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koookami wa akutokubengoshi no okiniiri
松浦さんの作品が好きでこちらも購入。読み応えある良い作品でした。
法律を学ぶいたいけな大学生と、裏社会の弁護士を務める責め。レイプから始まってしまう二人の関係ですが、やがて攻めの器の大きさと男気に触れ、仕事上もプライベートも接近していきます。
受けの成長物語といってもいいかもしれません。
その中で、様々な出来事が矛盾なく、起伏にとんだ形で構成されていき、読み手を飽きさせません。「居候は野蛮な王様」が今ひとつだったので、こちらは満足の一冊となりました。
良い買い物をしました。半額のキャンペーンだったのですが、「弁護士」に惹かれて。
この本を読む前に読んだのは弁護士事務所内の割に健全なオフィスラブでした。
今度の弁護士さんはヤクザに仕える「悪徳弁護士」桐嶋。
お相手は代議士の息子、一之瀬和威。この子いろんな目にあいます。気の毒に。
たまたま再会した幼馴染を助けようとして監禁凌辱。
それがトラウマとなり男性恐怖症に。
そしてなぜか悪徳弁護士のところでアルバイトをするようになり、いろんな事件に巻き込まれていきます。
でも、代議士の息子だからと言ってただのボンボンってわけではなく、反骨精神がありいろいろあってもひるまない強さがあり、狼の目をしていると。
それが攻が受に惹かれる理由でもあります。
対して悪徳弁護士の桐嶋は猛禽のような目つきと表現されています。
でも気持ちがけっこうダダ漏れで(読み手には)なんかかわいいです。
悪い感じなのは、冒頭の凌辱シーンだけであまりヤクザに仕えているからって悪徳って感じはしません。
実際、何が正義なのか?の問いと同じく何が悪徳なのか?です。
和威がレイプで始まった関係から桐嶋を好きになる過程はいくつも起こる事件に添って変わっていきますが、自然で納得できる流れでした。
桐嶋も入院するような目に合ったりするのですが、ここで和威が告白してハッピーエンドの定番か?と思いきや、もうひと波乱あったりします。
起こる事件は大学内での薬絡みだったりヤクザが絡んだり、和威の父親の選挙が絡んだりと盛りだくさん。飽きません。
最期は桐嶋がちょっとサプライズ的に「いい事」します。
それぞれの背景を考えると前途多難な気もしますが、末永く幸せになってほしい二人でした。