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kaiinu ni kamaremashita
過去の出来事からトラウマを持つ貸金業兼便利屋の宗太と、元ヤクザの志賀のお話。どちらともが内面に問題を抱えていて、相互救済的な面があると思う。志賀の過去を知ると無条件に応援したくなり、不器用さが可愛く見えた。
志賀は表情がほぼなく、感情も動いていないようなキャラ。そうなっても当然の生い立ちが辛い。宗太の言葉に人生変えるくらい影響されてて、それが些細な冗談っぽい発言なので、今まで本当に人対人としての交流がなかったのかなあと思った。
宗太は志賀の飼い主的な立場だけど、キャンキャン吠える犬みたいな印象。強がって虚勢を張るところは、ときに辛く、ときに笑えて良かった。
宗太は精神的なところから性的な触れ合いが無理なのに、作中何度も男に襲われる。それでも暗く深刻な雰囲気になりすぎないのは、宗太の明るさのおかげかな。
ただ志賀びいきで読んでると、宗太の志賀への言動がキツすぎると感じるところがあり、また強気な発言が口だけ男のような印象になるところもあって、途中ちょっと好感度が下がってしまった。
ストーリーはヤクザの復讐から逃げながらトラウマ克服を進めつつ、過去の事件の真相に迫る。ここは全部まとめてサクっと終わった感じ。「飼い犬に咬まれました」ってタイトルだけど、最後まで志賀の裏切りはなかったので一安心。
いろいろあったけど、幸せを知れて良かったねーと志賀に言いたくなるラスト。わちゃわちゃ感を出してくれる事務所メンバーたちのやりとりも好き。
印象に残ってるのは、志賀をわかろうとする宗太の心理描写。一般的でない環境で育った人にとって、これほど救いになる言葉があるだろうか、と感動した。
イラストに惹かれて購入
お話は、面白いのですが展開がまわりくどいというかスピード感がないというか
主人公の気持ちに共感出来ないとちょっと読みにくいかなぁ
登場人物は魅力的なのに、あまり深い展開にならずなかなか情報が入ってこないのがもったいない
イチャイチャも少ないし、かと思えばいきなり乳繰り合ってるような展開で、ちょっとおいていかれました
全体的にもったいない‼︎につきる作品かなぁと思います
初めて読んだ作家さんなので、また他の本も読んでみようと思います
貧乏歴22年、お金持歴3年の宗太は、母子家庭の貧乏家庭で育ちます。
母親はお金持と結婚し、新婚旅行に行って帰えらぬ人に。
宗太の手元には、一生食うに困らない大金が…
元々、便利屋を友人二人とやっていた宗太だったが、そのお金を元に正規の金貸業も始めます。
その金貸に元ホステス今はセレブ妻の由紀がお金持を借りに来ます、今はお金には困っていないはずなのに。
聞いてみると、過去の出来事でヤクザに脅され、お金を要求されている為、手持ちのお金だけでは足りず、やむなく借りに来たとの話。
宗太は、その案件を金貸の方では無く、便利屋で請け負い、ヤクザから脅迫のネタを取り返そうとヤクザの事務所に忍び込みます。
敢え無く捕まった宗太をヤクザの手下の志賀に助けられますが、その時宗太は、つまらなそうな無表情の志賀が気になり、自分の会社に転職を誘います。
まさか本当にヤクザを辞めて、自分の元に来ると思っていなかった宗太でしたが、ヤクザを辞める為のお金、一千万円を志賀に貸付け、会社で雇う事になります。
志賀はとにかく宗太にだけ興味を示し服従し執着するのですが、
ワンコと言うより駄犬、獣犬?
宗太を抱きたいからお金を払うと言ったり、触らせてもらえないなら触って欲しいとか、とにかく従順なんだけれど自分の欲求にもストレートに要求したりして、私的には可愛いかったのですが(笑)性的な事が過去のトラウマから苦手な宗太はもちろん志賀の行動が受け入れられません。
しかし、宗太は徐々に志賀にほだされ受け入れていくのですが、母の事故の話から志賀は姿を消してしまいます。
ヤクザの逆恨みから宗太は拉致られてしまいますが、デジャブの様に同じパターンで助けられます(笑)
ここからは宗太の男気が溢れています。
志賀の過去の自分の後悔も受け入れて、恨む気持ちもないから、赦すとか、赦さないも無いときっぱり。
志賀も罪を償う為に警察に…
何事にも無表情無関心の志賀が、宗太を一途に見つめ、名残惜しそうに出て行こうとするところは忠犬に(笑)思えました。
宗太のトラウマも色々な事件に関わり合う中で、誤解が解けて段々と解消されていく過程も良く理解できたし、
志賀の宗太にだけ見せる表情や言葉や執着も一途で萌えました(*^_^*)
桜城ややさんのイラストも宗太、志賀共にイメージ通りですごく良かったです。