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kyuketsukiou to midara na keiyaku
巷でプチ流行中の(?)腐男子攻め。
しかし、普通の本と違うのは
本書の攻めは吸血鬼で、
愛する受け(小説家)の仕事のため
ガチでBLを研究するという点。
暇人すぎる吸血鬼とか、メタ的なBLネタとか
何かとシュールで面白い一冊です☆
売れない小説家・英春(受け・童貞)。
ある日、飼い猫のランディが黒髪の美男に変身。
じつはランディ(攻め)は吸血鬼一族の王で…。
あらすじだけ書くと
ありがちな人外ファンタジーですが
ここからの展開が変わっています。
英春に恋をしたランディは
猫の姿で一生英春のそばにいるつもりだったが
事故に遭った英春の命を救うため
本来の姿に戻った。
そして、猫の恩返しとばかりに
英春が書いた男女モノの
恋愛小説を男同士に書き換えて
勝手に編集部に送り、好評を得る。
おかげで英春はBL作家に転身w
自身もすっかりBLにハマったランディと
BL様式美的なセックスをあれこれ実践するうちに
作家としても一皮剥けていきます。
ベッドシーンのたび、
今日は鬼畜メガネ風に、今日は王子風に…と
ノリノリで色んなタイプの攻めを演じるランディは
実に生き生きしていますw
そんな日常話と平行し、吸血鬼の世界の話も。
長すぎる寿命、選民意識の強い家臣たち…。
そんな環境に生きてきたランディが
打算のない純愛を描いたBLって
なんて素晴らしいんだろう!
とハマるのはすごく納得だし
英春のため命を捨てようとする
一途さにもグッときます。
ランディに仕える美少年・サンパチとの
主従の絆も良い。
あまり期待せずに読み始めたら
思いのほか面白かったので高評価です☆