毒のように甘い、おまえの身体――刑事が愛した無垢なバレリーノの真の姿は……。 知られざる絶版名作を発掘! カリスマが描く、衝撃の官能BL!

蘭陵王

ranryouou

蘭陵王
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神28
  • 萌×210
  • 萌9
  • 中立4
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
16
得点
211
評価数
54
平均
4 / 5
神率
51.9%
著者
山藍紫姫子 

作家さんの新作発表
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イラスト
座裏屋蘭丸 
媒体
小説
出版社
ハーレクイン
レーベル
ハーレクイン・ラブシック
発売日
価格
¥704(税抜)  
ISBN
9784596744326

あらすじ

気まぐれに彼を拾ったダンサーの性の玩具にされ、歪んだ快楽を植えつけられた。やがて仕込まれたバレエで頭角を現すも、その美貌ゆえに、場末の劇場で男たちに一夜の肉悦を与える獣に堕とされた――
 捻じれた運命に弄ばれて、心を閉ざす天才的バレエダンサーの玲司が、初めて男に甘やかされて愛にすがるとき。もう心は凶暴な毒に蝕まれているとも知らずに――
 ボーイズラブ界のカリスマ、山藍紫姫子の最大の問題作にして最高傑作が、ハーレクイン・ラブシック創刊号に登場!

表題作蘭陵王

警視庁捜査四課の刑事
天才バレエダンサー,19歳

同時収録作品蘭陵王

警視庁捜査一課の刑事
天才バレエダンサー,19歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数16

複雑~~~~~~

ダークロマンスサスペンス~萌はあるようでないようである。

殺人事件の絡む愛憎まみれるストーリー展開は圧巻でした!!
が、主カプを勘違い、主役を勘違いしたためにモヤモヤ読了感。
前情報がなかったおかげで、どうなるどうなると味わえた面白さもありあますが、
え?え?そうなるの?え?これまでの展開はなんやったん?
心が追いつかず、最後の最後、関係が変わってからの2人をどんな目でみて良いか分かりませんでした…

どんどんと惹かれ合う桐生と玲司にキュンキュンしてたところに
玲司の真実が暴かれ…一緒に死のう!展開の耽美さに胸熱!だったんですよ…

フィス卜や腸内卵を腹パン!は どひゃひゃーとなり、
玲司に怒りをぶつける佐野のリョ-ジョクぶりに桐生への愛を感じて 胸いっぱい!だったんですよ……

桐生を通して、お互いの必要性を感じる佐野と玲司に
この2人が持つ狂気、共鳴しあう姿は、あぁ…となるけれど、
甘い?楽し気な関係性に変わったことを良かったね良かったねとはなれなくて。
佐野には桐生への想いを貫いてほしかった…
思いがあるから玲司と一緒にいるのかもですが、なんだか複雑。

玲司は可哀想そうだけど、結局は自分本位なところが、ちょっと…
桐生では、玲司の心を埋められなったからだとは思うけど、
なんで桐生だけ、こんな目に!!!!!
桐生に肩入れしずぎたため、なんだかなぁという気持ちがぬぐえませんでした。


0

極彩色の刃のように

イヤ〜…凄かった…
粗筋や内容は省略して感想だけ書きます。

正直、中盤までは。
山藍先生にしては随分普通だと思ったし、振り切ってない感を感じてた。
美少年、芸術、肉体の美、欲望の醜悪さ。
一般人にも連想できる範囲の舞台装置に感じてしまった。
十分面白くはあるけど、アノ耽美の女王・山藍紫姫子作品、と思うと物足りなさを感じていた。
しかし!
(ネタバレ注意↓↓↓↓)






中盤に主人公格の一人が死ぬんですよね…これにまず驚いたし、ここからの展開が怒涛だった…!
耽美よりももっと暴力的な世界観が立ち現れて、美よりも人間の「獣性」を感じさせる展開に目が離せなくなった。
凌辱も過酷。
フィストファックまで出てくるとは…でもここまでやるのが女王・山藍。
やっぱりさすがだわ…と脱帽気分です。
ダークでおどろおどろしくて。
痛み、残酷、憎しみ、裏切り、執着、血の宿命、猟奇。
物凄い残酷絵がステンドグラスになって、極彩色の光の矢となって突き刺さってくるよう。

