いそんな主人公の心情を如実に表しているのが良かったです。
甘味をお求めの方はぜひご一読をお勧めします。

6

ウサギのリンゴ

甘いお話が多い間之あまのさん。今回も甘くてちょっと切なくてキュンキュンしました!

日向が骨折の入院中に出会ったリヒト。かっこ良くて優しくて日向はあっという間に恋に落ちます。その後、会えなくなっても6年間ずっとリヒトのことを忘れずにいます。この日向くんが素直で前向きで明るくて、私の好きな受けのタイプでした。ピンチをチャンスに変えるように利仁に向き合っていくところでは「頑張れ」と応援していました。

最後まで記憶は戻らなかったけど、私はその結末に大満足でした。日向くんが初恋に囚われずにもう一度恋をしようと思ったところや、人間不信だった利仁が昔と同じ日向を好きになっていく過程にキュンキュンできたからです。いとこの相模原さんが味方になって仲良く暮らしていくんだろうな~と幸せな気持ちで読み終わりました。

6

小鳥さん(笑)

私的にチェックしている間之あまのさん、連続刊行でうれしいです。
個人的にはこの本がいちばん甘々で楽しめました。

昔、入院中の受けが出会って惹かれ合った攻めは、再会したときには脳の手術のせいで受けの記憶を失っていた、という再会もの。28歳家具会社社長×就職活動中の21歳大学生。
愛した人から自分の記憶が消えた、という切ない話なんですが、受けくんが割とぽやぽやだし、思い出してもらえないことを悲観してないのであまり悲壮感はありません。再会してハウスキーパーになったあとのほのぼの同居がメインかな。
寝起きの悪い攻めを起こす受けくんのスキルに感心しました。「寝起きの悪い人にひどいことを言われても、本人の本意ではないのでスルー」という格言にも。

攻めも、若い頃と現在のギャップがおかしくもかっこよかったですが、脇キャラの社長秘書・相模原さんがすごくよかった。
受けの小鳥遊くんを「小鳥さん」って呼び、かまい倒し、攻めをイライラさせる有能で食えないゲイ。こっそり受けくんの携帯いじって攻めを着拒操作する腹黒さ。ズキュンとしました。
詳しくは書かれていませんでしたが、味覚障害があるのかな。完全無欠なのに味覚障害…キャラ立ちまくりなんで、きっとスピンオフが出るんでしょうね。

11

あーちゃん2016

今頃はるぽんさんの古いレビューにコメントしてごめんなさいー
でもあんまりおもしろくて!
私も相模原さんに一票!です。
いいっすよね、この毒吐きというか策士というか腹黒というか(笑)
スピンオフ出てないみたいですね、残念。
ううーん、各社さんの都合でもあるのかなあ・・・

表紙とのギャップが素敵なコメディ!

足を骨折した中学生・日向(受け)は、山奥のサナトリウムに入院。
そこで、小鳥を飼う美青年リヒト(攻め)と出会う。
脳の手術を控えた彼とまた会う約束をするが
彼は突如失踪。
数年後、大学生になった日向は
家具メーカー社長となった利人と再会。
別人のように傲慢な利人は
手術の後遺症で日向を忘れてしまったようで……


よくある俺様×健気の組合わせかと思いきや
日向が意外と思いきりの良い性格で◎
利人が覚えていないなら、初対面の相手として誘ってしまえと勢いで利人に抱かれてしまいます。
そしてなりゆきで利人の秘書となり、住み込みで彼の世話をすることに。

無理に思い出そうとすると頭痛がする利人のため
日向は初恋の思い出を封印。
利人は、日向の初恋の人が自分だとも知らず
日向の初恋の人に嫉妬する……という
非常に微笑ましいラブコメです。


しかし後半にはすれ違いも。
人は悪くないが短気な利人は、日向が「リヒト」との思い出として大切にしているジグソーパズルを壊すという暴挙に出ます。
何とも大人げない人なのですが、その後反省してパズルを元通りにし、日向に謝りにやって来る姿は可愛い。
記憶が戻るきっかけがただの偶然ではなく、利人が反省し「ある行動」をとったことで…という展開も、利人の成長が見てとれ良かったです。

