傷つき苦悶の表情を浮かべる美青年に覚える昏い欲望──。

真珠にキス

shinju ni kiss

真珠にキス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×24
  • 萌2
  • 中立4
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
26
評価数
12
平均
2.7 / 5
神率
0%
著者
遠野春日 

作家さんの新作発表
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イラスト
乃一ミクロ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥590(税抜)  
ISBN
9784199007651

あらすじ

倒錯した性癖を隠し持つ大学准教授の葛元。
ある日、車の事故で出会ったのは極道の朝霞だ。
優美な長身に似合わず乱暴な男は、なぜか一目で葛元の性癖を見抜いてくる。
「俺の身体を試してみろよ?」葛元の家を頻繁に訪れては、淫らに誘惑してきて…!? 誘いに乗ったら身の破滅──美貌の悪魔に搦め捕られた男が堕ちた、甘美で危険な罠。

表題作真珠にキス

仏文学の准教授,34歳
ヤクザ幹部で若頭の愛人

その他の収録作品

  • 二つめの真珠
  • あとがき

レビュー投稿数5

救済系ともいえる

読み終わって結果的には私好みのお話だったんですが、あらすじとか当初の展開から段々変わってしまう印象。
あらすじから言うと、澄ました大学の准教授が傷痕などに執着する倒錯した性癖を暴かれて…
…みたいな話として始まるんだけど。
読んでみると、美しきビッチが振り向かない男に恋焦がれて、というストーリーの方が主になってくる。
ビッチは、ヤクザ幹部の朝霞。
元々普通の学生だったのに陥れられて刑務所に入り、中でヤクザ若頭の梁井のオンナにさせられ。
そのまま肝の据わった男喰いになった…
車を当てた当てないで偶然知り合ったインテリの葛元にちょっかいを出す朝霞。
嫉妬深い梁井から半殺しの目にあっても、葛元に会いに行ってしまう。
が、その事が葛元とのセックスにつながるんですよね。
酷く殴られて打たれた痕がある痛々しい身体。その身体に聖セヴァスティアヌス像を重ねて欲情する葛元。
いざ抱かれてみると、男は初めてという葛元は性技は巧みで絶倫で。
心はもとよりカラダでも陥落する朝霞!
葛元の方もヤクザなんかと、と思いつつも、ふと見え隠れする朝霞の純情に絆されていく…
…的な流れが「真珠にキス」。
続いて書き下ろしの「二つめの真珠」へ。
気まぐれで自分勝手な朝霞が、勝手に温泉旅行を予約し葛元に来い、と命令。
だけど心の中では、来てくれる?くれない?どっちなの?ワタシのコトどう思ってる?好きだったら絶対来て!みたいな乙女な部分を見せてくれるお話。
これ好きでした。
その後、この作品はヤクザBLとしては珍しい展開で終わります。
組長が朝霞を手放し、梁井も組長の命を受け入れ、朝霞は身一つで葛元のものになるんですよね。そして周囲公認の恋女房になって葛元のパリ赴任に付いていく。
ビッチの地獄巡りが双六で上がった!みたいな意外なエンディング。
私は大変面白く読みました。

1

ヤクザ受け

大学准教授×ヤクザ。
ビッチだけど純情な受と変態な教授は新鮮でした。

ヤクザになるしかなかった運命の朝霞が切ないです。
女にも男にも興味が無かった攻めの葛元が、受けの朝霞を救いだしたり絶倫だったりと、すごく素敵な感じに。
ハッピーエンドが好きなので八方丸く収まって文句は無いで。それにしても、組長がいい人でよかった。

1

傷萌

真珠ってなんだろう。
ヤクザと真珠といてばアレですか、なんてことを考えてしまった私はBLの読みすぎ?でも受けだしね、まさかね、と思いつつ手に取った1作です。

このところ、遠野さんの作品は長くお付き合いしているシリーズ物以外は、相性が悪く購入意欲がいまひとつ。
とは言ってもつまらないというわけではないので惰性のように買ってしまうのですが、以前の作家買いしたいというカテゴリーからは外れてしまいました。
けど、こちらのレビューを見て、
熱海で見かけたヤクザが東原と執行かな?なんて部分を読んで、ニヤリとしたくて購入しました。

甘さのない淡々とした話もときにはいいのですが、二人の関係が徐々に変わっていく様子とかお互いを想う気持ちの変化が共感できないまま進み最後まで主人公の魅力も感じられず、萌損なったような気がします。

2

自分の証、それは「真珠」

フランス文学専門の准教授、葛元。
すぐ色目を使い、人を誑し込む朝霞。
正反対でありながら、どこかで深く繋がっている2人。
しかし朝霞は普通の世界にはいなくて…

「自由」を選んだ時、2人はどんな選択をするのでしょう。

まず何より、どこより真珠って、そこか…! そこか!
勝手にアクセサリーか何かかと…
けど正直嫌いではない、むしろ好き。
私も葛元と同じものが好きなのかもしれません。
聖ヴァスティアヌスの絵がキーですね。
確かに傷ついている人は官能的かもしれません。

0

淫乱ヤクザ受けは好みだけど…

フランス文学の准教授・葛元(攻)は
ヤクザの車と接触事故を起こし、
一緒に乗っていた美貌のヤクザ幹部・朝霞(あさか・受)に目をつけられてしまう。

朝霞は葛元を気に入り、度々家にやって来ては葛元をオトそうとします。

美人で淫乱でガラの悪い朝霞ですが、元は一般人。
7年前、大学生のときバイト先で薬の運び屋に仕立てあげられ、
刑務所で現若頭・梁井の愛人になったことから、人生が変わってしまいました。

葛元にちょっかい出したことが梁井にバれ、朝霞は麻酔なしで真珠を二つも埋め込まれてしまう。

そして葛元は、そんな傷だらけの朝霞の身体に欲情し、抑えていた性癖が開花…という展開です。



あらすじだけ辿るとなかなかエロそうなんだけど、描写自体はすごく淡白。
遠野さんの他の作品にあるような
耽美さもねちっこさも、愛情も感じられず
かなり物足りなく思えてしまいました。

葛元は、鬼畜でもなければ特段に優しくもない、ただ朝霞にほだされその気になっただけの物静かな男で、残念ながらあまり魅力を感じませんでした;

ラストも、ヤクザの世界からそんなに簡単に足を洗えるものなのか??
全体的に流してる感が強かったです。


そうそう、朝霞が熱海の旅館で出会ったヤクザの大物とその連れは、「艶悪」の東原と執行のようですね。
本作品がCharaに掲載された2010年に、「冬薔薇 Winter Rose」という同人誌も出ていて、そちらは執行サイドの熱海旅行の話のようです。

11

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