2

スリリング過ぎました。。。

耽美小説ですね。座裏屋先生のイラストがずーっと気になっていたのですが、山藍先生の世界観に自分が入っていけるか…自信がなくて、”いつか”と長らく思い続けて、やっと最近、山藍ワンダーランドに踏み込んでみました(とはいえ、やはり自信はない)。
凌辱好きなので、受の尻壊れるな…の連続はわりとファンタジーとして受け入れられるのですが、それ以上にサスペンスとオカルトの要素が強めで、なかなか手強かったです。”しゅみじゃない”というのは、”ええええ!?そうなっちゃうの?!”と夜中に叫びそうになった衝撃の展開が受け入れ難かったからです。。。前半と後半で大きく流れが変わるんですけど、前半の流れのまま着地したら、たぶん”神”だったと思います。途中からの佐野の役割が少し唐突に見えちゃったんですよね。そこから後半はしんどくて。過去のレビュアー様も指摘されていましたが、期待してた3Pがなかったのも、ちょっと残念でした。(表紙はイメージなんですね。いやまぁ、最終的に正解ではありますが…)

愛というより情念の世界ですね。ここまで暗くて深っーい業の話を描き切っているのは凄いの一言です。そういう意味で作家様へのリスペクトはあるのですが、、本作のオカルト味がちょっと私が求める耽美にはいらない要素だったということと、ここまで振り切っていると”神”or”しゅみじゃない”の2択だと思うので、後者になってしまいました。。。ただ、耐性強い方、JUNE育ちの方には、お勧めできます。

1

メインcpより

メインのCPより、桐生と佐野の関係に1番萌えた。

2

どろっどろサスペンス

前情報なしの衝動買い。表紙絵とあらすじの印象から、てっきり刑事×魅惑のバレエダンサーの3Pモノかと思いきや…。
詳しい内容は他の方々が書かれてるので割愛しますが…凄かったです!登場人物のほぼ全員が狂気を抱えたダークなストーリー。中盤以降からの血みどろサスペンス展開には衝撃を受けました…!

過去に山藍作品は何冊か読んだ事があり、陵辱シーン等は覚悟の上でしたが、佐野が玲司にガチで暴行するシーンはキツかった…。玲司を憎む気持ちは分からなくもないけど、さすがに鬼畜すぎて…。
特に卵を挿入して腹パンで割るシーンは読んでいて気持ち悪くなりました。(ただし、その後ちゃんと後始末して雑炊作ってあげるというアメと鞭ww)

座裏屋先生のイラストは安定の美麗クオリティ。耽美な作品の雰囲気とベストマッチでした!


独特な世界観と巧みな文章、作品としての完成度は高いけど、BL的な「萌え」を求める方にはオススメできないです。うーん、評価が難しい…。

1

圧倒

評価を中立としましたが、結論から言ってとても面白かったです。

本作は座裏屋蘭丸先生が挿絵を担当するとのことで知り、購入しました。
絵は全て言わずもがな美麗でうっとりしました。
また、作風ともとても合っていてすごく良かったです。

物語に関しまして、なんと書いて良いのか正直わかりませんが、序盤から溢れる寂寥に、どんどん引き込まれていきました。
このお話の中には、幸せっていう幸せは無いんだろうなと、感じさせるような展開が続いていきます。
なんだかとても、よくないものを見ている気分にさせられました。

またセックスの描写が艶かしく、世界観をより引き立たせていると感じました。

しかし、私はグロテスク・凄惨な描写に耐性こそあれど、特別好いている訳では無いので評価にとても迷いました。
神orしゅみじゃないの究極の選択です。

文章や世界観をとったら神。
読後感をとったらしゅみじゃない。

そこも含めて、面白い作品でした。
購入して良かったけど、もう2度と読みたく無いような、なんだかふわふわした気分。

評価は中立にさせて頂きましたが、サスペンス調のお話がお好きな方にオススメしたい作品です。


1

悪の華もしくは悪徳の栄え

山藍紫姫子さん読んでみたくて、一番読みやすそうだったこちらを。
1990年の作品だそうです。

ロマンス、ダークロマンス、ホラー、ミステリー、サイコサスペンスといった成分がふんだんに詰まった一冊で、BL小説としてはどうだろう?といったところですが、娯楽小説としては先が気になるストーリーで面白かったです。
ハーレクイン×角川ホラー文庫みたいな感じ……と形容しようとして、1990年といったら角川ホラー文庫はまだなかったことにふと気づき。
ということは、山藍さんがこれを書かれたのは、今でこそごまんと溢れるサイコパスモノが大衆向けの1ジャンルとして確立されるより何年も前ということになります。
“最大の問題作”というのは、時代を考えれば大げさではないかもしれません。