一族の争いに巻き込まれたせいで性格が歪んでしまい、昔の好青年の面影は全くない利人ですが、感情を抑える生き方を強いられて来たが故の不器用な愛情表現が何だか憎めないキャラクターでした。


もう一人、忘れてはならないのが利人の従兄弟で秘書の相模原。
常に飄々とした言動で、ときに利人をおちょくり、ときに日向との仲を取り持つ彼は非常に魅力的なバイプレイヤーでした。
本書がコメディとして面白いのは、ひとえに彼のキャラクターが抜群に立っているからかと思います。

相模原の芝居がかった台詞など、ややオーバーで漫画的に思われる箇所はありましたが、全体的にはとても楽しめました。

カバーイラストの印象から、ただの可愛い系の話と思われるかもしれませんが、コメディ好きな方には騙されたと思って手にとっていただきたい一冊ですv

9

ひたすら前向きに

恋も仕事もポジティブになれちゃう癒し系ラブストーリーにとってもキュンキュンです。
甘さはもちろんのこと切なさとかほんわか感が上質であって非常に良い感じで同居しており、時間を忘れて夢中で読んでしまいました。
一見ただの楽天家にも思えるポジティブ思考の日向(受)ですが、ポジティブ思考っていうのは失敗も悪いことも「自分の責任」として受け止めて、物事を良い方向へ向わせようとする強さだと思うのですよ。日向からは一生懸命なまでにその強さを感じられました。
切ない設定ではあるけれど、そんな日向のおかげで明るく前向きなストーリーへと上手い具合にシフトされております。
読者に共感を与えるポイントもしっかり押さえてあるので、グイグイっと物語へと引き込まれちゃいます♪
(※ネタバレを含みますのでご注意ください。)


長野県のサナトリウム調の病院で出会った利仁と日向。
利仁は難しい手術をしなければならなく、手術に踏み切るか迷っていたけれど日向の言葉に明るい未来を感じとって手術を受ける決意をします。
そんな利仁に淡い恋心を抱く日向。また利仁も素直で愛らしい日向に心惹かれます。
手術を受け、また会おうと約束のキスをするもその日以来、利仁の消息がわからなくなってしまうのでした。
利仁を好きな気持ちがずっと変わらなかった日向は、利仁だけを想い、ようやく利仁と再会を果たします。
だけど利仁は手術の後遺症で長野の病院でのことも日向のことも忘れており、まるで別人のようになってしまっていたのです。
立ち去ってしまったらこのまま終わってしまうと日向は慣れたふりをして利仁に抱かれます。
ようやく再会できたのですから、必死にもなっちゃいますよね。
そんな健気で一生懸命な日向に心打たれます。
利仁も日向を気に入ったらしくハウスキーパー兼、利仁の経営する家具メーカー秘書補佐として雇うのでした。
住み込みなので二人の距離が縮まるのにそう時間はかかりません。
夜な夜な利仁に抱かれ、日向の体も作り替えられていってしまいます。
利仁は寝起きは最悪で常に傲慢俺様、好きだなんて言葉は一切口にしませんが日向を好きだって想いはひしひしと伝わってくるんですね。
冷淡無情そうに見える利仁ですが、基本的には優しい男性なのです。日向限定というところがまた萌心を擽ります。
独占欲や過去の自分自身に嫉妬丸出しな利仁は何だか可愛らしかったですね。
日向がいなきゃ生きて行けない、とばかりに余裕を完全に失う利仁にもキュンとなってしまいまた。
最後にはお守り代わりに託したパズルのワンピースがしっかり嵌るような清爽さ、温もりがじんわりと心に響いてきます。
そこからはもう甘々ラブラブですごく癒されちゃいます(*´ω`*)
利仁の秘書 相模原もとても魅力あるキャラでした。
二人のお話もですが、相模原のお話もスピンオフでも何でもいいのでまた触れてみたいです。
しっかりと結ばれた利仁と日向には過去なんてそう重要なものではないのかもしれませんね。
前向きなテーマが実にじっくりと醸し出された物語でした。

あとがきにある「ご機嫌さんは上手くいく」まさにその通りですね。
やさぐれていた気持ちが(笑)すーっと浄化されて行くようでした。
甘いお話で癒されたい方におススメな一冊ですよ♪

12

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