絶世の美青年が「美」と「醜」を行き来する恐怖と、その恐怖が作り上げた醜い怪物の残酷な狂気。
それをこれほど耽美に書いてらっしゃるのはとてつもなく好みです。
己の美を取り戻したい一心で人の血を浴びる姿は、かの「血の伯爵夫人」エリザベート・バートリを彷彿とさせました。
エログロに抵抗がなく、耽美+残酷+倒錯というキーワードにピクリとくるなら迷わずどうぞ。
程よいページ数で初読みにはもってこいだと思います。

ただこちら、評価はかなり迷う作品です。
サイコパスは大好きなのですが、それ以上の大前提として私は「勧善懲悪」が好きなのです。
どれだけダークサイドにいる奴等が魅力的でも最後はジャスティスに勝ってほしい。
だから娯楽小説として読むならこの結末はなんともモヤる。
一方で、ダークロマンスとして読むならこれで良いんだとも思う。
山藍さん自身“ラブラブな二人を書いているつもり”とあとがきで言ってらっしゃますし。
人としての倫理観を失いケダモノに成り下がった彼等は、自分の真の姿を解ってもらえる存在に出逢えたことで多少なりとも孤独から救われ、この先は彼等なりの生き方で生きていくのでしょう。
でもなぁ…うーん、うーん…
エンドレスループに陥った末の、どっちつかずな「萌」評価です。

ちなみにこの作品、電書に抵抗がなければ電子版の方がお得な仕様。
SSペーパー+座裏屋蘭丸サイン入りイラスト+表紙イラストノーカット版+山藍紫姫子蘭陵王誕生秘話インタビュー付きです。

2

評価に悩む

山藍先生に座裏屋さんの表紙で発売当時からずっと気にはなっていたのですが、痛い話だよなあ…と思いどうしても購入に踏み切れませんでした。がしかし、評価も高く綺麗な表紙につられ手に取ってみました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

これほど評価に悩む作品もない。と思いました。BL的な萌えという点ではかなり低い。けれど一つの作品として読むと、これはすごい作品だとも思う。

桐生の、妻への想いと玲司への愛情。初めは妻を弔うためだったのが、美しく儚い玲司へどんどん惹かれていく様は、あっという間に堕ちていく一人の男を見事に描きっています。

玲司も、あの美貌ゆえに凌辱され、そして悲惨すぎる過去の経験から怪物へと変貌してしまう。唯一自分を大切にし、愛してくれた桐生をああいう形で失う彼があまりに哀れでした。

そして佐野。彼の中に巣くう狂気がすごい。

とにかく玲司を取り巻く大人たちがあまりに外道で、そして彼の過去が悲惨すぎて、途中で読むのを放棄しそうになるくらいでした。そんな中、桐生と玲司の純愛がこの作品を救ってくれるのかと思いきや、そこで終わらない。
終わらないゆえにBLとしての評価は「趣味じゃない」なのですが、それゆえにこの作品の評価は「神」でした。事件の動機や真相にはびっくり。ミステリーとして読んでも遜色ない作品です。

桐生亡き後、桐生を愛した男二人の間に芽生えたものは愛だったのか。

これが20年も前に書かれた作品というのも驚き。すごい作家さんなんだなと感心します。

が、甘く優しいお話を好む方にはお勧めできない、ダークで狂気に満ちた作品でした。

6

最悪

冒頭の口調でまず引いた。なんだこの文章この後も続くのか?と不安になったけどほんぺんが始まったら普通の文になったからよかった。

感想としては、「本を破り捨てたくなった」しかない。気持ち悪い。気色悪かった。
玲司が可哀想。あのえみこだかえりこだかの女嫌いの玲司を拘束させて、無理やり性行為に及び自分が妊娠するまで中出しさせるシーンは読んでて本当に不快だった。木戸とやってろくそ女が
殺されて当然。むごい殺され方したらよかったのに。

ルームメイトみたいに外国の原作かと思ったけどこの人の作った話なんですね。この人の書いた本は買わないように気をつけます。

なんでハーレクインラブシックでこの本を出したのか意味がわからない

「しゅみじゃない(汗)」どころじゃないです。それくらいじゃすみませんよ。趣味じゃない以下のランク

6

狂気に満ちたお話でした。

美貌のバレエダンサー玲司を愛してしまった桐生。
愛し合えると思った矢先で、玲司の獣性が牙を剥く。一方で親友の桐生にただならぬ想いを抱いていた佐野。愛し合えないけど理解し合える、そんな異常な関係性が屈折した二人には一番必要だったのかもしれません。
玲司のトラウマも性玩具にされてきた過去も可哀想だけど人を平気で殺すのは相容れなくてやるせない。血飛沫を浴びたように赤い痣に覆われる白い肌、己の美しさのために玲司は殺人を繰り返すのだろうか。
危うさと痛々しさ、耽美が散りばめられたお話でした。

1

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